「1人じゃないよ」って伝えていきたい
──バンド内の柔らかな空気が、歌詞にも表れている気がします。今回のアルバムは、自分や相手を鼓舞したり応援したりするよりも、そっとケアしたり寄り添うような歌詞が多いですよね。特に「Caravan」の「だから今日くらい精一杯 私だけを愛してあげてね」というフレーズが印象的でした。
雄大 「Caravan」もほんまに、自己肯定感を上げてくれるような曲で。確かに、応援というよりかはケアというか、寄り添ってあげるタイプの曲かもしれないです。人間誰しも落ち込んでしまったり、「自分なんて」と感じてしまう瞬間があると思います。投げやりになっちゃうときもあるけど、そんなときこそ自分で自分を愛してあげたほうがうまくいくような気がしていて。この曲は誰かに向けても歌っているし、自分に向けても歌っている。「しんどいときには休んでもいいから、自分を大切に、ありのままの姿で生きていてほしいな」という思いがすごく出ていますね。前までは「いけいけ」みたいな曲が多かったけど、「誰かに手を差し伸べたい」という思いが芽生えてきたのは……まあ、年齢なのかもしれないですね。あとはやっぱり、僕が周りの人にすごく助けてもらったので。
──「カノープス」の元になった経験は、竹中さんにとって本当に大きなものだったんですね。
雄大 そうですね。今回いろいろな曲を通して書きたかったのは、「1人じゃないよ」ということで。1人の時間が好きな人ももちろんたくさんいると思うけど、だからといって、人が完全に1人で生きていくことは無理じゃないですか。僕が人生で喜びや感動を感じる瞬間には、必ず周りに誰かほかの人がいる。「やっぱり自分は人に生かされているんだ」と感じることが、ここ数年すごく多かったんですよね。人生を歩んでいくうえで、大切な人や仲間の存在が自分にとってより大きな存在になってきているので、聴いてくれている人にも「1人じゃないよ」って伝えていきたいです。
Novelbrightの根底には“別れ”がある
──アルバムのラストを飾る楽曲「IF」の歌詞は山田さんが書いています。「諦めないで僕がいるから」というフレーズもあるように、「1人じゃないよ」というメッセージは、竹中さんと共通していますよね。
海斗 実はこの曲の歌詞を書いているときに、ちょっと迷ったんですよ。「雄大の言っていることと被らないか?」って。でも自分の言葉やし、テーマがそもそも違うから、いろいろ考えた結果「いいかな」という結論になりました。
──山田さんの中には、どんなテーマがあったんですか?
海斗 Novelbrightはもともと、雄大がほかのメンバーとやっていたバンドだけど、みんな抜けちゃって、僕ら4人が入ったという経緯があって。雄大以外のメンバーも、かつて自分が組んでいたバンドの解散をそれぞれに経験している。つまり全員が悲しい別れを経て、今の形に行き着いているんですよね。そのことを歌詞にしたくて。「PYRAMID」の最後の曲……三角錐の土台の部分に、それをしれっと入れたかったんです。Novelbrightの根底に別れがあるから、「PYRAMID」はこの曲で締めくくることができるし、そして頂点(1曲目)には「Caravan」がある。最後にふさわしい曲にできたなと自分では思っています。
──今の話は、4人にも共有済みですか?
海斗 いや、今、初めて言いました。
──山田さんの今の話、どう思いましたか?
ねぎ やっぱり言葉にされるとうれしいですね。長く一緒にいるがゆえに、ちょっと、こっぱずかしさみたいなのもありますけど(笑)。
海斗 あはは。
圭吾 めっちゃいい話だなと思いました。クリエイターとしての密かなこだわりは、口に出して言っていないだけでほかにもたくさんあるだろうし、聡ちゃんや雄大にもあると思う。そういう細かなこだわりを知ると「めっちゃええバンドやな」と感じますね。
5人の人生そのものを伝えられたら
──ライブについても聞かせてください。まずは韓国での活動について。竹中さんが「現役歌王JAPAN」や「日韓歌王戦」に出演されて、韓国での人気も拡大中のところ、昨年10月には5000人規模のアリーナ公演を開催しました。だけどそれ以前から、路上ライブで2000人を集めていましたよね。2000人集まるまでは、どういった経緯で?
雄大 特別なことは何もしていないです。
圭吾 サブスクの再生数を見て、「聴いてくれている人がこんなにいるんだ」とは思っていて。それで韓国でライブをしてみたら、たくさんの人が来てくれた感じです。
雄大 日本で路上ライブをやっていた頃はお客さんが全然いない日もあったけど、韓国ではいきなり何千人も来てくれたから「原点を思い返して」という感じではなかったですね。
──韓国進出にあたって、自分たちの何が武器になっていると感じますか?
雄大 自分ではあまりわからないんですよね。だけど前から、友達のアーティストとかに「雄大は韓国に行ったほうがいい」「雄大の声を好きになる人は多いと思うから」と言われていて。韓国には透き通ったハイトーンボイスを持つ男性ボーカルが好きな人が多いらしく、そこにマッチしているのかもしれないです。そういうアドバイスをもらって、いざ実際に飛び込んでみて感じたのは「すごくパワーがあるな」ということ。今、アジアで一番エンタメが進んでいるのが韓国やと思うんですけど、僕は、韓国のテレビ番組に出させてもらう中で「こんなに情熱もお金も注いでいたら、そりゃ、すごいものができるよな」と感じました。日本での活動ももちろんめっちゃ大事だけど、韓国で結果を残すことができたら、世界に向けた展開にもつなげられそうだなと。なので、韓国での活動は引き続き精力的にやっていこうと思います。
──そして国内では4月11日にホールツアーが、さらに9月26日にアリーナツアーが始まります。計30公演のロングツアーですね。
雄大 去年はアリーナツアーだけやったんですけど、今年はけっこう細かく回るので、お客さんに「来てくれてありがとう」としっかり伝えたいです。
圭吾 ここまで話したように、Novelbrightにはストーリーがあって。元気なときもあれば落ち込むときもあるし、それに伴ってバンドの雰囲気も変わる。そのストーリーを1つひとつ体験するように一緒に歩めるのがNovelbrightのよさだと思うし、僕らが夢を叶えていく姿を同じ目線で見てくれている人もたくさんいると思います。今回のツアーでも、5人の人生そのものを伝えられたらと。
雄大 今回のツアーでは「雄大、大人になったな」と思われる姿を見せたいかな(笑)。夢に向かって突っ走ってきた20代を経て、30代はその感じも継続しつつ、誰かに憧れられるような存在になりたいと思っているんです。だからライブも「ガムシャラに」というよりは、どっしりと、余裕を持って臨みたい。
ねぎ 僕らも今年30歳になったからね。
海斗 僕は、関わった人全員の笑顔がちょっとでも増えるライブにしたいかな。笑顔って伝染するものだと思うから。来た人が翌日少し明るい気持ちでいられれば、きっとその周りの人も明るい気持ちになるので。そういうライブを目指したいです。
聡次郎 僕たち5人にはそれぞれの人生があって、その中に大きくNovelbrightという存在があります。きっとツアーに来てくれる皆さんにとっては、Novelbrightの音楽が生活の一部になっていると思う。つまり僕たちと守りたいもの、好きなものが一緒なんですよね。だから僕は今回のツアーを通して、やっぱりたくさんの人に幸せになってほしい。メンバー同士も、ファンの皆さんとも、何かが1つ違えば出会えていなかったかもしれないから。“今この瞬間会えている”という当たり前じゃない幸せを噛みしめながら、1秒1秒楽しんで、1曲1曲しっかりと伝えていきたいです。
公演情報
Novelbright HALL&ARENA TOUR 2026 ~PYRAMID~
HALL SERIES
- 2026年4月11日(土)埼玉県 戸田市文化会館
- 2026年4月12日(日)埼玉県 戸田市文化会館
- 2026年4月17日(金)青森県 SG GROUP ホールはちのへ(八戸市公会堂)
- 2026年4月24日(金)広島県 広島文化学園HBGホール
- 2026年4月25日(土)広島県 広島文化学園HBGホール
- 2026年4月29日(水・祝)茨城県 水戸市民会館
- 2026年5月8日(金)北海道 札幌文化芸術劇場hitaru
- 2026年5月10日(日)北海道 函館市民会館
- 2026年5月12日(火)北海道 苫小牧市民文化ホール
- 2026年5月15日(金)愛媛県 愛媛県県民文化会館
- 2026年5月22日(金)宮城県 仙台サンプラザホール
- 2026年5月23日(土)宮城県 仙台サンプラザホール
- 2026年5月30日(土)静岡県 アクトシティ浜松
- 2026年6月7日(日)岩手県 トーサイクラシックホール岩手(岩手県民会館)
- 2026年6月13日(土)山梨県 YCC県民文化ホール(山梨県立県民文化ホール)
- 2026年6月19日(金)京都府 ロームシアター京都 メインホール
- 2026年6月21日(日)岡山県 倉敷市民会館
- 2026年6月25日(木)福岡県 福岡サンパレス
- 2026年6月26日(金)福岡県 福岡サンパレス
- 2026年7月11日(土)岐阜県 長良川国際会議場
- 2026年8月7日(金)千葉県 市川市文化会館
- 2026年8月10日(月)愛知県 愛知県芸術劇場 大ホール
- 2026年8月11日(火・祝)愛知県 愛知県芸術劇場 大ホール
- 2026年8月15日(土)新潟県 新潟県民会館
ARENA SERIES
- 2026年9月26日(土)兵庫県 大和工業アリーナ姫路
- 2026年9月27日(日)兵庫県 大和工業アリーナ姫路
- 2026年10月7日(水)神奈川県 ぴあアリーナMM
- 2026年10月8日(木)神奈川県 ぴあアリーナMM
- 2026年10月16日(金)大阪府 大阪城ホール
- 2026年10月17日(土)大阪府 大阪城ホール
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プロフィール
Novelbright(ノーベルブライト)
美しい歌声で聴く者の心をつかむ竹中雄大(Vo)を中心に、確かなメロディセンスと緻密に構築されたアレンジで魅せる、大阪発の5人組ロックバンド。2013年にオリジナルメンバーで結成。2019年1月に現体制となり、全国を回った路上ライブツアーの様子がSNS、口コミで拡散され、瞬く間にその名が全国へと広まった。2020年8月17日にデジタルシングル「Sunny drop」でユニバーサル ミュージック / ユニバーサル シグマよりメジャーデビュー。「Walking with you」「ツキミソウ」「愛とか恋とか」をはじめとしたヒット曲群は、国内外での総ストリーミング再生回数20億回を突破。ライブでもその歌声とサウンドで、世代や国境を越えて人々の心を揺さぶり続けている。2026年4月にアルバム「PYRAMID」をリリースし、ホールおよびアリーナ公演を含む全国ツアー「Novelbright HALL&ARENA TOUR 2026 ~PYRAMID~」を開催する。





