音楽ナタリー Power Push - TETSUYA
ソロデビュー15周年の境地へ
TETSUYAが9月7日にニューシングル「Make a Wish」と「Time goes on ~泡のように~」を2作同時に発表した。これらは彼がユニバーサルミュージック内のEMI Recordsに移籍して初めてリリースする楽曲で、ソロとしては約6年ぶりの作品。「Make a Wish」はPlayStation 4 / PlayStation Vita用ゲーム「イグジストアーカイヴ -The Other Side of the Sky-」のオープニング曲、「Time goes on ~泡のように~」は同ゲームのエンディングテーマとなっている。
ソロデビュー15周年という記念すべき年に発表する2作品にどのような思いを込めたのか、TETSUYA本人に話を聞いた。
取材・文 / 武市尚子 撮影 / 上山陽介
今の気持ちとゲームのイメージをリンクさせた
──今回は「Make a Wish」「Time goes on ~泡のように~」というシングルが2作同時リリースされますね。「Make a Wish」はゲームソフト「イグジストアーカイヴ -The Other Side of the Sky-」のオープニング曲となっています。
はい。ゲームのために書き下ろした楽曲です。
──ひさしぶりのシングルリリースということで、そこも同時に考えられたと思うんですが。
もちろん、ゲームのオープニングテーマとして作っていくことを第一に考えていたんですけど、自分のひさしぶりのシングルでもあるので、半分半分ですね。今の気持ちとゲームのイメージとをうまくリンクさせる感じで歌詞を書いていったんです。
──「本当の気持ちに鍵をかけていた」とか「残された時間は無駄にしたくない」という歌詞が、とてもリアルに響いてきました。生きていると、人生の中に永遠に続くものなんてないのかなって思うことってありますよね。
あ! そういう歌詞、昔ありましたよね。RED WARRIORSの曲で「♪永遠に続くものなどないのさ」って歌詞。
──ありましたね(笑)。
確か「Morning After」ですね。「♪汚し合う前に終わりにしよう」って。80年代ですよね。
歌謡曲はぶっ飛んでる
──80年代の歌詞ってすごくいいですよね。すごく情景が浮かぶ。
うん、確かにあの頃の曲っていい歌詞が多いんですよね。
──けっこうなインパクトだし、不思議と色褪せないし。TETSUYAさんの歌詞にも80年代を感じることがあります。
80年代関係あるのかな?
──80年代の歌謡曲の歌詞に通ずるといいますか。TETSUYAさんの書く歌詞って職業作家が書く歌詞っぽいんですよね。
ああー、なるほど、職業作家っぽいかあ。いいこと言いますね。職業作家っぽいって言われるのは、僕としてはうれしいですね。あと僕わりと、70年代の歌謡曲の歌詞とかもぶっ飛んでて好きなんですよね。
──山口百恵さんの楽曲の歌詞とかけっこう強烈でしたよね。
そう。百恵ちゃんにしたってそうだし、ピンク・レディーだってそうだし。「『ペッパー警部』って何!?」って感じですもんね。ぶっ飛んでますよ、歌謡曲って。今言われて思ったけど、僕そういうところの影響を受けてるのかもしれないですね。
──「Make a Wish」にはTETSUYAさん個人の思いがつづられているのかなと感じました。
「Make a Wish」はそうですね。作ったのは、去年の夏前くらい。ソロ活動もあまりしてない時期でした。
火星まで30秒
──「Make a Wish」のミュージックビデオは今年の6月にハワイで行われたファンツアーで初めて上映されましたね。壮大な景色をバックにした演奏シーンが印象的ですけど、撮影場所は?
撮影場所は火星です。
──火星……。MVには植物が映っていましたが、火星って植物生えるんですか?
生えないですよ。あれはあとからCGで足したんです。「これ、何処で撮影したの!?」っていうインパクトのある場所で撮りたいっていうことで、火星ロケになりました。
──火星……。
そう、火星。火星まで30秒です(笑)。
──あはは(笑)。ボーカルのジャレッド・レトが出演する映画「スーサイド・スクワッド」が9月10日に公開されますよね。あと、バックバンド・Juicy-Bananasとの演奏シーンも印象的でした。
「Time goes on ~泡のように~」のMVには、僕1人しか出演していないので、「Make a Wish」のほうは演奏シーンがあったほうがいいよねってことで。対比ですね。
──白で統一された世界観が素敵でしたが、そこへのこだわりは?
撮影場所が火星だったんで、宇宙服のイメージで白にしたんです。
──本当ですか?
本当ですって(笑)。
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- ニューシングル「Make a Wish」 / 2016年9月7日発売 / EMI Records
- 完全数量限定盤 [CD+DVD+グッズ] / 4968円 / UPCH-89270
- 初回限定盤A [CD+DVD] / 1728円 / UPCH-89271
- 初回限定盤B [CD+DVD] / 1728円 / UPCH-89272
- 通常盤 [CD] / 1080円 / UPCH-80436
CD収録曲
- Make a Wish
- lonely girl Jazzin'park Remix
- Make a Wish -Instrumental-
完全数量限定盤DVD収録内容
- 「Make a Wish」Music Clip
初回限定盤A DVD収録内容
- 「Make a Wish」Music Clip / メイキング映像
初回限定盤B DVD収録内容
- TETSUYA LIVE 2012 "THANK YOU"(2012.10.3渋谷公会堂)より「EDEN」「wonderful world」ライブ映像
- ニューシングル「Time goes on ~泡のように~」 / 2016年9月7日発売 / EMI Records
- 完全数量限定盤 [CD+DVD+グッズ] / 4968円 / UPCH-89273
- 初回限定盤A [CD+DVD] / 1728円 / UPCH-89274
- 初回限定盤B [CD+DVD] / 1728円 / UPCH-89275
- 通常盤 [CD] / 1080円 / UPCH-80437
CD収録曲
- Time goes on ~泡のように~
- lonely girl DE DE MOUSE winter path mix
- Time goes on ~泡のように~ -Instrumental-
完全数量限定盤DVD収録内容
- 「Time goes on ~泡のように~」Music Clip
初回限定盤A DVD収録内容
- 「Time goes on ~泡のように~」Music Clip / メイキング映像
初回限定盤B DVD収録内容
- TETSUYA LIVE 2012 "THANK YOU"(2012.10.3渋谷公会堂)より「Are you ready to ride?」「蜃気楼」ライブ映像
TETSUYA LIVE TOUR 2016 「THANK YOU」
- 2016年10月3日(月)東京都 赤坂BLITZ
- 2016年10月5日(水)大阪府 BIGCAT
- 2016年10月6日(木)愛知県 DIAMOND HALL
TETSUYA(テツヤ)
L'Arc-en-Cielのベーシスト兼リーダーとして1994年にメジャーデビュー。2001年にボーカリストとしてソロ活動をスタートさせ、その後もバンド活動と並行して作品のリリースを重ねる。2011年には約9年ぶりとなるアルバム「COME ON!」を発表。2016年6月にはユニバーサルミュージック内のEMI Recordsに移籍し、9月にシングル「Make a Wish」「Time goes on ~泡のように~」を2作同時リリースした。