自ら演じた「ヤンドク!」鈴木颯良の思いを落とし込んだ「Flower chord」
──2曲目の「Flower chord」は、宮世さんが作詞を担当した楽曲です。
「ヤンドク!」で鈴木颯良という看護師を演じさせていただいたのですが、この曲の歌詞には颯良くんのことを落とし込みました。颯良くんは明るいけど悲しい背景を持っているキャラクターで。彼を演じているときに感じた思いをどう表現するか?ということを考えながら作詞しました。
──そうだったんですね。
颯良くんは付き合っていた彼女が亡くなってしまって、彼女のような人を1人でも少なくしたいという思いから看護師になったんです。そんな彼の葛藤や心の中にあるものを自分なりに言葉にして、さらに皆さんの日常にも寄り添うような表現で落とし込みました。あと、「Illusion」のテーマの1つに「花」があるので、花を思わせる表現と音楽用語を使ったのもポイントかなと思います。
──7曲目の「ブラウンシュガー」は作詞が崎山蒼志さん、作曲が宮世さんと長谷川大介(ex. Aqua Timez)さんという布陣で制作された楽曲です。
崎山さんは「パリピ孔明」に楽曲制作で関わってくださっていて、お会いすることがあった際に、挨拶させていただいて「ぜひ一緒に音楽制作をやりたいです」というお話をしたんです。今回の曲に関しては大介さんと一緒に作曲をして、歌詞も僕が書いたものが最初にあったんですが、「何か違うな」と思って……そうしたら、ディレクターさんが「この曲、絶対崎山くんがよくしてくれるよ」とアイデアをくださって、「ぜひお願いしていいですか」と。そこから崎山さんがそのテーマを落とし込んだリリックを書いてくれる、という流れでした。
──崎山さんにはどんなテーマを渡したんですか?
朝、散歩をしながら聴きたい曲にしたくて。「朝散歩しているときに、温かな空気に包まれるような楽曲にしたい」というイメージをお伝えしました。僕が書いていた歌詞も一緒にお渡ししたんですが、その歌詞をベースに書き上げてくださった感じです。崎山さん節が効いた、かわいらしくて本当に素敵な歌詞にしてくださいました。
──では作曲に関しても、朝の散歩のようなさわやかなイメージで制作したのでしょうか?
作曲に関してはイメージ先行ではなく、僕が大介さんに「こういうコード進行をベースにやってみたいです」みたいな感じで相談して。僕が言ったコード進行を軸に曲を弾いてくださって、それに対して僕がその場でメロディをはめていくという作業を2日間にわたってやりました。
被災経験から生まれた「Voice」
──8曲目の「Voice」は宮世さんが作詞に参加された楽曲ですが、この曲に関してはご自身のパーソナルな思いがすごく反映されているように感じました。
「Voice」では自分の被災経験(東日本大震災)のことを書きました。音楽活動を始めた当初から表現したかったことなので、歌詞に落とし込むのに2年ぐらいかかってしまいましたが……気持ちの面もそうですし、作詞も含めて、楽曲制作の技術が伴ってないうちに書いてしまうと、思いがちゃんと伝わらないと考えていたので、2年間しっかり時間をかけて表現方法を勉強しました。ようやく皆さんにいいものが届けられるんじゃないかなと思います。
──この曲に、しっかりと自分の思いを込めることができた。
できました。震災のことをリアルに書くと、重く、黒いものが皆さんにのしかかってしまう気がして。自分が音楽活動をするうえで一番にある思いは「皆さんを元気にしたい」というものなので、その想いをどう届けるべきなのか。その点に関してたくさん考えました。みんなで「Wow oh oh oh」と歌うパートに関しても、ライブで歌ったらきっと一体感が生まれて元気が出るんじゃないかなと思います。なので、この曲はリリースして終わりではなく、ライブで皆さんが一緒に歌ってくれたときに完成すると思います。この先もずっと大切な曲です。
──アルバムの最後を飾る「We both think alike」は、作詞作曲、アレンジまですべて宮世さんが1人で行った楽曲です。
「We both think alike」は一昨年くらいからずっと作っていた曲で、父と母の恋愛話をもとに作ったのがこの曲です。2人に聞いた話からストーリーを作って、宮城は自然が豊かな場所なので、「自然を感じられる曲にしたい」と曲全体の雰囲気を模索しました。
──アレンジに関して、特にこだわりを持って取り組んだのはどういった部分だったのでしょう?
世界観作りだと思います。例えば、鳥のさえずりや雨音のようなサウンドを入れたりするチャレンジも自分ですべて作っているからこそできることなのかなと思いましたし、そうやって制作を進める中で本当に両親のイメージと曲が重なって「あ、これは絶対に2人の曲だな」と思えたのでよかったです。
──最後に「Illusion」という作品が完成した、今の思いを聞かせていただけますか?
音楽活動を始めて2年で、ようやく自分の世界観というものが固まってきたなと思います。「僕はこういうアーティストです」と、皆さんに示せるアルバムができたかなと思います。
──6月には、全国7都市を巡るツアーが始まりますね。
先ほどお話しした「Voice」もそうですが、アルバムにはライブで披露することで完成する曲もたくさん入っているので、まずはこのツアーで、いろんな方に僕の楽曲をお届けしたいです。来てくださる方は楽しみにしていてもらえたらと思いますし、全国各地の皆さんに会いに行きながら、みんなでしっかりと基盤を作って、この先羽ばたきたいなと思います。
公演情報
宮世琉弥 Live Tour 2026 “Illusionist”
- 2026年6月21日(日)愛知県 Zepp Nagoya
- 2026年6月27日(土)北海道 Zepp Sapporo
- 2026年7月4日(土)広島県 BLUE LIVE HIROSHIMA
- 2026年7月5日(日)福岡県 Zepp Fukuoka
- 2026年7月11日(土)宮城県 仙台PIT
- 2026年7月19日(日)神奈川県 KT Zepp Yokohama
- 2026年7月26日(日)大阪府 Zepp Osaka Bayside
プロフィール
宮世琉弥(ミヤセリュウビ)
2004年1月生まれ、宮城県出身。2019年に俳優としてデビュー。ドラマ「君の花になる」「パリピ孔明」「スノードロップの初恋」「ヤンドク!」、映画「顔だけじゃ好きになりません」「アンダーニンジャ」などに出演する。2024年4月に1stアルバム「PLAYLIST」でソニー・ミュージックレコーズよりメジャーデビュー。2025年1月には東京・国立代々木競技場第一体育館でワンマンライブ、イベントを2DAYS開催した。2026年3月に3rdアルバム「Illusion」をリリースし、6月からライブツアー「Illusionist」を行う。
宮世琉弥&STAFF OFFICIAL (@miyase_staff) | X



