ナタリー PowerPush - SPYAIR

第2章の始まりを告げる渾身の新曲「My World」

今まではライブでやるのが難しかった

──この曲には2年前の気持ちが込められてますけど、今の自分たちに当てはまるところもあるのでは?

IKE ありますね。2年前に抱えていた問題や課題はクリアしたと思うんですけど、また新たな課題が出てきてますし、今後もずっとこの歌詞に込められたメッセージとリンクし続けていくんだと思います。人の心に突き刺さる曲だと思うし、人の心を動かせる曲でもあると感じるので、シングルとして、そしてライブでの中心曲として、たくさんの人に聴いてもらえるのが楽しみですね。自分自身、この曲で何度も救われましたから、どんなふうに聴いてくれた人たちの力になっていくのかなって。

──今後のライブでも軸のひとつになりそうな曲ですし。

ライブ写真

IKE そうなっていくと思います。でもね、この曲、ライブでやるのはいろんな意味で難しいんです。

UZ 置き場所にいつも悩むよね。ライブで何度かやってるんですけど、ある種独特な雰囲気があるので、どこで演奏するかによってはライブの流れを変えてしまうんです。

IKE うん。ワンマンもたくさんやれる状況になりましたから、やっとこの曲をメインにライブを構成できるようになりました。

UZ 30分ぐらいの尺のライブだと、この曲は入れられないんですよ(笑)。置きどころが難しくて。

KENTA 2年前に作った曲なのに、数回しかライブで演奏してないというのは、そういう理由があったからなんです。

ENZEL☆ ライブで盛り上げるのも僕の役目なんですけど、この曲はじっくりと聴いてほしいので、僕はあまりジャマをしないように気をつけたいです(笑)。

今は「骨太なロックをやる」ターム

──カップリング曲についても訊かせてください。まずは「Come on」から。

UZ この曲は今回のシングルのために作りました。作ったのは今年の1月です。

──ホントにできたての曲ですね。

UZ 今回のシングルから2ndタームが始まると言いましたが、このタームのテーマのひとつとして「骨太なロックをやる」というのがあるんです。これまでにいろんなタイプの曲を作ってレコーディングしてきたんですが、打ち込みだとやっぱり生のバンドの音には勝てないなって。打ち込みやシンセの音を生の音とうまく共存させるということを今までやってきたけど、もっと尖って、生の音だけでいっちゃっていいんじゃないかなって思ったのがきっかけでした。ロックバンドらしいユルさもありつつ、男らしさもある曲になったんじゃないかな。

KENTA この曲、難しかったです。ちょっとゆったりとしたテンポなんですけど、これぐらいのBPMって、打ち込みじゃなくて人が叩くとノペッとした感じになることがあるんですよ。「あれ? こんな曲だっけ?」って。なので、結構必死でした(笑)。

MOMIKEN うん、難しい曲だね。この曲はベースの役割も大きくて、特にサビに入る前のところはベースがビートを引っ張っていく感じなので、いつも以上に集中力が必要でした。

IKE 歌もそう。サウンドがちょっと跳ねてるんですけど、それにボーカルが素直に乗っかってしまうと、いい感じで孤独感が表現されているMOMIKENの歌詞が軽くなってしまうんですよ。なので、跳ねすぎないように気をつけました。あ、でもサビは別ですよ。サビはいつもどおり開けていくメロディなので、気持ちよく歌えましたから。

「こっちに来たら絶対楽しいぜ!」と伝えたい

──IKEさんが「孤独感」と言ってましたが、この曲の歌詞はどういうイメージで作ったんですか?

MOMIKEN 誰かと一緒にいても、どこかひとりぼっちな感じがするときってありますよね? 自分の気持ちを誰もわかってくれないんじゃないか。でもどこかでわかってくれる人もいるはず。そういう人を大事にしたいな、共有したいなという気持ちを歌詞にしてみたんです。

ライブ写真

IKE MOMIKENから歌詞を見せてもらったとき、彼はたくさんの人と関わる性格じゃないことを知ってるからMOMIKENらしいなって思いました。歌詞に「こっちにおいでよ」というフレーズがあるんですけど、俺はライブをイメージして歌いました。本当は参加したいんだけど、ちょっと構えちゃってる人っているじゃないですか。そんな人たちに「こっちに来たら絶対楽しいぜ!」って。

──ということは、この曲も今後のライブで聴けるということですね。

IKE 難しい曲だけど、やりたいですね!

KENTA 俺らの腕が試される曲になると思います(笑)。

ENZEL☆ IKEが言ったように、「こっちにおいでよ」って距離を詰める感じの歌詞だし、ライブでは聴いてくれてる人たちをどう乗せるのかが楽しみです。まだライブではやったことないし、これまでの曲にはなかったタイプなので、想像しづらいですけど。

IKE ENZEL☆がどう煽動するのか楽しみだね。

UZ まあでも、この曲が流れて、それに自然に乗ってくれたらいいんじゃないかな。

ニューシングル「My World」 2012年3月14日発売 / Sony Music Associated Records

  • 初回限定盤[CD+DVD] / 1300円(税込)  / Sony Music Associated Records / AICL-2360~2361 / Amazon.co.jpへ
  • 通常盤[CD] / 1000円(税込)  / Sony Music Associated Records / AICL-2362 / Amazon.co.jpへ
  • 期間生産限定盤[CD] / 1300円(税込)  / Sony Music Associated Records / AICL-2363 / Amazon.co.jpへ
CD収録曲
  1. My World
  2. Come on
  3. BEAUTIFUL DAYS(acoustic version)

DVD「SPYAIR LIVE at 野音 『Just Like This 2011』」

  • 2012年3月14日発売 / 4990円(税込) / Sony Music Associated Records / AIBL-924
REGULAR PROGRAM

ZIP-FM「AIR's ROCK」毎週木曜日23:30~24:00

ニコニコ生放送「DJ ENZEL☆のニコジョッキー」隔週水曜日20:00~20:55

EMTG MUSIC連載「U1&UZのジェネレーション・ミュージック」毎月15日更新

「UZとKENTAのどらいい感じ」オフィシャルサイトにて毎週金曜日更新

SPYAIR Official Mobile Site
【AIR-GATE】OPEN!

最新情報やチケットの先行予約をはじめコンテンツが満載! 会員登録はこちらから

SPYAIR(すぱいえあー)

IKE(Vo)、UZ(G, Programming)、MOMIKEN(B)、KENTA(Dr)、ENZEL☆(DJ)の5人からなるバンド。全員が愛知出身で、2005年に結成される。地元名古屋の野外ライブでキャリアを重ね、デビュー前の2010年6月に行った100本目の野外ライブでは2000人の観客を集める。同年8月、ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズからメジャーデビューシングル「LIAR」をリリース。その後も4枚のシングルを発表し、並行して精力的なライブ活動を展開する。そのライブパフォーマンスには定評があり、メジャーデビュー前に「SUMMER SONIC 2010」に出演しているほか、2011年7月には韓国最大のロックフェス「JISAN VALLEY ROCK FESTIVAL 2011」に出演した。2011年9月に1stフルアルバム「Rockin' the World」をリリース。同年10月には日比谷野外大音楽堂で初のワンマンライブを敢行し、チケットは全席完売した。2012年3月、ニューシングル「My World」を発表。