「REDLINE ALL THE BEST 2019 ~10th Anniversary~」特集 鈴木健太郎(JMS)×渡辺旭(THE NINTH APOLLO)対談|インディーズシーンから音楽業界に物申す! 打ち上げまで気合いの入った“異種格闘技”イベント

大トリは“同志”SiM

──「REDLINE ALL THE BEST 2019 ~10th Anniversary~」のコンセプトはありますか?

鈴木 タイトル通り、「ALL THE BEST」ということで僕が10年間やらせていただいたことの集大成ですね。あとは幕張メッセという会場をライブハウスに変えてやろうと思っています。「REDLINE」はずっとライブハウスで行ってきたので。

──過去の「REDLINE」出演アーティストも勢ぞろいしますね。

SiM

鈴木 「REDLINE」の最多出演はSiMとtricotです。10年間で6回も出てもらってますね。特にSiMは今はメジャーのフィールドでやっていますけど、インディーズの頃は事務所の人と一緒にどう売り出していくかというのをたくさん話したし、メンバーとも悩みやビジョンについて話して、「REDLINE」で話し合ったことを昇華できたんじゃないかなと思っていて。同志みたいな気持ちがあります。そういうこともあって、今回はSiMが大トリなんです。

──展示や飲食ブースの出展は考えていますか?

鈴木 自分がアパレル事業もやってるので、アパレルブースは作ろうと思っています。出演バンドの中にも個人的にアパレルブランドを運営している子もいますし。ただ基本的にはライブを観てほしいので、あまり出展などはせず、シンプルにやろうかと思ってます。

渡辺 そういえばこのイベント、誘ってくるタイミング、めちゃめちゃ早かったよね。

鈴木 確かに去年の夏頃に声をかけましたね。めちゃめちゃクレームを受けた記憶があります。「まだ予定わかんねえよ」って(笑)。その中でもTHE NINTH APOLLOのバンドの返事は本当に早くて助かりました。マイヘアは諸々の調整はありましたけど、ハルカミライの返事は本当に秒でした。このイベントの数日後には、同じ会場でハルカミライのワンマン公演もありますしね。

渡辺 そういうの織り込んでいくんや。うまいね。

鈴木 いやいや違いますよ(笑)。近い日程に自分たちのワンマンがあるのに、早々に快諾してくれたことがうれしくて。

ブッキングは1人で

──「REDLINE」のブッキングは鈴木さん1人でされてるんですか?

鈴木 はい。絶対に1人でやりたくて。

渡辺 全部LINEでブッキングしてる?

鈴木 いえ、ライブハウスに行ってます。

渡辺 2万人規模の会場で、全部LINEでブッキングしてるとか面白いからそういうことにせえへん?

鈴木 それはやばいですね。本当にマッチングアプリ感が出ちゃう。

渡辺 模倣犯が出てきそうやな。全部DMでブッキングしましたっていうイベントとか(笑)。

鈴木 それは困っちゃうんで(笑)。

渡辺 そこはちゃんと目を見てしゃべってブッキングしましたってアピールしておこう。

鈴木 はい。今日は「REDLINE」の話はもちろん、旭さんといろいろと話せてよかったです。読者の方の中には、音楽業界を志望しているけど、狭き門だと思っている方もきっといると思うんです。でもどんな業界でもやりたいことを見つけて進み続ければ、いずれは形になってくと思うので、何事もどんどんトライしていってほしいですね。一緒に働けるのを楽しみにしています。

左から鈴木健太郎(JMS)、渡辺旭(THE NINTH APOLLO)。
鈴木健太郎(スズキケンタロウ)
2004年に株式会社ジャパン・ミュージック・システムに入社。2010年にライブイベント企画「REDLINE」を立ち上げる。その後マネジメント業務にも携わり、アパレルブランドや飲食店の運営も行っている。2015年に渡辺旭と共に音楽レーベルsmall indies tableを立ち上げた。
渡辺旭(ワタナベアキラ)
大学在学中の1999年に音楽レーベルTHE NINTH APOLLOを立ち上げる。さらにその後WELL BUCKET RECORDS、Narisome Recordsなどのレーベルを創設し、2015年には鈴木健太郎と共に音楽レーベルsmall indies tableを立ち上げた。