メンバーはもはや幼馴染みたいな感覚
──もう1つの新曲「Lucky Girl」も落ち着いたテンポのポップソングで、伸びやかで温もりのある歌声とポジティブな歌詞が聴いていて心地よいです。
里仲 ここまでポジティブな歌詞は、Taskには珍しいかもしれないです。毎日の小さな幸せをラッキーと感じる女の子の歌で、私もこういう子になりたいなと感じました。
熊澤 最初に曲を聴いたとき、「なんてポジティブな歌なんだろう」と感激しました。今回のアルバムは大人びた曲が多いですが、そんな中で「Lucky Girl」は明るく楽しいイメージのTaskらしさを感じてもらえる曲なのかなと。
白岡 メロディと歌詞がキャッチーなので、SNSでいい感じに広がってくれたらいいですね。大きく成長していく可能性のある曲だと思います。
──ちなみに、3人はこの曲の歌詞のようにポジティブな思考を持って日々を過ごしていますか? アイドル活動を長く続けるうえで、自己肯定感を高く保つことがかなり重要になってくると思うのですが。
里仲 ……だんだんとポジティブになってきたと思います(笑)。昔はメンバーみんなネガティブ寄りだったんですけど、今は3人とも自分のこともグループのことも大好きです。
白岡 自己肯定感が高いポジティブなグループだと思います。
里仲 そんなに落ち込むことがないよね。ミスをしても「次にがんばろう!」と切り替えられる。
熊澤 同じ環境の中で長い時間を一緒に過ごしていると、メンバーの性格がだんだんと似てくるんですよ(笑)。
里仲 ほかのメンバーが考えてることがだいたいわかるんですよ。
白岡 一緒に育ってきたから、思考回路も一緒。発言するときに3人の声がハモる瞬間が多くて、ちょっと気持ち悪いくらいです(笑)。もはや幼馴染みたいな感覚です。
──Task have Funは自己肯定感が高い仲良し3人組だと。9年間、健やかにすくすくと育ってきた証ですね。
里仲 そうですね(笑)。ファンの方やナタリーさんにはずっと成長を見守ってもらっているので、「大人になったね」と言われるとなんだか気恥ずかしいです。昔は本当に好き勝手ギャーギャーやってたので、落ち着いた姿を見られるのが逆に恥ずかしい(笑)。
白岡 アイドルをやりながら反抗期も思春期も過ごしてきたからね(笑)。
里仲 反抗期はわりとしっかりあって(笑)。中学生や高校生って、自分の機嫌の取り方がわからないんですよね。不機嫌だったり元気がなかったりしても、それはプロとして隠さなきゃいけないわけですけど、昔はすべてさらけ出してました。スタッフさんも大変だったと思います(笑)。メイキング映像を撮られたくない時期もありましたし。
熊澤 あー、わかる!(笑) 「話しかけないでよ!」みたいな。
白岡 楽屋の端っこに体育座りして、ひと言もしゃべらなかったり(笑)。Task have Funを通して人間のリアルな成長過程を楽しんでもらえていると思います。
メンバーお気に入りの既発曲は
──アルバムの新曲以外の収録曲の中で、特に気に入っている曲や思い出深い楽曲はありますか?
熊澤 私が個人的に好きなのは「メリクる?」です。Taskにとって初のクリスマスソングで、スタッフさんから「クリスマスソングを作ることになったよ」と聴いたときは「やっと来た!」とテンションが上がりました。私、クリスマスが本当に好きなんですよ。「メリクる?」はクリスマスに関連するワードや、ベルの音がふんだんに入っていて。作曲をしていただいたすみださんと作詞をしていただいたMIZUEさんからレコーディングの時にお手紙をいただいたんですよ。すみださんをはじめとする作曲家のチームの皆さんには昔からお世話になっているので、今回も関わっていただけてすごくうれしかったです。
里仲 私のお気に入りは1曲目の「runRidrive!」です。去年の夏にお披露目したんですけど、Taskらしいロックな明るい曲で、振付もファンの方たちにマッチしているというか。ライブで一緒に踊ってくださる方が多いですし、私はこの曲で何回か泣きそうになったことがあります。自分のボルテージが上がりますし、すごく楽しんでパフォーマンスできる曲なんですよね。そして、私たちの熱量にファンの方もついてきてくれる。その構図に「アイドルっていいな」と改めて思います。
白岡 私は「Hey!Diary」がすごく好きです。前からよく曲を聴いていた作曲家のクボナオキさんに初めて提供していただいて、さらに番組(テレ朝動画「logirl」で配信中の冠番組「Task have Fun Diary」)の企画でメンバーが作詞を担当しました。私はタイトルを考案しただけなんですけど……(笑)。私も真面目に歌詞を考えたものの、言葉が本当に浮かばなくて。その分、2人がサクサクと進めて、2時間くらいで歌詞を仕上げていて感動しました。その2人の歌詞をクボさんが組み合わせてくれたんですけど、本当にすごくいい曲になっているんですよ。メンバーが大人に成長したことを実感しましたし、2人の新たな才能を感じました。
──メンバーが作詞に初挑戦したという情報抜きでも、「Hey!Diary」は普通にいい曲ですよね。
熊澤 先にメロディとテーマを用意していただいて、それに合わせて作詞しました。作詞なんてやったことないし、私には絶対にできないと思っていたんですけど、意外とスムーズに進みました。
里仲 自信が付いたよね。
ツアーに来ていただけたら必ず満足させます
──5月には全国5カ所で「Task have Fun 結成9周年記念ツアー『THIS IS TASK』」が開催されます。
里仲 10周年という大きな節目に向けて、私たちの熱い気持ちをぶつけていきたいです。最近、今まで以上に本格的なダンスレッスンを始めて、きつめの筋トレをやったり、基礎から叩き込んでいるので、パフォーマンス面でのスキルアップを感じてもらえると思います。去年から今年にかけての1年間だけでも変わった部分が多くあるので、「これがTaskだ! どうだ!」という勢いのあるパフォーマンスを見せて、ファンの皆さんに惚れ直してもらいたいなって。
──最初の話に戻りますが、前にライブを観たことはあっても最近の活動を追えていない人もきっと多くいるわけで、そういう人にこそツアーに来てもらいたいと。
里仲 とにかく今のTaskのライブを観てほしいです。夏フェスなどに出ると大勢のアイドルファンの方がライブを観てくださるんですけど、そういうタイミングで1年に1回だけしかTaskのライブを観ない方もいるんですよね。「今ワンマンに来たら絶対楽しいのに!」といつも思っていますし、今回のツアーも絶対楽しませられる自信があります。来ていただけたら必ず満足させます。心の底から断言します。
熊澤 アルバムの新曲が加わったことで、熱いだけじゃない、より緩急の付いたライブをできるようになると思います。今のTaskはアドリブを入れることも多いですし、昔のTaskとは違ったライブを見ていただけるはずです。
白岡 ツアーの公演は2部構成で、第1部はTaskの歴史の前半に発表した楽曲、第2部は最近の楽曲をメインにしたセットリストになる予定なんですけど、それって長い年月活動を続けているからこそできることですよね。グループの歴史を感じてもらいながら、9周年を迎えられた感謝の気持ちを伝えられたらと思います。
──そして9周年ツアーが終わったあとすぐ、6月7日に日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)で「Task have Fun 結成10周年キックオフワンマンライブ」が開催されます。Task have Funが日比谷野音で単独公演を行うのは、これが初めてですよね。
白岡 はい。ツアーファイナルの10日後の開催ということで不安な気持ちも正直あるんですけど、やるしかないですし、ツアーとは演出家さんが別の方なのでまた違うものをお見せできると思います。ファンの方の期待を超えていきたいです。
熊澤 野音には対バンライブでも数回しか立ったことがなくて。ずっとワンマンをやりたいと思っていた会場なので感慨深いです。何より、10周年イヤーのキックオフライブというのがすごいですよね。Taskが結成された頃は10年後も活動が続いているとは想像していなかったですし、自分たちでも驚きです。記念すべき10周年を盛り上げていけるように、しっかり準備して臨みたいです。
里仲 野音でワンマンをやりたいねって、メンバーともスタッフさんとも前から話していたんですよ。念願の野音のステージに、会場の建て替え前に立てるのがうれしいです。梅雨の時期の開催なので、雨が降らないことを願っています(笑)。でも天気が雨だろうと晴れだろうとやることは変わらないので、エモいライブにしたいです。
──Task have Funは昨年10月のSpotify O-EASTワンマンで、初めてライブに演出家を入れたんですよね。
白岡 はい。Taskは結成時からメンバーを入れ替えることなく、3人でがんばり続けていて。それが大きな魅力ではあると自分たちも思っているんですけど、グループに新しい風が吹く瞬間がそんなにないんですよね。そんな中、演出という形で新しい風を感じることができて、すごく刺激を受けました。野音ではO-EASTのときの同じ演出家の方に担当していただくので、今から楽しみです。
──オリジナルメンバー3人のまま活動しているということに関して言うと、大人に成長したメンバーの心境を描いた楽曲「夢見る季節を過ぎても」をライブで歌唱するとき、ステージ上で涙する場面が多いですよね。やはり、この3人で活動を続けられていることに強い感慨があるのでしょうか?
里仲 メンバーチェンジなく10年間活動をできているのってすごいことだなと、自分たちでも思います。ここまで続けてこられたこと、それ自体が自分の自信につながっています。
熊澤 「夢見る季節を過ぎても」は歌詞も胸に響きますし、メンバーと顔を合わせる振りが多くて。「ここまでがんばってきたね」という思いが一気にあふれちゃうんですよ。
里仲 今までの思い出が鮮明によみがえってくるよね。
熊澤 それぞれ大変な時期もあった中、よくがんばってきたねって思います。お互いのことをずっとそばで見てきたから、やっぱり感じるものが多いですね。
──その尊さはファンの方もきっと感じていると思います。
里仲 「アイドルを続けてくれてありがとう」って日々言っていただけます(笑)。そういう昔からのファンの方もいれば、最近ファンになってくれた方もいて。フリーイベントを観たことがきっかけで、ワンマンライブに来てくださる方もいますし、中にはもともとアイドルに全然興味なかった人もいらっしゃるんですよ。今回のアルバムのリリイベもがんばって、まだまだ新しいファンの方を増やしていきたいです。
白岡 もっともっと愛されるグループになれるようにがんばります!
公演情報
Task have Fun 結成9周年記念ツアー「THIS IS TASK」
- 2025年5月10日(土)愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
[第1部]OPEN 12:30 / START 13:00
[第2部]OPEN 17:30 / START 18:00 - 2025年5月17日(土)千葉県 KASHIWA PALOOZA
[第1部]OPEN 12:30 / START 13:00
[第2部]OPEN 17:30 / START 18:00 - 2025年5月18日(日)埼玉県 HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3
[第1部]OPEN 12:30 / START 13:00
[第2部]OPEN 17:30 / START 18:00 - 2025年5月24日(土)京都府 MUSE
[第1部]OPEN 12:30 / START 13:00
[第2部]OPEN 17:30 / START 18:00 - 2025年5月28日(水)東京都 Zepp Shinjuku(TOKYO)
OPEN 18:00 / START 19:00
Task have Fun 結成10周年キックオフワンマンライブ
- 2025年6月7日(土)東京都 日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)
プロフィール
Task have Fun(タスクファブファン)
「人生は課題(Task)だらけ、だったらそんなTaskを楽しみながらクリアしちゃおう!」 というコンセプトのもと活動しているアイドルユニット。メンバーは熊澤風花、白岡今日花、里仲菜月の3人。2016年5月にデビューライブを行った。2017年5月に発表した4thシングル「3WD」でファン層を拡大し、同年度の「アイドル楽曲大賞」インディーズ部門の1位を獲得。2019年11月に全国ツアー「Task have Fun 全国ツアー2019 ~Anytime Tasks~」のファイナルを東京・中野サンプラザホールで行った。2020年5月よりつんく♂とTask have Funによるコラボレーションプロジェクト「つん♂タス♀」を始動し、10月に「あしたに向かうダイアリー」、翌年4月に第2弾シングル「ちょく胸にフォルテシモ」を発表。12月にボカロPのピノキオピーが楽曲を提供したシングル「ぎぷす」をリリースした。2022年6月には初の全編バンドセットライブによる、2度目の中野サンプラザホール公演を開催。2022年11月に「Violet tears」、2025年3月に「Have Fun Days」と題したアルバムを発表した。6月に東京・日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)で結成10周年キックオフワンマンライブを行う。
Task have Fun (@TaskhaveFun_ST) | X