心の動きにフォーカスしたアナザーストーリー

──年末には豊洲PITでワンマンライブが控えています。現状こちらの準備は？

翼　ちょうど始まりました。それこそこのシングルが年末のワンマンにつながるようなイメージなんですよ。どういうことかというと、ライブ自体も「心臓」をテーマにしていて。実は「愛をクダサイ」もテーマの1つに「心臓」があって。2曲で動脈と静脈みたいなイメージといいますか。

──なるほど。

翼　前回の豊洲でのワンマン（「PRIZMAX Live Level 8 ～CIRCUS～」）は「五感で感じる大人のサーカス」というコンセプトで作り上げていきましたが、今回の「PRIZMAX Live Level 9 ～CIRCUS WINTER EDITION～」は、五感ではフォローしきれなかった部分……心の動きにフォーカスした、Level 8のアナザーストーリーになっていると思います。ただただ心が揺れ動くような。楽しみにしていてほしいです。

──前回の「Level 8」公演が7月ですから、新体制初ワンマンから5カ月が経ったんですね。

史記　もうそんなに前なんですね。前回のライブには、僕の勝手な感じ方なんですけど……7人のPRIZMAXをホリックが受け入れてくれた瞬間があったと思います。新体制に戸惑う中で足を運んでくださる方も多かったけど、そんな中で僕らが作り上げてきたライブをしっかり見せることができて、皆さんがそれを受け止めてくれて「応援していこう」という気持ちになってくれているのを、僕は踊りながら感じたので。個人的には不安な気持ちもあったんですが、肩の荷が下りてスッキリしたし、まだまだがんばらなきゃという思いにさせられた大切なライブでした。

英寿　それまでリリースイベントでは各地を回っていたけど、ワンマンは初めてだったので。僕自身は遠慮や自信のなさが出てしまっていたなと思うんです。映像を観返してそう思ったので、次のライブはグループに入っていることにもっと自信を持って臨みたいと思いました。

翼　「Level 9」はとにかくエンタテインメントとして楽しんでほしいですね。有ちゃん（有希）のラストライブというタイミングにはなるけれど、卒業式みたいになってしまうのは有ちゃん自身が一番望んでいないと思うし。メンバーも、プリズが主役であるべきだと思ってパフォーマンスするつもりです。

有希　そうですね。観る方が何を感じてくださるかはそれぞれだと思いますが、僕らがそれを意識するなら「卒業ライブ」という名前で別に公演をやるべきなので。AiiA Theater Tokyoでの「Level 1」から始まって、いろんな場所でライブをしてきて……（参照：PrizmaX“第2章”の1歩目刻んだ熱狂のワンマン「Level 1」）。

翼　ウィンくんがいないときもあったしね。

有希　そうだね。「1つずつレベルを上げていこう」という思いで、ライブタイトルに「Level」というワードを入れてやってきたので、「Level 9」でもPRIZMAXの今持てる力を120％出したいですね。

「PRIZMAX好きでよかった」と思えるような7人の姿を

──とはいえ、今回の取材が有希さんに話を聞ける最後のタイミングになるので、今の気持ちを……。

翼　そうですね……。

ケビン　ナチュラルだなあ（笑）。

一同　あはははは（笑）。

有希　そうですね（笑）、いや、ホントに前向きな気持ちです。二度とメンバーと会わないとかだったらマジの終わりだなと思うんですけど、僕らは人としてすごく尊敬しあっていますし、僕はみんなのことを好きなので、関係性が終わりになるとは思えないですし。今前向きな思いだというのは自分で出した答えだからで、その決断に対しては自信を持っていますし、これだけメンバーに理解してもらい、背中を押してもらっているからこそ、不安もないんですよね。PRIZMAXをやめるからには、絶対に幸せになってやるぞという気持ちです。

翼　連絡を取るかどうかはわからないですけどね？（笑）

有希　まあ、芸能界をやめてしまうので同じステージには立てないけれど、人間関係は続いていくと思います（笑）。そしてファンの方へのありがとうの思いは、言葉ではなく、やっぱり「Level 9」のパフォーマンスでしっかりと伝えたいなと。僕にとっては、これが人生で最後のステージなので。みんなが「PRIZMAX好きでよかった」と思えるような、7人の姿を見せたいと思います。

──メンバーの皆さんからはいかがですか？

有希以外全員　……。

有希　ないんですよ、この人たち。なので聞かなくて大丈夫だと思います！（笑）

ウィン　あの、全員「ないです」って書いておいてください。

翼　ウィン「ないです」、翼「ないです」、ケビン「ないです」って。

ウィン　で、大樹だけ「……。」にしておいてもらえると。リーダーなりにがんばってひねり出そうとしたけど、出てこなかったことに……（笑）。

一同　あはははは！（笑）

ウィン　それが僕ららしいかなと思います。

大樹　今はこの7人でしか出せないものを最後までホリックに伝えたいねという思いでいっぱいですね。

ウィン　有希がやめるってことで散々イジってますけど、やっぱり寂しいですよめちゃくちゃ。だから後悔のないライブをすることが最優先。それしかないですね。なので、来年のことはまだわからないです。とにかく今は有ちゃんの最後のライブに向けて、全力で生きる。そのライブを経験したら、何か感じるものがあるんじゃないかなと思います。