5人組アイドルグループのShine Fine Movementが6月27日に2ndシングル「ルミナス」をリリースした。日本コロムビアのアイドルレーベル・Label The Gardenからのメジャーデビュー第3弾グループとして誕生した彼女たちは、昨年12月にCDデビューを果たし、“光”や“元気”、“勢い”をコンセプトに活動している。音楽ナタリーではメンバー5人にインタビューを実施。2ndシングルのほか、Label The Gardenに所属することになった経緯、7月21日に東京・TSUTAYA O-Crestで行われる初のワンマンライブについて話を聞いた。

取材・文 / 近藤隼人　撮影 / 藤田二朗（photopicnic）

氷川きよしさんがいるところだよ！

──まず、アイドルを志したきっかけやShine Fine Movementのメンバーになった経緯をそれぞれ教えてください。

羽深芽生　私は小さい頃からミュージカルが好きで。高校生のときから通っていた演技のスクールのマネージャーさんが、私を貝塚（Shine Fine Movementが所属するLabel The Gardenのプロデューサーである貝塚翔太朗）さんに紹介してくれたんです。お母さんにLTGが日本コロムビアのレーベルであることを教えたら「すごいじゃん！ 氷川きよしさんがいるところだよ！」って言われて、だったら入ってみようと思ってLTGに入りました（笑）。

──アイドルにはどういうイメージを持っていました？

羽深　AKB48さんとかメジャーなグループを知っているだけで、アイドルのことは全然わからなくて。特典会というものの存在も知らなかったし、ホントに未知の世界でした。LTGに入ってからアイドルのことが少しずつわかるようになって、デビューから半年以上経つし、もうアイドル初心者と言っていられないのでがんばらなきゃと思っています。

朝比奈るう　私は元AKB48の渡辺麻友さんのことが好きで、小学生のときからアイドルになりたいという気持ちがありました。でも5年生のときにバレーボールを始めて忙しくなって、アイドルになることはあきらめたんです。中学生になって今度は声優さんになりたいと思うようになって、高校は声優の学校に進みました。卒業後も関西から上京して声優の養成所に通おうと考えていたんですけど、観ていたアニメの主題歌でLuce Twinkle Winkさんのことを知って。ルーチェさんが大阪でリリイベをやったときに生でパフォーマンスを観て感動して、やっぱりアイドルになりたいと思ったんです。元Clef Leaf（LTGのメジャーデビュー第2弾グループ）のいずみん（神谷泉水）が地元の先輩だったことからLTGのことを知って、オーディションを受けました。

ブスと言った同級生を見返したかった

橘南桜　私はアイドルになりたかったというより、芸能界に入りたかったんです。小学校6年生のときに同級生の男の子にブスって言われたことがあって。めっちゃムカついて、周りの子にも笑われて恥ずかしい思いをして、この人たちを見返してやろうと思ったんです。私たち3姉妹（橘莉子、橘咲希、橘南桜）の長女の莉子が先にアイドルをやっていて、ライブを観に行ったらめちゃくちゃカッコよくて。アイドルになるという選択肢もあるんだと気付いたんです。

──南桜さんもLTGにはオーディションで？

南桜　そうです。LTGには1期生として入ってseeDreamというグループで活動していたんですけど、メジャーデビューするユニットの選抜に落ち続けて。歌もダンスも経験がなかったので、最初に選ばれなかったときは当然かなと思ってたんですけど、ほかの1期生がみんなデビューして、2期生が入ってきたときは自分を落ちこぼれのように感じていました。なので、Shineのメンバーに選ばれたときは念願が叶った思いでした。

──南桜さんのお姉さんである莉子さんと咲希さんはなぜアイドルに？

橘莉子　私は高校生のときに池袋で芸能事務所の方に声をかけていただいたのが始まりです。アニメなど2次元のものが大好きなので芸能界には興味なかったし、ずっと剣道をやっていて将来は警察官になりたかったから断るつもりだったんですけど、お母さんがその方と話して事務所に入ることになりました。

──そうなんですね。

莉子　レッスンを受けていくうちにアイドルグループのメンバーとしてステージデビューしたものの、結局脱退することになって。そのあと大学受験を考えていたときに南桜がLTGに入ったんです。南桜が出演するトークショーを観に行ったときオーディションの審査員をやっていた方に声をかけていただいて、もうアイドルをやりたくなかったので悩んだんですけど、南桜が泣きながら「入ってきてください」とお願いしてきたのでオーディションを受けました。

南桜　そのときはいろいろあったんですよ（笑）。

莉子　私は経験者だったけどダンスができる子とは差があって、先にメジャーデビューしたグループのメンバーには選ばれなかったんです。それまでの経験で学んだステージでの輝き方を生かしつつ、パフォーマンスのレベルを上げるために練習してShineのメンバーになりました。

橘咲希　私はもともとアイドルが好きで、ライブをよく観に行っていて。

──YouTubeにアップされている自己紹介の動画の中で、アイドルファンが曲中に叫ぶMIXを披露していたのがすごく印象的でした。

咲希　あはははは！（笑）

莉子　家族でカラオケに行くと咲希と南桜がMIXを入れるんですよ。

咲希　でも、自分もアイドルになろうと最初から考えていたわけではなくて。お姉ちゃんと妹が先にLTGに入って活動しているのを見て、私もオーディションを受けてみようと思ったんです。

家族ではなくメンバーとして接する

──橘三姉妹の中でアイドルになった順番は莉子さん、南桜さん、咲希さんですが、LTGには入ったのは南桜さん、莉子さん、咲希さんの順なんですね。メンバーのうち5分の3が姉妹なのは、どういう感覚なんですか？

咲希　最初は橘姉妹じゃない2人がかわいそうだなと思ってました（笑）。でも意外と大丈夫でしたね。アイドルとして活動してるときは家族と言うよりメンバーとして姉妹に接しているので。

莉子　厳しく接するときもあって。南桜には怒ることも多いし、家族だからといって甘やかすことはないです。

咲希　逆に家族だから言いやすいということもなくて、莉子はメンバー全員にちゃんと注意してますね。

──羽深さんと朝比奈さんも3姉妹がグループにいることを変に意識することはない？

羽深　ないですね。でも外から見たらこの状況って特殊だと思うから、もっと3姉妹がいることを売り出したほうがいいのかなと考えることもあります。

朝比奈　メンバー全員が他人のほうがグループ内で派閥が分かれることがあるんじゃないのかな。3姉妹がいることでうまくバランスを保てている感じはあります。

莉子　芽生とるうが橘家に来ればメンバー全員そろうので、集まりやすいですし、予定も合わせやすいんですけどね（笑）。