解散を考えたことは今まで一度もない

──2015年は奥仲さん、槙田さんが卒業して7人になったPASSPO☆がこの先どうなってしまうんだろうって不安に思ったパッセンジャーもいたと思います。仲間が辞めてしまうことについて皆さんはどう思いましたか？

玉井　まこっちゃんはPASSPO☆の活動を通じてやりたいことを見つけたっていうのを私たちの前ではっきりと言ってくれて。この子はもう自分の進むべき道を決めたんだなって思ったので、寂しかったけど背中を押す以外になかったですね。

森　うん。決意は固かったし、まこっちゃんや紗子ちゃんが決めたことをうちらが止める理由はなかったです。

玉井　どちらかというと私たちよりも関わっている大人たちのほうがPASSPO☆をどうしていくか考えたと思います。実はまこっちゃんが卒業発表するタイミングでもう紗子ちゃんが活動休止するっていうのは決まっていて。だから私たちは近い将来に7人でやっていかなきゃいけないときが来るっていうのをわかっていたんですよ。彼女たちがいなくなったときにパッセンジャーはすごく心配したと思うけど、私たちは心の準備はできていたし、クルーが減ってもうPASSPO☆はダメになるなんて思ったことは一度もない。私たちとしては7人になって覚悟を決めたことで、ようやく足並みがそろったなって思いました。6年間かかりましたけどね（笑）。

──7人になったタイミングでPASSPO☆を終わりにするっていう選択肢は皆さんの中ではなかったんですね。

森　解散を考えたことは今まで一度もないですね。

安斉　ないね。7人でこれからもやっていく自信はみんなにあったので。

玉井　新メンバーを入れるっていう選択肢もなかったです。

──メンバーが減るってことはグループにとってパワーダウンだと思うんです。だからほかのグループは新メンバーを加入させて戦力補強するんだと思うんですけど、PASSPO☆に関しては一貫して新メンバーを入れないって言いますよね。それはなぜです？

玉井　それは私たちがシンプルに負けず嫌いだからなんですよ。新しい子を入れないグループはもうダメだって思われるのが嫌で。新メンバーを入れない代わりに昨年ぷちぱすぽ☆っていうPASSPO☆がプロデュースする新ユニットを作りました。私たちとしては新メンバーを入れるのではなく、もう1つ新しいPASSPO☆を作ることに決めたんです。

ぷちぱすぽ☆と一緒にパワーアップ

──自分たちの中に新しい血を入れるんじゃなくて、新しいものを自分たちで作るって聞いたときは「そうきたか！」と思いました。

根岸　発表するときもパッセンジャーの雰囲気としては絶対に新メンバーだろうって空気でしたもんね。

──でも皆さんが言う通り、新しいものがPASSPO☆によって生み出されるほうが自然な流れだったような気がします。ぷちぱすぽ☆は具体的にどういった経緯で誕生したんですか？

玉井　先ほどの話に戻ると、スタッフの方に対してアメリカンガールズロックでやっていきたいとプレゼンする前に「いつ新しいメンバーが入ってもおかしくないって思っててね」って、新しい子を探してるって言われてたんですよ。

森　うちらはそれに対して「はい」って言うしかなかったよね。

玉井　だってもう7人しかいないから（笑）。

──受け入れたくはないけど、渋々。

玉井　それが7人で活動をスタートさせる3カ月くらい前の話ですよ。自分たちとしてもまだ歩き出してないのに「嫌です！」なんて言えないし、言ったらそれはわがままじゃないですか。

藤本　「いい子がいるんだったら」とか言ってね。

──でも本心では今の7人でのPASSPO☆を観てから言ってほしいと。

森　「それから決めてください」っていうのは言いましたね。

岩村　それで「5月にやるフライトを観てから決めてください」って言ったんだよね。

藤本　それとは別に、そこで私たちとしては新メンバーを入れるんじゃなくて、私たちの子分として一緒に活動できるユニットをプロデュースさせてほしいとお願いしたんです。

──メンバーを増やすのとはベクトルの違う方法を思いついたと。

玉井　はい。紗子ちゃんが活動休止を発表したその日にぷちぱすぽ☆の結成を発表することになったんですけど、それによって私たちはこれからも止まらないですよってアピールをしたかったんです。

根岸　ぷちぱすぽ☆と一緒に私たちもパワーアップできるって思ったんですよね。

玉井　子分とか姉妹ユニットっていうキーワードを聞いてて本当に妹がいたら面白いよねって話になったんですよ。それでゆっきぃ（藤本）の実妹のりーちゃん（藤本理子）に声をかけたんだよね。

藤本　そう。声かけて即答で断られて（笑）。

──デビュー前に理子さんから話を聞く機会があったのでユニットに加入した経緯を聞いたんですけど「実はあんまりやりたくなかった」って言ってました（笑）。

安斉　あはははは（笑）。うちらの最初と一緒だね。

玉井　でもあまりやりたくない子のほうが楽しんでやるんですよ。

藤本　そうそう。今はすごいライブが楽しいみたいです。

安斉　楽屋はめちゃめちゃうるさいし、ずっとお菓子食べてて自由なんですけど、そういう女の子っぽいところがすごく好きです。