ナタリー PowerPush - SPYAIR

新曲は映画「スパイダーマン」日本版テーマ曲

6月27日に6枚目のシングル「0 GAME(ラブゲーム)」をリリースするSPYAIR。シンセを取り入れた疾走感あふれるサウンドで、これまでとは違った一面を感じさせてくれる楽曲となった。この楽曲は6月30日に劇場公開される映画「アメイジング・スパイダーマン」の日本版テーマソングにも起用されている。

今回のインタビューでは、ニューシングル「0 GAME」についてはもちろん、8月に渋谷CLUB QUATTROで行なわれる対バンライブ「真夏の3番勝負 ~Road to 武道館~」のこと、そして12月18日に開催が決定した日本武道館公演のこともメンバー全員に語ってもらった。

取材・文 / 田中隆信

元々あった曲をバージョンアップ

──「My World」に続くニューシングル「0 GAME」が完成しましたね。この曲は映画「アメイジング・スパイダーマン」の日本版テーマソングに起用されたということで、より多くの人にSPYAIRの音楽が届きそうですね。

「アメイジング・スパイダーマン」 ポスター画像

MOMIKEN(B) 小さい頃から映画が好きで、「スパイダーマン」のシリーズも全部映画館で観てるのですごくうれしいですね。

──作詞はMOMIKENさん、作曲はUZさんといういつものコンビによる曲ですが、映画の内容に合わせて作ったんですか?

MOMIKEN 歌詞はそうなんですけど、曲は元々あったものなんです。

UZ(G) 作ったのは3年ぐらい前かな? 一度録音もしてるんです。かなり前のことなので作ったときのテーマとかははっきりとは覚えてないんですけど、ロック好きだった自分がエレクトロとか、ダンスミュージックの魅力も感じるようになって、聴く音楽の幅も広がっていった時期に作った曲なんです。

──興味を持ったことって自然と作品に表れますからね。それで、こういうダンスミュージック的な要素が入ったサウンドになってるんですね。

UZ そうです。ダンスの要素も取り入れつつ、ラウドロックの良きところも吸収しつつ作っていった感じです。アレンジを自分でやり始めた時期でもあったんですけど、今みたいに計算して音作りができるほど余裕もなかったから、「これ、カッコいい!」って思いながらひとつひとつの音を作っていきました。

──元々の歌詞はどんな内容だったんですか?

MOMIKEN 初は、ふらちなラブソングっていう感じでした。でも、映画のタイアップが決まって、いろいろ考えたんです。映画ファンの自分として、エンドロールで流れてくる瞬間を想像してみたら、ふらちなラブソングじゃダメだなって。自分の運命に立ち向かっていくような感じにしたほうがいいんじゃないかって思ったんです。

──曲自体は元々あったけど、「スパイダーマン」という新しい要素が加わったことによって、歌詞がバージョンアップした感じですね。

MOMIKEN そうですね。

IKE(Vo) 言葉が変われば、インパクトを付けるところも変わりますから、以前とは曲の雰囲気も大きく変わりました。歌詞を変更して再度レコーディングするっていうのは、かなり刺激的でしたよ。

音楽は形にして残しておくことが大事なんだ

──KENTAさんはどんなイメージでレコーディングに臨みましたか?

インタビュー写真

KENTA(Dr) この曲は僕にとって、4つ打ちを教わったと言ってもいい曲なんです。その難しさに直面したり、ドラムの叩き方自体も変えてくれたりした曲だったので、新たにレコーディングすることになったとき、自分がどれぐらい成長してるのかが楽しみでした。以前の自分を今の自分が越えていきたいと思ったときに、ただ単にハイハットの裏打ちだったところを16分でアクションを入れてみるとか、いろんなことを試すことができましたね。自分が表現できる最大限のことを引き出せたんじゃないかな。

──この3年の間にたくさんライブも経験してきましたし、個々のスキルも確実に上がってますし。

KENTA もう全然違いますよ! 前に録ったのを聴いたら全然ダメ(笑)。

IKE 録り直す機会に恵まれたということを考えると、今回、この曲をシングルとして出せてすごく良かったと思います。

UZ 3年前に録ってはいたんですけど、俺らにとっては古い曲のひとつで、リリースするつもりもなかったです。でも、こうやって音楽は形にして残しておくことが大事なんだと改めて感じました。残しておいたから、気に入ってくれる人がいて、世の中に出ていけたわけですからね。

──自分たち発信では決してリリースすることがなかった曲が、スパイダーマンの映画のタイアップというきっかけによって。

UZ そう、生まれ変わったんです。

ENZEL☆(DJ) この曲の歌詞、冒頭の言葉からSPYAIRっぽくないなって思うんです。これまでにはなかったタイプの曲ですよね。でも、ここから始まるドキドキ感、ワクワク感! 新たなロックナンバーで、踊れる曲なので、これまたライブが楽しみだなって思ってます。

ニューシングル「0 GAME」2012年6月27日発売 Sony Music Associated Records

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初回限定盤 CD収録曲
  1. 0 GAME
初回限定盤 DVD収録曲
  • 0 GAME(Music Video)
通常盤 CD収録曲
  1. 0 GAME
  2. Rock'n Roll
  3. MOVIN' ON
  4. YOU 2
LIVE INFORMATION
SPYAIR 日本武道館ワンマンライブ
  • 2012年12月18日(火)東京都 日本武道館
    OPEN 18:00 / START 19:00
真夏の3番勝負 2012
  • 2012年8月7日(火)東京都 渋谷CLUB QUATTRO
  • 2012年8月8日(水)東京都 渋谷CLUB QUATTRO
  • 2012年8月9日(木)東京都 渋谷CLUB QUATTRO
REGULAR PROGRAM

ニッポン放送「オールナイトニッポン0(ZERO)」
毎週水曜日27:00~29:00

ZIP-FM「AIR's ROCK」
毎週木曜日23:30~24:00

ニコニコ生放送「DJ ENZEL☆のニコジョッキー」
隔週水曜日20:00~20:55

「UZとKENTAのどらいい感じ」
オフィシャルサイトにて毎週金曜日更新

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SPYAIR(すぱいえあー)

IKE(Vo)、UZ(G, Programming)、MOMIKEN(B)、KENTA(Dr)、ENZEL☆(DJ)の5人からなるバンド。全員が愛知出身で、2005年に結成される。地元名古屋の野外ライブでキャリアを重ね、デビュー前の2010年6月に行った100本目の野外ライブでは2000人の観客を集める。同年8月、ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズからメジャーデビューシングル「LIAR」をリリース。その後も4枚のシングルを発表し、並行して精力的なライブ活動を展開する。そのライブパフォーマンスには定評があり、メジャーデビュー前に「SUMMER SONIC 2010」に出演しているほか、2011年7月には韓国最大のロックフェス「JISAN VALLEY ROCK FESTIVAL 2011」に出演した。2011年9月に1stフルアルバム「Rockin' the World」をリリースし、オリコンウィークリーチャート8位にランクイン。韓国のJ-POPチャートでは1位を記録した。同年10月には日比谷野外大音楽堂で初のワンマンライブを敢行し、チケットは全席完売した。2012年6月にはニューシングル「0 GAME」をリリース。この曲は映画「アメイジング・スパイダーマン」の日本版テーマソングに決定している。また、今年12月18日には初の日本武道館ライブを行う。