ナタリー PowerPush - NICO Touches the Walls

「1125の日LIVE」振り返り&「カベ ニ ミミ」大打ち上げレポ

初のベスト盤をリリースしたばかりのNICO Touches the Wallsが、早くもニューシングル「ローハイド」をリリースした。

今作の完全生産限定盤には、2013年11月25日に東京・Zepp DiverCity TOKYOで行われた「1125(イイニコ)の日LIVE」の映像を収めたDVDが付属。全14曲入りのDVDはシングルの特典という枠を超え、メンバーも「完全生産限定盤はシングルではなくライブDVDです!」と明言するほどの内容だ。

昨年の「1125(イイニコ)の日LIVE」では機材を大幅に変え、これまでにないほど“ロック”を打ち出したセットリストをもとにライブを実施したNICOの面々。今回はこのライブDVDに焦点を当て、メンバー1人ひとりに当日を振り返ってもらった。

さらに特集内では、3月1日にフィナーレを迎えたばかりの篭城型ライブ「カベ ニ ミミ」の「大打ち上げ」レポートも写真付きで紹介。先日公開されたベスト盤リリース時のインタビューとともに、現在のNICO Touches the Wallsのスタンスを確かめてほしい。

取材・文 / 中野明子

NICO Touches the Walls 『1125/2013 LIVE@Zepp DiverCity teaser』

「1125(イイニコ)の日LIVE」レポートはこちら

光村龍哉(Vo, G)

光村龍哉(Vo, G)

──2013年の「1125(イイニコ)の日LIVE」はどんなライブでしたか?

「イイニコ」は毎回、今までやったことのない形のライブをやるって決めてるんだけど、去年の「イイニコ」は2014年8月の武道館公演を見据えてセットリストを考えてましたね。バンドの武器がなんなのかを見直して、武道館公演に向けてスタートを切るような勢いのあるライブにしたいと思ってたんです。その結果、レア曲満載、BPMが速めの曲ばかりの汗だくのライブになった。映像にするくらいなんで、手応えはものすごいあって。NICO Touches the Wallsが肉体的なバンドだってことが明確に伝えられたと思ってます。あとシングル曲に頼らずとも観客を楽しませることができる自信が生まれた日でしたね。

──印象に残ってる場面はありますか?

具体的な曲は挙げられないんですけど、映像で観るとやっぱり“流れ”がいいなと。1曲1曲のアレンジとか、曲のつなぎとか、この日にしかできないライブになってた。「イイニコ」に来てくれる人って、きっとどんな曲をやっても喜んでくれるっていう前提があると思うんです。でもそれに甘えずに、攻めてるのが映像からわかると思います。それと、この日のライブからみんな機材を大幅に変えてるんで、ダイナミックなサウンドも楽しめるかと。

そうそう、幕張メッセイベントホールでのDVD(2012年7月リリースの「Ground of HUMANIA 2012.3.20 IN MAKUHARI」)と見比べると、面白いと思いますね。国籍が違うレベルというか(笑)。あの公演では鍵盤も入ってアレンジで凝ったこともやってたんですけど、あれが日本のオーセンティックなロックサウンドだとしたら、去年の「イイニコ」からアメリカンロックになった感じ。ものすごく土臭い。

──ライブでの自分の役割はなんだと思いますか?

バンドの中で唯一言葉を持ってるパートだし、フロントマンである以上、お客さんとコミュニケーションをとる役割だと思うんですよね。スポークスマンというか。あと俺の存在って「入り口」だと思うんです。歌を切り口に、どんどん俺らの世界に引き込んでいく必要があると思ってます。

──理想とするライブの形は?

毎回“バンドの生き様”がちゃんと出るようなライブがしたいですね。俺らの音楽ってジャンル分けしづらいものだと思うんです。いろんな要素をどんどん取り込んでるし。ただ自分たちの欲求に忠実になったらそうしないわけにはいかない。それがNICO Touches the Wallの生き様だから。

あと最近は曲のアレンジがオーガニックというか、生音のものが増えてますね。今、どんどん削ぎ落としていくモードになってて、そうするとごまかしが効かなくなる。そうすると今までの経験だったり、それこそ“生き様”がモノを言うんですよね。

──「1125(イイニコ)の日LIVE」はバンドにとってどんなもの?

最初は11月25日は「1125の日」だって覚えてもらおうっていうだけで始めたんですけど、今は新しいバンドの形を見せるライブですね。その経験が、結果的に20日間の篭城型ライブ「カベ ニ ミミ」につながったと思います。

古村大介(G)

古村大介(G)

──2013年の「1125(イイニコ)の日LIVE」はどんなライブでしたか?

いつか激しい曲ばかりに絞ったライブをやりたいとはずっと思ってたから、4人でライブの構想を話し合ってるときから、いいライブになる予感がしてましたね。狙いを定めてたぶん、確信を持ってステージに立ててた。あと普段以上にラフな感じでできた記憶があります。

──印象に残ってる場面はありますか?

写真撮影をOKにして演奏した「N極とN極」の光景はすごかったし、あと坂倉さんがヘリウムガスを吸ってのカウントしたシーンとか……。とにかく去年のライブって自分にとって燃える曲ばかりで。でもやっぱり一番のハイライトを挙げるとしたら「N極とN極」なのかな。この日、一番会場とコミュニケーションが取れた瞬間が映像に残ってるから。

──ライブでの自分の役割はなんだと思いますか?

特攻隊長でお客さんを煽る立場だとずっと思ってたんですけど、最近はそうでもないかなって。前に出て煽ることが多いけど、それだけじゃ足りないと思うんですよ。ドラムやベースと同じように、どっしり構えて、音の柱になる部分もあるだろうし。っても「N極とN極」みたいなアッパーな曲で、うしろに構えても盛り上がらないだろうし……。ぶっちゃけ今は試行錯誤の段階ですね。

──理想とするライブの形は?

去年ビルボードに観に行ったダニエル・ラノワのライブが俺にとっての理想的なライブでしたね。ワンボリュームの小さいアンプにつないで、ギターを弾きながら歌うだけなのにすごく派手でダイナミックなんですよ。どんな楽器を携えた編成をやってる人たちよりもシンプルなのに圧倒的で。音量が大きいとかそういう問題ではなくて。ベスト盤のときのインタビューでも話した通り(参照:NICO Touches the Walls「ニコ タッチズ ザ ウォールズ ノ ベスト」インタビュー)、今はシンプルなスタイルを突き詰めたくて。ダニエル・ラノワのような境地に達するには鍛錬が必要だなと。

──「1125(イイニコ)の日LIVE」はバンドにとってどんなもの?

俺らが自分と向き合う日だと思ってます。

ニューシングル「ローハイド」 / 2014年3月5日発売 / Ki/oon Music
完全生産限定盤 [CD+DVD] / 3800円 / KSCL-2433~4
通常盤 [CD] / 1223円 / KSCL-2435
CD収録曲
  1. ローハイド
  2. 太陽が笑ってら
  3. イミテイション・ゴールド
完全生産限定盤DVD収録内容
  1. 1125のテーマ(1125-2013LIVE @Zepp DiverCity)
  2. アビダルマ(1125-2013LIVE @Zepp DiverCity)
  3. そのTAXI,160km/h(1125-2013LIVE @Zepp DiverCity)
  4. 衝突(1125-2013LIVE @Zepp DiverCity)
  5. 錆びてきた(1125-2013LIVE @Zepp DiverCity)
  6. サラ=レイニーデイ(1125-2013LIVE @Zepp DiverCity)
  7. レオ(1125-2013LIVE @Zepp DiverCity)
  8. demon(is there?)(1125-2013LIVE @Zepp DiverCity)
  9. 武家御法度(1125-2013LIVE @Zepp DiverCity)
  10. ストロベリーガール(1125-2013LIVE @Zepp DiverCity)
  11. GANIMATA GIRL(1125-2013LIVE @Zepp DiverCity)
  12. GUERNICA(1125-2013LIVE @Zepp DiverCity)
  13. ニワカ雨ニモ負ケズ(1125-2013LIVE @Zepp DiverCity)
  14. N極とN極(1125-2013LIVE @Zepp DiverCity)
ベストアルバム「ニコ タッチズ ザ ウォールズ ノ ベスト」 / 2014年2月5日発売 / Ki/oon Music
初回限定盤 [CD+DVD] / 3800円 / KSCL-2423~4
通常盤 [CD] / 2800円 / KSCL-2425

NICO Touches the Walls

NICO Touches the Walls
(にこたっちずざうぉーるず)

2004年4月に光村龍哉(Vo, G)、古村大介(G)、坂倉心悟(B)の3人で結成。同年7月に対馬祥太郎(Dr)が加入し、2005年から渋谷と千葉・柏を中心にライブ活動をスタートさせる。2006年2月に初のミニアルバム「Walls Is Beginning」をインディーズレーベルから発表し、翌2007年11月にミニアルバム「How are you?」でメジャーデビューを果たす。2008年9月に1stフルアルバム「Who are you?」、2009年11月に2ndフルアルバム「オーロラ」をリリース。2010年3月には初の日本武道館ワンマンライブを開催した。2011年4月には3rdアルバム「PASSENGER」、7月にシングル「手をたたけ」、12月に4thアルバム「HUMANIA」を発表し、それぞれの作品でバンドの新たな音楽性を提示する。2012年には幕張メッセイベントホールでワンマンライブを実施し、成功を収めているほか、「夏の大三角形」「夢1号」というシングルを2作発表。2013年3月にシングル「Mr. ECHO」、4月に5thアルバム「Shout to the Walls!」、7月にシングル「ニワカ雨ニモ負ケズ」を発表。2013年2月にキャリア初のベストアルバム「ニコ タッチズ ザ ウォールズ ノ ベスト」をリリースした。なお8月には2度目となる日本武道館単独公演を控えている。