桜庭考案の「好きになってしまったんだよ」

──「fallin」はJ-POPとR&Bを掛け合わせた大人なサウンドで、アルバム全体の雰囲気がガラッと変わりますね。

桜庭　作詞をされた岩間俊樹さんが所属するSANABAGUN.さんは、僕も前川も大好きなアーティストさんなので、ご一緒できて本当に光栄でした。実際にご本人とお会いしたときに「どういう歌にしたいですか？」と聞かれて「本格的なラップに挑戦したいです」と伝えたら、「fallin」を作っていただくことになって。

赤澤　「fallin」ってらばくんはラップパートが多いうえに、冒頭でセリフもあるじゃん。「好きになってしまったんだよ」っていうさ。あの言葉はすごいよね。らばくんが考えたの？

桜庭　岩間さんとLINEでいろいろとやりとりをしながら考えた。「fallin」って「Fallin'love」のことで、恋に落ちる話なんだよね。今まで友達だと思っていた人に恋する内容だから、恋をしてしまった気持ちをストレートに伝えるなら「好きになってしまったんだよ」がいいなと思った。

──最後は山崎あおいさんが作詞作曲された「彼方のリナリア」です。アルバムの前半はポップな印象の曲を配置して、最後に甘美なバラード曲を持ってくるあたり……憎いですよね。

坂垣　ハハハ（笑）、そうですねえ！ スタッフさんに話を聞いたら「彼方のリナリア」は、あえて寝かせていた曲だったらしいんですよ。

桜庭　じゃあ曲自体は前からできてて、ようやく満を持して発表したんだ。

堀田　この曲のセリフってさ、アルバムの中でも一番恋文を読んでいるような感じじゃない？

佐藤　わかる！ 特に感情が入るよね。好きだった人と別れてしまって、もう会うことも結ばれることもないみたいな。このノスタルジーな世界観は好きだな。今回は自ら「ここを歌わせてもらいたいです」と言って、歌振りを考えてもらいました。

ファンに恩返しがしたい

──改めて2ndアルバム「vacaTion」は、どんな作品に仕上がりましたか？

坂垣　とにかくバラエティ豊かだよね。全曲がシングルでいいくらい、お世辞抜きで最高な曲すぎる。早くライブで披露したいです。

赤澤　そうだね。コロナの影響で、有観客ライブができない状況ではあるんですけど、早く大きなステージに立って、今まで応援してくださった方々に恩返しがしたいです。結成から今日まで、ファンの皆さんも僕ら以上に心を揺さぶられたと思うんです。俳優として応援していた人たちが、急にアーティストデビューをして、気付けばCDをリリースしてライブも開催して、目まぐるしいというか。

──確かに、昔から応援していたファンは最初戸惑ったと思うんですよ。「今後は音楽メインでやっていくの？」と不安になった方もいたでしょうし。

赤澤　やっぱり結成当初は、そういう声もありました。「役者として応援してたから、正直心が追い付いてません」って。それでも付いてきてもらえたことは、本当にありがたいです。これからライブを積み重ねることで、より気持ちよくアーティスト業も応援してもらえるようになったらなって……。

──3月8日に開催予定だったZepp Tokyoでのワンマンライブはコロナで中止になりましたけど、いつかリベンジをしてほしいです。

坂垣　はい！ 僕らもZepp Tokyoのワンマンはあきらめたくないです。皆さんの前でパフォーマンスできる日がきたら、出番前は初ライブのときみたいに、みんなで拳を突き合わせてステージに臨みたいと思います！