ナタリー×WOWOW ミュージックスタイルJAPAN PowerPush - EGO-WRAPPIN'

梅田QUATTRO公演オンエア WOWOW連動インタビュー

大阪はあったかくて厳しい「家」

──今回のツアーは「"Baby, Come on home" tour」というタイトルでしたが、これはどういう意図で?

 なんとなく(笑)。去年の震災のこともあったりして、なんか「家」っていうのが自分の中に引っかかったんかなあ。あったかい気持ち。あったかいポタージュを飲めるようなあったかい家に帰ろうよみんなっていう感じの……。

中納 うふふ(笑)。

──地元・大阪が、EGO-WRAPPIN'にとっての「あったかい家」なんですかね。

中納 そうですねえ。

インタビュー風景

 あったかくもあり、厳しくもあり。

中納 せやなあ。けちょんけちょんに言う人もいますからね(笑)。けど好きやから言うてくれるんやし、みんなめっちゃ優しいしね。

──今回の梅田のライブも愛がありましたよね。

中納 うん。お客さんからいただきましたね、愛をね。あの人らがおらんかったらやれてませんからね。

気持ちいいポイントを自分で選びたい

──大阪で育って良かったことはなんですか?

中納 いっぱいありますけど、実際ほんまにやさしい人が多いですね。道とかもわからんようになったら街の人に訊くと、おばちゃんが最後まで連れてってくれたりとか。あとはやっぱいつも笑かしたろみたいな、そういう明るさがある気がします。

 自分でちゃんと選べる人が多いな。これ着たいとかこれ好きって。

中納 みんながいいって言ってるから、とかじゃなく「自分はこれ」って思ってる。ちょっと外人っぽいよね(笑)。

──自由ということなんでしょうかね。

 なんかエアコンの調節とか、水の調節とか、全部手でやるっちゅうか、そういう感覚。

中納 ん? それは1、2、3、4ってボタン押してカチッとっていうこと?

 うん、だけど「この2と3の間が欲しい」っていうときあるでしょ。一番気持ちいい自分のポイントっていうか。

中納 これじゃ大きいし、これじゃちっさすぎるし。

 ボタンばっかりになると、それが普通になって、そういうボリュームひねるような感覚が生まれへんからね。自分の手でやるのが大事ですよね。

インタビュー風景

MUSIC STYLE JAPAN

ミュージックスタイルJAPAN
EGO-WRAPPIN'

WOWOWライブ
2012年5月20日(日)22:30~
2012年6月21日(水)22:30~

EGO-WRAPPIN'(えごらっぴん)

1996年、中納良恵(Vo、作詞・作曲)と森雅樹(G, 作曲)によって大阪で結成。2000年に発表された「色彩のブルース」や2002年発表の「くちばしにチェリー」は、多様なジャンルを消化し、EGO-WRAPPIN'独自の世界観を築きあげた名曲として異例のロングヒットとなる。2011年4月には10周年を迎え、東京・大阪・韓国で10公演を開催した恒例のライブ「Midnight Dejavu」を集約したライブDVDを、7月には初となる写真集を発売した。