mol-74「Teenager」 PR

mol-74|メジャーデビューを夢見ていた10代の自分へ

mol-74が11月20日に新作音源「Teenager」を発表した。

2010年に結成後、堅実な活動を続け、4月に1stアルバム「mol-74」でメジャーデビューを果たした京都発の4ピースバンド・mol-74。インディーズ時代の楽曲の再録を中心とした1stアルバムに対し、今回の新作「Teenager」はさまざまなチャレンジの詰まった新曲4曲が収録されており、バンドのイメージを更新する仕上がりとなった。音楽ナタリーでは、新たな始まりの作品を完成させたメンバー4人に話を聞いた。

取材・文 / 金子厚武 撮影 / 斎藤大嗣

メジャーデビュー、アルバムリリース、ワンマンツアー

──まずは記念すべきメジャーデビューの年となった2019年を振り返ってもらえますか?

武市和希(Vo, G, Key) 今年の思い出として、1月に東京キネマ倶楽部で行った自主企画で「SMEからメジャーデビューします」と発表したことが一番強く残っています。僕らはインディーズの期間が長く、「ずっとこのままやっていくんだろうな」と思っていたので、メジャーデビューが決まったときは「これまで支えてくれたファンの方からはどんな反応があるんだろう?」という不安もありました。でもファンの方も一緒に喜んでくれてうれしかったですね。もちろんメジャーデビューがゴールではないので、「ここからもっと上のステージに行かなきゃ」って強く思った日でもありました。

──バンドは来年で結成10周年と決して短くはない歴史があるわけで、その中でずっとインディーズかもと思っていた時期もあったんですね。

武市 5、6年前にもメジャーから何社か話があったんです。でも、その頃の人はいつの間にか離れてしまって。どこか自分の中で「見返してやろう」じゃないけど、「インディーズもメジャーも変わらないよ」っていう気になっていたんですよね。もともとはメジャーデビューが夢だったけど、どこかふてくされていたというか「インディーズでもやってやる」みたいな気持ちで。

──反骨心みたいなものがあったと。

武市 だから正直な話、最初にソニーからお話があったときも「メジャーどないやねん」みたいな気持ちがあって。バンドを始めてすぐにソニーからお話が来ていたら素直に喜んでいたと思うけど、そのときは「話してみないとわからないよね」って。でも、実際お会いしてみたら僕らのことをしっかりと考えてくれていて、今はすごくやりやすい環境で伸び伸びとやらせていただいてます。

──メジャー、インディーズという括り以上に、そこに関わる人が大事だったりしますからね。

武市 だからこそ、ただ伸び伸びやるだけじゃなくて早く結果を出さないとなって思うんです。

──ほかの皆さんはいかがですか?

髙橋涼馬(B, Cho) 僕にとって一番大きかったのは、やっぱり1stアルバムのリリースですね。僕は2017年にサポートで入って、最初は既存曲をコピーしてそれをそのまま演奏するという、ある種本人たちとコピーバンドをしているような状況でもあったんです。でも旧譜の再録が中心の1stアルバムを制作する中で、楽曲の細かいところをもう1回見つめ直すことができて、そこでより理解度も上がったし、ベースに関しても自分の色を出すことができたので、過去曲も“自分が携わってできた曲”という認識に変わったんです。そこからライブへの取り組み方の意識も変わったので、それが一番大きかったです。

井上雄斗(G, Cho) 自分はアルバムを出したあとのワンマンツアーがすごく大きいですね。PAさんとかテックさん含めほぼ固定メンバーで、チームで初めて回れたんです。mol-74は4人のバンドですけど、4人だけじゃない。ライブ終わりにチームみんなで「次はどんなライブをしようか?」って毎回ちゃんと話し合いができて「これが本当のツアーなのか」というくらい成長が目に見えたんですよね。ファイナルのマイナビBLITZ赤坂ではそれまでの成果をちゃんと見せることもできて、いいスタートが切れたなって。

坂東志洋(Dr) 僕は今年自分のドラムセットを購入して、一から音を作ったんです。ツアーをやりながらどんどん音がよくなっていったし、マイナビBLITZ赤坂では自分の中の完成形に近い音でやれたので、それは大きかったです。昔は「いかに音を柔らかくするか」みたいなことばっかり考えていたんですけど、ガツンとしたアタックのある音で演っても案外mol-74の音楽に合うんだなってことに気付けました。

武市和希(Vo, G, Key)

今までとは全然違う音を

──インディーズ時代のミニアルバムは1作ごとにはっきりとしたコンセプトを感じましたが、新作「Teenager」はどうだったのでしょうか。

武市 作品としてのコンセプトというのはなかったんですけど、スタッフと話をする中で「今まで通りのmol-74をまた出すより、意外なテイストの曲があったほうが面白いと思う」という話になって。確かにメジャーデビューをして今までと同じことをしていてもつまらないし、「これまでのmol-74と全然違う!」というものを提示してみようと思って、そこから曲作りを始めました。なので、これまでリリースしたミニアルバムは6曲全部で1つの作品だったけど、今回のイメージとしてはシングルとカップリングという感じ。とにかくいろいろな曲を作ってみて、結果的に「Teenager」がリード曲になりました。

──「Teenager」はどんなアイデアから生まれた曲だったのでしょうか?

武市 それこそ10代の高校生とか大学生とか、そういった若い子にも届けたいという思いがあったので、坂東と「今ってどういうビートの曲が支持されてるんだろう?」と一緒にいろいろ聴いて、それまでのmol-74にはなかったビートで作ってみようとしたのがスタートです。そのあと家で弾き語りで曲を作っていたときにめっちゃいいメロディができたので、そのメロとビートを組み合わせて作っていきました。

──流行りのアーティストの曲をいろいろ聴いたわけですか?

坂東 そうですね。普段あんまり聴かないタイプのアーティストも含めて、流行っているものをいろいろ聴いて試してみた感じです。でも、叩き慣れてなくて最初はかなり苦労しました。

武市 僕はOf Monsters and Menの「Little Talks」という曲がすごく好きで、ああいう要素もうまく織り交ぜながら邦楽と洋楽のいいとこ取りをしたいなって。ただ重心は邦楽に寄せたかったというか、どうせメジャーに行くならより多くの人に届けたかったので、そこは意識しました。

──ベースやギターに関してはいかがですか?

髙橋 僕自身はわりと変わったことをやりたいタイプなんですけど、「Teenager」は特にメロと歌詞がすごく強くていいなと思ったので、そこをしっかり支えつつも遠くに飛ばすようなイメージで、わりとシンプルでオーソドックスなベースを弾くようにしました。

井上 若者に届けるなら勢いのあるフレーズがいいと思ったけど、その一方でmol-74らしさもどこかに織り込みたかったので、そこは意識しましたね。