ときのそら|目指せ横浜アリーナ! 100点のデビュー作携えメジャー進出

バーチャルYouTuber・ときのそらが3月27日にビクターエンタテインメントよりメジャーデビューアルバム「Dreaming!」をリリースした。

彼女にとって初めての音源作品となる本作には、40mPが手がけた「未練レコード」、はるまきごはんが提供した「そんな雨の日には」、石風呂による「冴えない自分にラブソングを」など数多くのボカロPが手がけた楽曲が収録され、バラエティに富んだ内容に仕上がっている。

今回音楽ナタリーではときのそらにメールインタビューを行い、メジャーデビューへの思い、アーティストとしての夢を明かしてもらった。キュートな歌声とルックスで多くのリスナーを惹きつける彼女の魅力に触れてほしい。

取材・構成 / 音楽ナタリー編集部

本当に私が……?

──アーティストを目指したきっかけはなんでしたか?

ときのそら

小さい頃から歌やアイドルが好きで、ずっとアイドルになりたいと思っていました。そんなとき、母と一緒に行った横浜アリーナのコンサートで「いつか、そらが横浜アリーナで歌っているのを最前列で見たいな」と言われたのがきっかけです。

──YouTubeを活動場所として選んだ理由はなんですか?

一番盛り上がっていたからです。私はもともとニコニコ生放送で活動を開始しました。それが2017年の9月です。そのあと2017年12月末に、輝夜月ちゃんやねこますさんをきっかけにしたVTuberブームがYouTubeで始まって、にぎやかになっていたので、私もYouTubeで生放送をしたり、動画を投稿したりするようになりました。

──メジャーデビューのきっかけはなんでしたか?

横浜アリーナで単独ライブがしたい、という夢のためには何をすればいいんだろう?というのを、友達と話してそのためにたくさん必要なことを書きました。そのときに「CDデビュー」も項目の1つに書いていて、それを見たみんなが動いてくれていたんだと思います。

──ではメジャーデビューが決まったときの気持ちはどのようなものでしたか?

まずはびっくりしました! 本当に私が……?という気持ちが強かったのですが、話を聞いていくうちに実感が湧いてきて喜びに変わりました。泣くほどうれしいと思ったのはこのときが初めてです。同時に責任感も増したので、気持ちが引き締まりました。

──メジャーデビューを控えた今の気持ちはどんなものですか?

楽しみだなっていう期待と、大丈夫かな?という不安が入り混じっています。とうとうデビューということなので、皆さんの前に堂々と立てる人になろう!と強く思っていますし、これからもみんなの気持ちをしっかり受け取ってがんばっていきたいと思っています。

今の私の100%

──歌ううえで気を遣っていること、意識していることはなんですか?

歌う楽曲に合わせた雰囲気作り、です。それぞれの曲にイメージがあるので、曲のイメージを一番表現できる歌い方はどうなんだろう……と毎回考えながら歌っています。

──デビューアルバムにはさまざまなタイプの楽曲が収録されていますね。人気のボカロPの方々もたくさん参加されています。

ときのそら

はい! はるまきさんの曲はとにかく独特でコーラスの厚さ、歌詞のキャッチーさが魅力的だと思います。瀬名さんは誰もが共感できる温かい歌詞と癒やされる雰囲気がすごく好きなポイントです。シグナルPさんの曲はもともと「サンドリヨン」のようなカッコいい曲を好んで聴いていましたが、今回作っていただいたかわいらしい曲もすごく素敵で音楽性の幅広さを感じました。40mPさんの曲は切なくも心に残るメロディや歌詞が印象的で好きなんです。buzzGさんの曲は前から聴いていたのですが、耳に残る温かいメロディと歌詞とバンドのカッコいいインストが混ざり合っていて、歌っていて気分がアガりました。

──レコーディングで一番苦労した1曲はなんでしたか?

40mPさんに作っていただいた「未練レコード」です。私はクラシックを学んでいたこともあり、普段から完全な地声ではなくてミックス、ファルセットを使った歌い方をすることが多かったんです。この曲の音域は、私にとって声の切り返しのポイントの近くで、裏返らず、それでいて地声の表現を意識することに挑戦した初めての楽曲で、苦戦しました。またリズムに特徴のある曲でもあったので、ビート感を出すのにも時間がかかった覚えがあります。大人な表現をどう練っていけばいいかをたくさん考えた歌ですね。

──逆に一番スムーズに歌えた曲は?

多田慎也さんに作っていただいた「コトバカゼ」です。もともとゆったりとしていてとても好きな曲調で、共感できる部分が多い歌詞だったので、曲のイメージをつかみやすかったです。「自分が恋をしたらどんな気持ちなんだろう?」と考えて、優しく歌えたこともあったと思います。

──アルバムの出来栄えを自己採点すると何点ですか?

今の私の全力が出せたということで100点と言いたいです! やっぱり今の私の100%を出したものだから、100点じゃないといけないなと思っています。全力でがんばりました。

ときのそら「Dreaming!」
2019年3月27日発売 / ビクターエンタテインメント
ときのそら「Dreaming!」初回限定盤

初回限定盤 [CD]
3672円 / VIZL-1558

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ときのそら「Dreaming!」通常盤

通常盤 [CD]
3024円 / VICL-65163

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収録曲
  1. Dream☆Story[作詞・作曲:キノシタ]
  2. ヒロイック・ヒロイン[作詞・作曲:buzzG]
  3. コトバカゼ[作詞・作曲:多田慎也]
  4. ほしのふるにわ[作詞・作曲:歩く人]
  5. 冴えない自分にラブソングを[作詞・作曲:石風呂]
  6. IMAGE source[作詞・作曲:渡辺翔]
  7. ブレンドキャラバン[作詞・作曲:渡辺翔]
  8. 未練レコード[作詞・作曲:40mP]
  9. 海より深い空の下[作詞・作曲:アゴアニキ]
  10. そんな雨の日には[作詞・作曲:はるまきごはん]
  11. メトロナイト[作詞・作曲:春野]
  12. Wandering Days[作詞・作曲:Dios、シグナルP]
  13. 好き、泣いちゃいそうだ[作詞:まつもとななみ / 作曲:青木康平]
  14. おかえり[作詞・作曲:瀬名航]
  15. 夢色アスタリスク(Dreaming! ver.)[作詞・作曲:ていくる]
ときのそら
5月15日生まれ、18歳のVTuber。2017年9月よりYouTubeチャンネルでのライブ配信や動画投稿を中心に、親友兼裏方担当の友人A(えーちゃん)やくまのぬいぐるみあん肝と共に活動している。2019年3月にビクターエンタテインメントよりアルバム「Dreaming!」でメジャーデビュー。横浜アリーナでの単独ライブを目標に掲げている。