大森靖子×峯田和伸(銀杏BOYZ)|2人の間を往復する愛

大森靖子が6月12日にニューシングル「Re: Re: Love  大森靖子feat.峯田和伸」をリリースした。

「Re: Re: Love  大森靖子feat.峯田和伸」は、大森が高校時代から敬愛する銀杏BOYZの峯田和伸との共作曲。大森が銀杏BOYZに熱狂していた高校時代、公開されていた峯田のメールアドレスから2回返事が来たことから「Re: Re: Love  大森靖子feat.峯田和伸」と名付けられた。

音楽ナタリーでは2014年の大森のメジャーデビュータイミングで大森と峯田の対談を実施しており(参照:大森靖子×峯田和伸(銀杏BOYZ)対談)、共作シングルのリリースを記念して5年ぶりに2人の対談をセッティング。幾度の共演などを経て変化した2人の関係性をたっぷりと味わえる対談を楽しんでほしい。

取材・文 / 九龍ジョー 撮影 / 斎藤大嗣

こんなにいろいろ叶って、もうクビなのかも(大森)

左から大森靖子、峯田和伸(銀杏BOYZ)。

峯田和伸(銀杏BOYZ) 大森さんとナタリーの特集で話すのはひさしぶりですよね。

──前回は5年前、ちょうど大森さんがメジャーデビューしたタイミングでした。大森さん、けっこう緊張したと聞いていますが。

峯田 逆にあれですよ、生き馬の目を抜くような業界で5年もやってきて、たくましくなったんじゃないですかね。

大森靖子 ははは! 誰目線ですか?

峯田 いや、でもこうやって会うとあまり変わってないですけど、「大森さん、すごいね」という評価は周りからもよく聞こえてきますよ。

──まさに大森さんのメジャーデビュー5周年企画ということで、今回、道重さゆみさんとのコラボに続いて、峯田さんとの共作シングル「Re: Re: Love  大森靖子feat.峯田和伸」がリリースされるわけですが。

大森 こんなにいろいろ叶って、もうクビなのかも(笑)。先日も担当者に「5年間でいいアーティストに成長したね」みたいなことを言われたし。

峯田 餞別だ(笑)。

大森 でもホント、前回の対談もそうでしたけど、メジャーデビューみたいなタイミングだからやらせてもらえる仕事ってあるじゃないですか。当時はまだ実力不足でできなかったけど、今の私ならできることがめっちゃあって。それを5年かかって、今やらせてもらっている感じがします。

峯田 僕ももしメジャーに行っていたら、がんばってアルバムを1年に1枚とか出してたんだろうな。

大森 ウソだー! 絶対出してないよ(笑)。私はレーベルとの契約があるからとかじゃなくて、もともとめちゃめちゃ曲作るからどんどんアルバムにしていかないと気分が変わっちゃうんですよ。

この曲はともかくAメロだったんです(峯田)

──今回「Re: Re: Love」の作曲を峯田さん、作詞を大森さんという分担になったのは?

峯田 最初から作曲でお願いされたんです。それで、打ち合わせがてら1回ごはんを食べたのかな?

大森 はい。スタッフさんと「忙しい峯田さんが確実に納品してくれるには?」と考えて、曲だけなら早いんじゃないかと。

峯田 それでも1カ月ぐらい遅れたよね(笑)。この曲はともかくAメロだったんです。大森さんだから情報量の多い歌詞が来るだろうなというイメージがあって、だからこそ、そのうえで出だしのメロディが頭に残るようにしたいと思ったんですよ。

大森 いい曲だし、私に向けて書いてくれてることが伝わってきたので、歌詞もがんばりました。

──峯田さんはさらにコーラスでも参加して、編曲にもクレジットがありますね。

峯田 最初は曲だけ提供して、あとはノータッチでいいかなとも思ったんです。でも、キーが合うかとか確認したかったのでリハーサルに立ち会ったら「ここのテンポ、変えてみたら?」とかつい口を出してしまい……で、家に帰ってヘコむという(笑)。

左から大森靖子、峯田和伸(銀杏BOYZ)。

大森 ヘコまないでくださいよ(笑)。そんなに口出してないし、そもそもいいことしか言ってないし。バンド(シン・ガイアズ)のみんなも峯田さんのことが好きなので。

峯田 全然しゃべってくれなかったよ(笑)。

大森 いや、みんなホント好きなんですって(笑)。

峯田 あーちゃん(G / きのこ帝国)なんて、ひと言だけだもん。あの子も昔はもっと明るかったんですよ。この人と関わっちゃったばかりに。

大森 なんで、私のせいなんですか(笑)。