池内ヨシカツ×ChargeSPOT|大野雄大、竹中雄大、川畑要とのコラボを振り返る

コンビニや駅、携帯ショップなどの一角でモバイルバッテリーシェアリング・ChargeSPOTのコーナーを見かけたことはないだろうか? スマートフォンアプリを通して簡単に利用することができ、全国設置台数が40000台を超えるシェアNo. 1のサービスだ。そんなChargeSPOTの音楽配信プロジェクト「Music Charge」がスタート。本プロジェクトの総合プロデュースは、作曲家 / 音楽プロデューサーの池内ヨシカツが手がけている。

「Music Charge」は、「音楽をチャージする」をテーマにオリジナル楽曲を配信するプロジェクト。池内はこのプロジェクトのため自身の交友関係から大野雄大(Da-iCE)、竹中雄大(Novelbright)、川畑要(CHEMISTRY)という世代、ジャンルを超えたメジャーアーティストたちを招集し、「さあ」「Lonely」「Rendezvous」という3つのオリジナル楽曲を完成させた。これらの楽曲は「Music Charge」で先行配信され、現在は各サブスクリプションサービスで聴くことができる。音楽ナタリーでは池内にインタビューを行い、豪華アーティストが参加した各楽曲の制作背景について話を聞いた。

取材・文 / 森朋之撮影 / 曽我美芽

ChargeSPOT「Music Charge」

モバイルバッテリーシェアリング・ChargeSPOTが、「音楽をチャージする」をテーマにオリジナル楽曲を配信するプロジェクト。「Music Charge」の実施期間中にChargeSPOTの専用アプリでバッテリーをレンタルし、Musicアイコンをタップすることで楽曲を試聴することができる。オリジナル楽曲の制作は作曲家 / 音楽プロデューサーである池内ヨシカツと彼と親交のあるアーティストが制作。9月から10月にかけて実施されたプロジェクト第1弾には、池内の呼びかけにより大野雄大(Da-iCE)、竹中雄大(Novelbright)、川畑要(CHEMISTRY)の3名が参加した。ChargeSPOTではプロジェクト第1弾の楽曲を再配信中。

交流のあるアーティストと自由に制作

──「Music Charge」で配信する楽曲を制作するにあたり、ChargeSPOTのメインユーザーである若年層は意識しましたか?

いえ、楽曲に関しては好きなように作らせてもらいました(笑)。ChargeSPOTのユーザー層を意識してしまうと似たような楽曲になってしまう気がしたので、曲のテイストや内容は任せてもらって、以前から交流のあるアーティストの皆さんと自由に制作しました。第1弾アーティストの大野雄大さん(Da-iCE)、竹中雄大くん(Novelbright)、川畑要さん(CHEMISTRY)は皆さんLINEで連絡しました。今回の企画を立ち上げる前から「一緒に曲を作りたいね」と話をしていたから、タイミング的にもちょうどよかったんですよね。それぞれジャンルも違うし、世代も分かれていて。いろんなタイプの楽曲を作ることができて僕自身も面白かったですね。

池内ヨシカツ

──いずれも楽曲としてのクオリティが高いですよね。池内さんはEDMのシーンで活躍されていたプロデューサーということもあって、キックとベースの音もカッコいいなと。

ありがとうございます。とにかく自分自身が好きな感じにしたかったので、グルーヴ感を意識した細かいパーカッションやシンセの音色、ベースの分厚さなど、サウンドデザインはかなり意識しました。ミキシングやマスタリングはLAのエンジニアと共同で進めていきました。

──楽曲の制作はどうやって進めたんですか?

スケジュールはかなりタイトだったんですが、基本的には僕が作詞作曲したものを歌っていただきました。竹中くんとの制作では、彼に作詞にも関わってもらって、お互いのアイデアをすり合わせたこともありました。

Da-iCE大野雄大のハイトーンを聴かせたい

──では「Music Charge」の第1弾で配信された楽曲について聞かせてください。まずはDa-iCEの大野さんが参加した「さあ」の制作はどのように進めていったんですか?

最初に打ち合わせしたときに大野くんと「恋愛系の曲以外にしよう」と話して作っていきました。テーマとしては、「夢を追ってる人たちの葛藤」という感じですね。大野くんとは数年前から交流があって、お互いにいろんな話をしてきたんです。彼が苦労してきたこと、しんどい思いをしてきたことも知っているので、そういう部分も歌詞に入れることで、たくさんの方に共感していただける曲にしようと。ネガティブな部分も含めて、僕なりに解釈しながら歌詞にしていきました。

──お二人の交流も楽曲に反映されているんですね。

はい。制作、レコーディングもすごくスムーズでした。サビに英語の歌詞が入ってるんですが、そこは大野くんのアイデアなんですよ。歌録りの5分前に「日本語じゃなくて英語を試してみたい」と言われて(笑)。

──池内さんから見て、ボーカリスト・大野雄大の魅力とは?

音程の安定力がすごいですね。「声が低い」という印象を持っている方もいらっしゃるかもしれないけど、実際は高い音がめっちゃきれいなんですよね。なので「さあ」は、彼のハイトーンをしっかり聴いてもらえる曲にしたかったんです。冒頭は彼の声質のよさというか、落ち着いていて厚みのある声を生かして、サビでハイトーンを強調しました。かなり緩急がある楽曲になっているんじゃないかな。あと、なるべく早くサビに到達する構成になっています。今は楽曲が消費されるスピードが速いし、楽曲のポイントを早めに聴いてもらいたいので。

池内ヨシカツ

Novelbright竹中雄大に感じたアーティストとしてのストイックさ

──Novelbrightの竹中さんを迎えた「Lonely」については?

「Lonley」は僕のストック曲が元になっているんですけど、彼が気に入って「この曲を歌いたい」と言ってくれたんです。メロディは完成していたので、歌詞を付けていく作業から始めました。竹中くんは作曲や作詞にも関わってくれたし、ミックス、マスタリングにも2人でかなりこだわりました。夜中に電話して楽曲におけるベースの聴こえ方だったり、ボーカルの位置、リバーブの大きさなど何度も会議しました。Novelbrightがサマソニに出演した日、出番の直前にもこの楽曲についての電話をかけてきて(笑)。そういうストイックさはすごいし、お互い本当に音楽が大好きですね。

──歌詞のテーマは?

「Lonely」は完全にラブソングですね。ギターのリフを中心にしたエモい曲でベースラインやシンセのサウンド感にもこだわりました。その雰囲気に合う歌詞を僕とチームメンバーで書いて、竹中くんにブラッシュアップしてもらうという流れでした。メロディは決まっていたので、気持ちよくハマるワードを一緒に探していった感じです。

2024年3月11日更新