ナタリー×WOWOW ミュージックスタイルJAPAN PowerPush - EGO-WRAPPIN'

梅田QUATTRO公演オンエア WOWOW連動インタビュー

「本物の音楽との出会い」をコンセプトに、毎月厳選したアーティストを紹介するWOWOWのライブプログラム「ミュージックスタイルJAPAN」。今月の放送では、EGO-WRAPPIN'が4月13日に大阪・梅田CLUB QUATTROで行ったライブの模様がオンエアされる。

この企画を受けて、ナタリーではEGO-WRAPPIN'のインタビューを掲載する。なおWOWOWの番組オフィシャルページでは、インタビューの別バージョンが読めるので、そちらもあわせてチェックしてもらいたい。番組はWOWOWライブにて5月20日(日)22:30から放送。6月21日(水)22:30からはリピート放送も予定されている。

取材・文 / 大山卓也 撮影 / 福岡諒祠

踊って何が悪いんや

──4月に行われた梅田CLUB QUATTROのこけら落としライブが、今回WOWOWでオンエアされます。この日のライブの感想から聞かせていただけますか?

森雅樹(G) 今の時期、大阪のクラブ事情の話をいろいろ聞いてたからね。「踊らにゃソン」みたいな気分はあったかな。よっちゃん(中納)の喋りにもそれが出てたし。

インタビュー風景

中納良恵(Vo) 地元やしね。クラブでの問題みたいのがちょいちょいあるんで、熱い気持ちにはなりましたよね。

──「音楽は自由だから、自由に踊って」といったMCもありましたが。

中納 普通のことなんですけどね。でもなんかそういうの言わざるを得へん悲しい状況もあったりしてるんで。

──そのあたり詳しくない人もいるかと思うので、ちょっとおふたりの口から状況を説明していただいていいですか?

中納 要するになんか、風営法っていう規制が昔からあったらしくて、クラブのオールナイト営業を禁止するっていうもんなんですけど、それで最近、関西のクラブを中心にいくつもの店が摘発されてると。要するに夜12時以降客が踊ってるとダメっていうような、本当に鼻で笑いたいような法律で。

──なるほど。

中納 ほんで、私らが初めてライブをさせてもらった梅田のDAWNっていうクラブがあって、今はNOONっていう名前になったんですけど、昔からそこにお世話になってて、私はそこで育ったって言っても過言じゃないくらい。すごく大事な場所だったんですけど、そこも最近摘発されてしまって。

──何が問題だったんでしょうか?

中納 その風営法とかいうのが、なんかよくわかんないんですよね。何を基準にそういう決まりを作るのか。私ら一般市民が普通に楽しめる娯楽がどんどん取り締まられていって、窮屈な時代になっていってることが、私はどうしても許せなくって、なんか黙ってたらあかんなあって。やっぱ嫌なことは嫌やし。

 相当まずい感じやんな。

中納 うん。捕まえてる警察の人も、その摘発の記事を書いてる新聞社の人も「約20名を踊らせた容疑で」とか、自分で書いてておかしいと思わへんのかな。恥ずかしくないんかなって思うし。なんかようわからへん時代やなっていう。

──そういう状況が自分たちのスタンスに及ぼす影響はありますか?

中納 気持ち的に私は全然違いますね。私らを含めた普通の一般市民が窮屈な思いで暮らしていかなあかん状況が作られてるような気がして。でも「しゃーないやん」って言うのは私は嫌なんです。誰かの都合のために多くの市民がちょっと我慢することが普通になってる状況を「しゃーないやん」とは言いたくない。

 歌って踊ってるだけやからね。

中納 踊って何が悪いんや、っていう話ですよね。

会場や地域によるライブの違い

──梅田CLUB QUATTROのライブでは、地元でのこけら落としならではの感慨はありましたか?

中納 それはありました。

 まああるけど、普段どおりっちゃ普段どおりやね。みんなそれぞれ自分の中でちっちゃいソウルを持ってると思うんやけど、そのとおりにやればいいというか。

──ライブをやる際に、会場の違いや土地の違いはどの程度意識しますか?

 クアトロはやりやすいですよ。照明もマイクもいっぱいあるし、システムがちゃんとしてるからいろんな表現ができて。安心できるっていうんかな。ただ、こないだフランス行って、マイクもPAもなしでライブやったんですけど、それはそれで面白かったからね。

──生音の響きを聴かせるということですよね。

 マイク使わんから、音のバランス変えるときには立ち位置変えたりとかして。座ってる人もおれば立ってる人もおって、自分らでそのバランスを調節してる感じやね。そのへんにちょっと音楽感じたりとかした。

──中納さんはフランスはどうでした?

中納 フランスはもう、住みたいぐらい(笑)。めっちゃ良かったです。10年前にも遊びで行ったんですけど、そのときよりも寛容になってる気がして。みんな優しかった。あとお客さんがすごいちゃんと聴いてくれはって、受け入れてくれはる間口が広くて。すごく楽しかった。

──これからの海外ライブも楽しみですね。

中納 めっちゃやりたいですよね。私らのことなんも知らんところに飛び込むスリルが面白くて、それで反応が返ってきたらめっちゃ快感やし。

MUSIC STYLE JAPAN

ミュージックスタイルJAPAN
EGO-WRAPPIN'

WOWOWライブ
2012年5月20日(日)22:30~
2012年6月21日(水)22:30~

EGO-WRAPPIN'(えごらっぴん)

1996年、中納良恵(Vo、作詞・作曲)と森雅樹(G, 作曲)によって大阪で結成。2000年に発表された「色彩のブルース」や2002年発表の「くちばしにチェリー」は、多様なジャンルを消化し、EGO-WRAPPIN'独自の世界観を築きあげた名曲として異例のロングヒットとなる。2011年4月には10周年を迎え、東京・大阪・韓国で10公演を開催した恒例のライブ「Midnight Dejavu」を集約したライブDVDを、7月には初となる写真集を発売した。