デス声は違和感なく
──「はないちもんめ」から始まるパートでは、昭仁さんがデスボイスを披露されていますよね。
岡野 これ俺がやったんよね? ほかに誰がやるねんって話ですよね(笑)。ここも全然違和感なくやった覚えがあるなあ。「そんなことできないよ」とは言わなかった気がする。ポルノグラフィティはホントにいろんなタイプの曲をやってきたので、表現の幅が広がったってことなんかな。話しついでに1つエピソードを言うと、スペインで僕が世話になってた日本語ペラペラのスペイン人がいるんですけど、そいつはメタルとかデス系の音楽がすごく好きで。向こうではそういう曲をよく聴かされていたので、もしかすると知らんうちにデス声みたいな表現が体に入ってたのかもしれないです(笑)。
──それが無意識に発揮されたと。
岡野 はい(笑)。ちなみにそのスペイン人の彼が年末のライブを観に来てくれたんですよ。来てくれることはだいぶ前からわかっていたので、彼にナメられんようにと思って「ラック」とか「鉄槌」とかを並べたパートを作った……そんなエピソードもあります。
──「はみだし御免」はアニメの世界観にしっかり寄り添いつつも、現代を生きる僕らにも当てはまる1曲になっていますよね。毎度のことながらポルノの曲は、今を強く生きるためのテーマソングだなと。
新藤 「火喰鳥」を書かれた原作者の今村翔吾さんは、わりとそういう時代性みたいなものをメタファーとして盛り込まれる印象が僕にはあって。だから必然的に楽曲もそういう書き方になった気がします。もちろん、そこは受け取り手の感じ方次第ではありますけど。だからね、「火喰鳥」としっかり向き合って書いたものではあるけど、書いたのは自分だし、歌ってるのは昭仁だから、ポルノグラフィティの曲であることは間違いないんです。将来的に何とタイアップした曲なのかが世の中的におぼろげになったとしても、楽曲としてはしっかりと成り立つようにはもちろんなってますね。
──「ただあなただけでいい まだ信じてくれるか」のフレーズからは、ポルノとファンとの関係も浮かびます。
岡野 そうですね。そこは落ちサビとして、それまで高かった熱量がスッと引いたパートなんですけど、だからこそ本音が出てくる部分だとも思うんです。なので、ほかの部分よりも少し感情的に歌ったところはありますね。
「種・水・果実」とは何か?
──新年早々に届いた「はみだし御免」を皮切りに、2026年のポルノはたくさんのトピックとともに駆け抜けていきます。2月にはEP「種」がリリースされ、全国ツアー「20thライヴサーキット“水”」がスタート。そして秋にはニューアルバム「果実」のリリースが予定されています。
新藤 “種・水・果実”の構造を年末のライブで“改めて”みたいな感じでしゃべったんですけど、みんな初耳みたいな顔しとって。
──ですよね。僕も「へえ、そうなんだ!」と思いながら聞いてました。
新藤 自分ではもう説明したつもりになっていたけど、実際はしてなかったみたい(笑)。だからここでちゃんと説明します。まず5曲入りの「種」というEPをツアー前に出し、それを携えてライブをやっていきます。その長いツアーでは、まったくの新曲、未発表の曲もどんどんやっていきます。それらの楽曲を気心知れたサポートミュージシャンたちやファンの方たちとともに成長させたうえでレコーディングし、それを秋にアルバムとしてリリースする。そういう流れですね。
──面白いですね。ライブでどんな“水”を与えるかによって、できあがる「果実」の味も変わってくるわけですもんね。
岡野 うん。そういう意味では、自分たちでもどんなことになるのか予想できないところもあるんですけどね。どういう落とし込み方をするかっていうのは。お客さんを目の前にして変わることだってあるだろうし。
新藤 そういう経験は初めてなので楽しみですよね。「水」ツアーでやる曲たちは今、絶賛作ってます。公演ごとに新曲を次々に加えていくというよりは、いろんな曲を入れ替えながらやっていくことになるんじゃないかな。スタバの期間限定フレーバーみたいな感じで。
岡野 この間、SNS上で“捨て曲なしのアルバム”についての議論が盛り上がってましたけど、「種」も含めてポルノらしい“捨て曲なし”の作品に仕上げられるようにがんばりたいですね。
──楽しみです! しかし昭仁さんのSNSでのサーチっぷりはすごいですね(笑)。
岡野 あははは。いつか足枷になるかもしれないですけど(笑)。
新藤 まあでもX自体がいろんなことをサーチする装置ですからね。普通のこととも言えるし。それを“エゴサ”、“エゴイスティック”って言われたらたまらん気もしますけど。昭仁の場合は自分で言ってますが(笑)。
岡野 そうね(笑)。
──そう言えばSNSで、「はみだし御免」の中に出てくる「味あわず」というフレーズに引っかかってる人がいましたね。
岡野 あー、それ見たかも。
新藤 それね! そこはレコーディング時にも議論になったんですよ。本来は「味わわず」だっていう意見もあって。もちろんそれは僕も知っているんです。でもね、「あたらしい」という言葉は本来「あらたしい」だったけど、みんなが誤用していた結果、そっちが一般的に使われるようになったという経緯があって。言葉ってそういうものだから、「味あわず」のほうがいいよなっていう判断です。「味わわず」よりも言いやすいし、意味も通じるわけだから。うっかり間違えたわけではないので、そこもちゃんと書いといてください、オフィシャルの発言として(笑)。
公演情報
20thライヴサーキット“水”
- 2026年2月27日(金)千葉県 市原市市民会館 大ホール
- 2026年3月3日(火)兵庫県 神戸国際会館 こくさいホール
- 2026年3月5日(木)鳥取県 米子コンベンションセンター 多目的ホール
- 2026年3月6日(金)島根県 島根県芸術文化センター グラントワ 大ホール
- 2026年3月19日(木)静岡県 アクトシティ浜松 大ホール
- 2026年3月23日(月)大阪府 フェスティバルホール
- 2026年3月24日(火)大阪府 フェスティバルホール
- 2026年3月27日(金)新潟県 新潟県民会館
- 2026年4月2日(木)京都府 ロームシアター京都 メインホール
- 2026年4月4日(土)福井県 フェニックス・プラザ エルピス大ホール
- 2026年4月6日(月)石川県 金沢歌劇座
- 2026年4月10日(金)香川県 レクザムホール 大ホール(香川県県民ホール)
- 2026年4月13日(月)愛媛県 松山市民会館 大ホール
- 2026年4月18日(土)北海道 帯広市民文化ホール 大ホール
- 2026年4月20日(月)北海道 札幌文化芸術劇場hitaru
- 2026年4月21日(火)北海道 札幌文化芸術劇場hitaru
- 2026年4月24日(金)東京都 府中の森芸術劇場 どりーむホール
- 2026年4月26日(日)茨城県 ザ・ヒロサワ・シティ会館 大ホール(茨城県立県民文化センター)
- 2026年5月6日(水)東京都 SGC HALL ARIAKE
- 2026年5月8日(金)広島県 広島文化学園HBGホール
- 2026年5月9日(土)広島県 広島文化学園HBGホール
- 2026年5月15日(金)秋田県 あきた芸術劇場ミルハス 大ホール
- 2026年5月17日(日)岩手県 トーサイクラシックホール岩手(岩手県民会館)大ホール
- 2026年5月19日(火)宮城県 仙台サンプラザホール
- 2026年5月20日(水)宮城県 仙台サンプラザホール
- 2026年5月29日(金)三重県 三重県文化会館 大ホール
- 2026年5月30日(土)岐阜県 長良川国際会議場 メインホール
- 2026年6月9日(火)愛知県 Niterra日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
- 2026年6月10日(水)愛知県 Niterra日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
- 2026年6月14日(日)長崎県 アルカスSASEBO 大ホール
- 2026年6月16日(火)福岡県 福岡サンパレス ホテル&ホール
- 2026年6月17日(水)福岡県 福岡サンパレス ホテル&ホール
- 2026年6月20日(土)沖縄県 沖縄コンベンションセンター劇場棟
- 2026年7月7日(火)東京都 東京ガーデンシアター
- 2026年7月8日(水)東京都 東京ガーデンシアター
プロフィール
ポルノグラフィティ
岡野昭仁(Vo)と新藤晴一(G)からなるロックバンド。1999年9月にシングル「アポロ」でメジャーデビューし、2000年7月リリースのシングル「ミュージック・アワー」がポカリスエットCMソングに採用され大ヒットを記録する。続く「サウダージ」は初のミリオンセールスとなり、一躍トップアーティストの仲間入りを果たす。その後も「アゲハ蝶」「メリッサ」「ハネウマライダー」「オー!リバル」などヒット曲を連発する。デビュー25周年を迎えた2024年9月にはアニバーサリーライブ「因島・横浜ロマンスポルノ'24 ~解放区~」を広島・因島運動公園と神奈川・横浜スタジアムで行った。2025年にはNHK広島放送局「被爆80年プロジェクト わたしが、つなぐ。」のテーマソングとして、新曲「言伝 ―ことづて―」を提供。同年11月にテレビアニメ「僕のヒーローアカデミア FINAL SEASON」のオープニングテーマとして提供した「THE REVO」をシングルリリースした。2026年は2月にEP「種」をリリース、28会場35公演を回る「20thライヴサーキット“水”」の開催、秋に13作目となるオリジナルアルバムを発表予定。
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