ストレイテナー 結成20周年企画 第2弾 ホリエアツシ×ナカヤマシンペイ×日向秀和インタビュー|3人で駆け抜けたバンドの青春時代

ストレイテナー バイオグラフィ 2004~2008年

メチャクチャ悩む夏フェス

──前回と同じくオフィシャルサイトに掲載されている年表をもとに、3人時代のバンドの歴史を振り返っていただければと思います。日向さんが正式加入した2004年に「ROCK IN JAPAN FES.」に初出演しています。

2004年
  • BASSIST日向秀和が正式に加入。
  • 1月~ 関東InterFMにて初のレギュラーラジオ"RADIO CONTROL"スタート。9月まで行う。
  • 1月21日 初のフルアルバムとなるメジャー1stアルバム「LOST WORLD'S ANTHOLOGY」をリリース。
  • ライブツアー"LOST WORLD SERIES"を敢行。
  • 2月18日 メジャー2ndシングル「TENDER」をリリース。
  • 5月~ ライブツアー"NEVER END ROLL TOUR"を敢行。
  • 6月23日 メジャー1stミニアルバム「ROCK END ROLL」をリリース。「ROCKSTEADY」のリテイクバージョン収録。
  • 8月8日 ROCK IN JAPAN FES.2004に初出演。
  • 11月 ワンマンライブツアー"SPACE THUNDER SPLASH TOUR"を敢行。11月19日大阪CLUB QUATTRO、11月20日名古屋CLUB QUATTRO、11月23日東京LIQUIDROOMにてファイナルを行う。
  • 12月1日 両A面のメジャー3rdシングル「KILLER TUNE / PLAY THE STAR GUITAR」をリリース。
  • 「KILLER TUNE」がアジア地域でのパワープレイMTV "buzz asia"を獲得。

ホリエ 確か夏フェスへの初出演はその前の年の「RUSH BALL」だったんです。オープニングアクトで出演させてもらったんですけど、実はその日の僕はけっこう怒っていて。

──なぜ怒ってたんですか?

ホリエ すでにひなっちを入れてライブをしてたこともあって、本当は「RUSH BALL」でも3人でステージに上がりたかったんですけど「2人じゃなきゃダメだ」って言われてて。

日向 あとで映像を観たけど、この日のホリエくんの「俺たちストレイテナーって言います」って自己紹介の感じ、めちゃくちゃぶっきらぼうだった(笑)。

ホリエ 怒ってたんだよね(笑)。大人気ない。

──「RUSH BALL」や「ROCK IN JAPAN FES.」に限らず、その後数多くの夏フェスに出演することになりますが、皆さんは夏フェスという場をどのようなものだと捉えていますか?

ホリエ 今でも夏フェスに出るときはどういう曲をやるかメチャクチャ悩むんですよ。いろんなところに出させてもらってますけど、だいたいのフェスはアウェーだと思ってますし。

日向 何をやればいいのかっていうのを毎回考えちゃうんですよね。

ナカヤマ 当時の僕らは夏フェスがそんなに好きじゃなかったのかもしれないですね。

ホリエ ストレイテナーって、どんな場所でも毎回勝負しにいっちゃうんですよ。例えば僕らって「今年の夏はこのセットリストでいきます」みたいなものもないんです。フェスの趣旨だったりロケーションや出演する時間帯とかを考えてその都度セットリストを考えてるんで。

ストレイテナー

──2004年12月にリリースされた「KILLER TUNE」はアジア地域でのMTVのパワープレイ「buzz asia」を獲得しています。

日向 アジア地域ってすごくない?

ナカヤマ でも僕らの感覚ではそんなに広がった印象がないんだよね。

──そうは言っても「KILLER TUNE」はストレイテナーというバンド自体に大きな影響を与えた楽曲だと思います。

日向 この曲でイメージが付いた気はします。「KILLER TUNE」=ストレイテナーみたいな図式ができてたような気がするし。

ホリエ 模倣を恐れないようなスタンスとかが、当時は奇抜に見えたのかもしれませんね。この頃はライブバンドとしてどう観せるかをメチャクチャ意識してた時期でもあるし、洋楽のエッセンスや遊び心を混ぜ込みながら自分たちのオリジナリティをどうやって出していくか、模索していた時期でもあって。「KILLER TUNE」が受け入れられてちょっと手応えを感じたところはありました。

駆け抜けるように過ごした2005~2006年

ホリエ 2005、2006年は本当にがむしゃらにライブをしてた時期ですね。

2005年
  • 1月26日 メジャー2ndアルバム「TITLE」をリリース。
  • 2月~ 初の渋谷AXワンマンライブを含む全国19ヶ所にてツアー"Tour TITLE"を敢行。
  • 6月15日 メジャー4thシングル「THE REMAINS」をリリース。
  • 6月30日 初のZEPP TOKYOワンマンライブ"BLACK STAR LUSTER"を行う。
  • 8月13日、14日 東京、大阪にて"SUMMER SONIC 05'"に初出演。
  • 8月31日 ライブDVD「BLACK STAR LUSTER」をリリース(ZEPP TOKYOワンマンライブを収録)。
  • 11月~ 全国10ヶ所にてツアー"THE NOVEMBERIST TOUR"を敢行。
2006年
  • 1月18日 メジャー5thシングル「Melodic Storm」をリリース。衛星TV4局同時パワープレイ獲得。
  • 3月8日 メジャー3rdアルバム「Dear Deadman」、ビデオクリップ集DVD「EMOTION PICTURE SOUNDTRACK」を同時発売。
  • 4月~ 九州6局ネットレギュラーラジオ"Deadman's RADIO"スタート。6月まで行う。
  • 5月~ 全国27ヶ所にてツアー"Hello Dear Deadman Tour"を敢行。初のNHKホール公演を含む。
  • 7月29日 "FUJI ROCK FESTIVAL 06'"初出演。WHITE STAGEにてアクトを務める。
  • 8月19日 "RISING SUN ROCK FESTIVAL 2006"初出演。メインステージにてアクトを務める。
  • 9月27日 ツアードキュメントDVD「Remember Our Drinking Songs -Hello Dear Deadman Tour 2006-」をリリース。
  • 10月25日 メジャー6thシングル「BERSERKER TUNE」をリリース。

日向 初めて千葉と大阪、両方の「サマソニ」に出たんだよね。

ナカヤマ 確かSlipknotが出てた。

ホリエ 僕はこのときにMewを観て泣きました。

日向 すごくよかったよね。Mew。

ナカヤマ 当時の僕らがZeppでライブをするのって、衝撃的だったよね。

日向 この頃はキャパシティとかを考える暇がなくて。「LINEAR」を出したあとの幕張メッセ公演まで、目まぐるしくて立ち止まって考える余裕は全然なかったと思う。駆け抜けるようにバンド活動をしてましたね。

ストレイテナー

──2006年10月にはライブでの定番曲「BERSERKER TUNE」がリリースされました。

ホリエ 「BERSERKER TUNE」って、出したばっかりの頃にライブで披露したら全然盛り上がらなかった曲なんです。

日向 本当にトラウマですよ。「こんなに盛り上がらないものなのか」って。

ナカヤマ 当時は発表したばかりの楽曲が浸透するのに時間がかかるってこともわかってなかったんです。今では新曲を披露して反応がイマイチでも、僕らが“待てる”ようになりましたからね。

ホリエ 芽が出始めて、それが実になるまで時間がかかりますから。植物を育てる感覚に近いかもしれない(笑)。

ストレイテナー「Future Soundtrack」
2018年5月23日発売 / Virgin Music
ストレイテナー「Future Soundtrack」初回限定盤

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ストレイテナー「Future Soundtrack」通常盤

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CD収録曲
  1. Future Dance
  2. タイムリープ
  3. After Season
  4. Boy Friend
  5. 灯り(ストレイテナー×秦 基博)
  6. もうすぐきみの名前を呼ぶ
  7. The Future Is Now
  8. Superman Song
  9. Last Stargazer
  10. 月に読む手紙
  11. Our Land
初回限定盤DVD収録内容

ONE-MAN LIVE テナモバ presents 'STRAIGHTENER MANIA' 2018.02.20 at STUDIO COAST

  1. REBIRTH
  2. Stilt
  3. STAINED ANDROID
  4. Dead Head Beat
  5. AFTER THE CALM
  6. WHITE ROOM BLACK STAR
  7. 星の夢
  8. BLACK DYED
  9. KINGMAKER
  10. LOVE RECORD
  11. 放物線
  12. TRIBUTE
  13. BERSERKER TUNE
ストレイテナー
ストレイテナー
1998年にホリエアツシ(Vo, G, Piano)とナカヤマシンペイ(Dr)の2人で結成。2003年のメジャーデビューのタイミングで日向秀和(B)が加入。さらに2008年には元ART-SCHOOLの大山純(G)が加わり、4人編成に。2009年2月には4人編成となってから初めてのフルアルバム「Nexus」を発表し、同年5月にアルバムを携えてのツアーファイナルとして初の日本武道館公演を開催した。ホリエはソロプロジェクト・entとして、日向はNothing's Carved In Stone、EOR、killing Boyのバンドメンバーとしても活動するなど、各メンバーがさまざまなバンドやプロジェクトで活躍している。2016年5月にアルバム「COLD DISC」を発表。同年6月より計26カ所の会場を回る全国ツアー「Step Into My World TOUR」を開催し、ツアーのライブ映像を収めたライブBlu-ray / DVDを2017年3月にリリースした。バンド結成20周年のアニバーサリーイヤーとなる2018年には4月にニューシングル「The Future Is Now / タイムリープ」を、5月にニューアルバム「Future Soundtrack」を発表する。

2018年9月18日更新