MUSIC PLANET特集|竹田桃菜(株式会社テンタイ)×三浦太郎(フレンズ)インタビュー|自分らしい音楽活動を

レコーディング、そしてライブ

竹田 MUSIC PLANETではオリジナル楽曲のレコーディングも行います。

──レコーディングって、気軽にカラオケに行くのと違って敷居が高いですよね。

三浦 ですよね。僕も、福岡に住んでいたときに初めてレコーディングしたんですけど、右も左もわからなくて。先に友達のバンドがレコーディングしたので「どうだった?」と聞いて予約の電話をしたんですけど、「エンジニアさんは乗り込みですか?」とか聞かれて「え?」っていう(笑)。何を持っていったらいいのかもわからなくて、とりあえず自分のギターとアンプを持っていったら、「楽器は別々に録るんだよ。まずはドラムからね」とか「いっせーので録ることもできるよ」とかいろいろ教えてもらって。そういうのも、行ってみないとわからないと思いますね。

竹田 レコーディングするのが初めての人も多いので、皆さんガチガチに緊張されていらっしゃいます。

三浦太郎

三浦 僕も今でもスタジオに入ったら緊張しますもん。家にいるときはラフに弾けますけど、「さあ録りますよ」と言われると間違えたらどうしようって。

竹田 レコーディングする方に何かアドバイスをいただけますでしょうか?

三浦 フレンズはみんなテンションの上がるものを1つ用意してますね。僕だったら使ってみたいアンプをお借りしたり、ほかのメンバーはごはんを楽しみにしていたり。特にボーカルは気持ちの部分が大きいと思うので、楽しみながらやることが大事だと思います。

──レコーディングした楽曲はCDにしてもらえるんですよね?

竹田 卒業のタイミングで、同時期のほかの参加者の楽曲も入れたコンピレーションアルバムという形で贈呈します。

三浦 僕もHOLIDAYS時代に地元の大学生バンドで集まってコンピレーションアルバムを作ったことありますね。懐かしいなあ。「こいつら音カッコいいなあ」とか言いながら。めちゃめちゃ刺激になると思います。

──今は配信が主流になりつつありますけど、モノとしてもらえる喜びもありますよね。

三浦 いまだにやっぱりありますね。僕、そのコンピ盤を失くしちゃったんですよ。でも数年前にたまたまAmazonで見つけて、プレミア付いて5000円くらいだったんですけど「買うしかねえ」と思って買い直しました(笑)。

──あははは(笑)。

竹田 そして最後のプログラムとしてライブを行います。これまで東京は下北沢ReGやShibuya Milkyway、大阪はヒルズパン工場、福岡はROOMSやINSAなどを会場に、同じタイミングで卒業する人たちが集まって出演しました。

三浦 へえ、大阪や福岡にもあるんですね。

──三浦さんは初めてライブしたときのことは覚えてますか?

三浦 いやもう忘れないですね。高校生のときにクラスメイトとナチュハイっていう……これまた恥ずかしいバンドを組んでいたんですけど(笑)、そのバンドで文化祭でやりました。そのときはギターも弾いてなくてボーカルだけで、どうパフォーマンスすればいいのか全然わからなくて。好きなアーティストはライブのときに片手を上げてたなとか思ってやってみるんですけど恥ずかしくてすぐ下ろしちゃったり(笑)。

──初々しいですね(笑)。そういう経験も踏まえてライブへのアドバイスはありますか?

三浦 これも楽しむっていうことしかないですよね。どうしたって緊張はすると思うんですけど、それまでボイトレをやったりいろいろ経験を積んできてると思うので、「がんばってやってきたんだ」という気持ちで堂々と歌うことが大事だと思います。

人それぞれの音楽活動

三浦 プロデューサー面談から最後のライブまで、どのくらいの期間で行うんですか?

竹田 個人差はあるんですけど、だいたい半年ぐらいです。

三浦 これだけの内容だったらけっこう費用もかかりますよね。

竹田 具体的な金額についてはオーディションに合格した方に詳細を説明させていただきます。必ず一度持ち帰ってもらい、やりたいという熱意のある方に参加していただいていますね。普通なら接点が持てないような有名なプロデューサーの方と一緒に方向性を決められるので、すごく貴重な機会かなと思います。

──合格した場合、あくまで参加の意思は本人に委ねられていると。卒業生には渋谷のライブスペース・ASTRO LAB.が無料開放されるんですよね?

竹田 はい。ノルマもなく、チケットの売上が出演者に還元されます。使用回数に制限もないので、空いてさえいれば何回でも使っていただけます。

三浦 めっちゃいいですね。ノルマないのうらやましいなあ。僕も3月のこけら落とし公演に出させてもらいましたけど、渋谷なので友達も呼びやすいでしょうし、いいですよね。

──MUSIC PLANETの参加者はその後どんな活動をされているんですか?

竹田 普通に働きながら趣味で歌い続けてる人もいますし、ご自身で「寺フェス」というイベントを開催している方もいます。その方は福島で住職をやられているんですけど、最後のライブのときに「お寺離れを阻止したい」とおっしゃっていましたね。ほかにもCDを全国流通盤でリリースした方や、「SUMMER SONIC」に出演した方もいます。

三浦 本当に人それぞれなんですね。

竹田 大事なのは歌が好きという思いだけで、それを支援するのがMUSIC PLANETなので。やってみたからこそ見える景色があると思っていて、当プロジェクトを通してそれぞれのスタートラインに立ってもらうことで音楽人口が増えて、ひいては音楽業界の活性化につながればと考えています。

──もちろんMUSIC PLANETを経てプロになれるかどうかはその人次第だと思うんですが、最後に三浦さんからプロを目指す人たちに向けてアドバイスをいただけたら。

三浦 音楽という曖昧なもので飯を食うって、自分のマインドが大切だと思います。自分を飾らず、自分の方向性を見出してありのままをちゃんと出したほうがいいと思いますね。それを続けていると、いろんな人もついてくるだろうし。プロの世界は厳しいですけど、熱量を持ってがんばって挑戦してほしいですね。

左から竹田桃菜、三浦太郎。

歌や音楽が好きな人が“自分なりの音楽活動”をしていくためのバックアップを行うプロジェクト。具体的には「プロデューサーとの個人面談」「オリジナル楽曲制作」「ボイストレーニング」「アーティスト写真撮影」「レコーディング」「CD制作」「カラオケ配信」「音楽サイトでの楽曲配信」「ライブ出演」というプログラムを用意している。

フレンズ
フレンズ
2015年6月におかもとえみ(Vo / 科楽特奏隊)、ひろせひろせ(Vo, Key / nicoten)、長島涼平(B / FINAL FRASH、the telephones)、三浦太郎​(G / ex. HOLIDAYS OF SEVENTEEN)、SEKIGUCHI LOUIE(Dr / ex. The Mirraz)の5人で結成された“神泉系”バンド。2016年5月に東京・THREEにて初のワンマンライブ「シチュエーションコメディ vol.1」を開催した。会場および通販限定で発表した1stミニアルバム「ショー・チューン」が好評を博し、各地のイベントやフェスに多数出演。2017年4月に初の全国流通盤となる1stアルバム「ベビー誕生!」をリリースした。2019年6月にシングル「楽しもう / iをyou」を発売。11月より全国ツアー「シチュエーション・コメディ season4」を開催する。
フレンズ「HEARTS GIRL」
2019年9月25日発売
Sony Music Associated Records
フレンズ「HEARTS GIRL」

[CD] 1963円
AICL-3729

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