東京の離島・式根島で生まれ育ったシンガーソングライター・みやかわくんが、6月27日にミニアルバム「STAR LAND」でユニバーサルミュージック内のレーベル・UNIVERSAL SIGMAからメジャーデビューを果たす。
みやかわくんが昨年12月に行った東京・Zepp DiverCity TOKYOでのワンマンライブおよび今年の春に開催したワンマンツアー「secret blue 2018」のチケットはいずれもソールドアウト。SNSを中心に人気を博していた彼だが、現在はライブシーンでも大きな注目を集めている。満を持して発表されるメジャーデビュー作「STAR LAND」には自身が作詞作曲を手がけた「スターランド」などを収録。今回音楽ナタリーでは収録曲それぞれへの思いやメジャーデビューというターニングポイントに立った今の心境を聞いた。
取材・文 / 清本千尋 撮影 / 草場雄介
- みやかわくん「STAR LAND」
- 2018年6月27日発売 / UNIVERSAL SIGMA
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初回限定映像盤
[CD+DVD]
2700円 / UMCK-9952 -
初回限定グッズ盤
[CD+グッズ]
2500円 / UMCK-9953
- CD収録曲
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- Nobody knows
- スターランド
- ジャック・バイパー
- 東京シグナル
- aNYmORE
- Shape of You
iTunes Store限定ボーナストラック
- シュガーソングとビターステップ
- 初回限定映像盤DVD収録内容
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“みやと行くシリーズ第一弾”式根島に行くの巻 スターランド Music Video & Making
生半可な気持ちではやりたくない
──動画投稿をメインに活動し、キャリアを重ねてきたみやかわくんですが、2017年12月に東京・Zepp Divercity Tokyoで初めてのワンマンライブ「secret blue」を開催し、本格的に音楽活動を始動させました。初めてのワンマンライブのチケットはソールドアウトしましたが、この日はどんなライブだったんですか?
故郷の式根島の青い海を東京で見たいという思いで「君と僕との秘密の海」をテーマに「secret blue」というタイトルのライブにしたんです。ファンの皆さんがペンライトで青い光を掲げてくれて、本当に式根の海のようでした。すごくきれいでちょっと懐かしい気持ちになりましたね。
──そのライブの翌日には初めてのアルバム「On Your Mark」をリリースされました。そして今年のホワイトデーに、みやかわくんのTwitterアカウントと、音楽ナタリーのTwitterアカウントでPeriscope配信を同時に行い、ユニバーサルミュージック内のレーベル・UNIVERSAL SIGMAからデビューすることを発表しましたよね。メジャーデビューを発表して、反響はありましたか?
お祝いの声をたくさんいただきました。
──メジャーデビューすることが決まったときはどんな気持ちでしたか?
自分の歌をもっとたくさんの人に届けたいという気持ちがあったので、メジャーデビューできると決まったときはすごくうれしかったですね。でもその反面プレッシャーもありました。やっぱりこのスピード感でここまで来て、メジャーデビューが決まって……そんなタイミングでみんなにがっかりしてほしくないので。そういう不安はあったんですけど、それよりも気が引き締まったと言うか……もうあとには戻れないなと思いました。本腰を入れて真剣に音楽と向き合うべきだと感じています。
──「真剣に音楽と向き合う」とはつまりどういうことなんでしょうか?
今まではほかのアーティストの曲をカバーしていたので、“音楽をやっている”という感覚があまりなくて。でもメジャーデビューが決まったなら、自分で何かを作り出して発信していく力を身に着けないといけないと思ったんです。今まで僕はいろんなアーティストの音楽に心を動かされて、それを自分なりにリスペクトしてカバーしてきたんですが、メジャーデビューをするからには、自分がリスナーに「カバーをしたい」と思ってもらえる作品を作りたいと思って。そうなるためにはちゃんと音楽と向き合う必要があったんですよね。生半可な気持ちではやりたくないので、音楽の勉強を基礎からしました。
──どんな勉強をしたんですか?
作詞作曲の仕方とか楽器の演奏の仕方とか……あと自分の歌も見直しました。やるからには全力で、本気で取り組みたいなと思ったんです。
「Nobody knows」は満場一致で1曲目に
──デビュー作となるミニアルバム「STAR LAND」にはオリジナル曲が5曲入っています。曲とひと言で言ってもいろんなジャンルがありますが、今回はどんな基準で収録曲のテイストを決めたんでしょうか?
今回は初めて自分が作詞作曲した曲も入っているんですけど、それも含めていろんなジャンルの曲に挑戦したいと思いました。その思いと、何周聴いても飽きない1枚にしたいという思いがあってカラフルなアルバムになりました。
──「スターランド」はご自身で作詞作曲されていますが、提供曲もありますよね。それぞれの作家さんにみやかわくんがオーダーを出したんでしょうか?
オーダーしたものも、お任せしたものもあります。自分で歌詞を付けた曲やメロディの一部を自分で考えたものに置き換えた曲もあって、いろいろな方法で各楽曲を完成させました。
──アルバムのオープニングを飾る「Nobody knows」はファンク要素のある今っぽいサウンドのナンバーです。
この曲に関しては特に何もオーダーはしていないんですが、作詞作曲をしてくれた柴崎浩さんからデモが上がってきた時点で僕は「この曲を歌いたい」と思ったんです。こういう曲をライブでマイクスタンドを使って歌ってみたかったんですよね。この曲の歌詞はサビに「ヒリヒリ」とか「ハラハラ」みたいな耳に残るワードが散りばめられていて気に入っています。
──なぜ1曲目にしたんですか?
チームで話し合って満場一致で1曲目になったんですよ。2曲目の「スターランド」を楽しむために「Nobody knows」を経由してもらいたかったんです。フルコースで言ったらオードブル的な……まあこのあとすぐにメインが来ちゃうんですけど(笑)。
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初めて作詞作曲に挑戦した「スターランド」