ナタリー PowerPush - 宮野真守

なんでも大好き、だからこだわる

KREVAの人間性に惚れ込みオファー

──3rdアルバム「FANTASISTA」のタイトル曲では、KREVAさんを迎えて制作されていますね。

……奇跡的ですよね。

──どんな経緯だったんですか?

昨年11月にKREVAさんが主催する音楽劇「最高はひとつじゃない」に出演させていただいて、そのときとても素晴らしい時間を過ごさせてもらったんです。気さくに話しかけてくれる懐の広い方で、現場でもすごく仲良くしてくれて、KREVAさんの人間性に惚れちゃいました。その音楽劇が終わってからも、またご一緒できたらとずっと考えていて。「ダメ元で(楽曲制作を)頼んでみよう」とオファーしたところ快諾してくださったんです。本当にうれしかったです。

──アルバムの中でも「FANTASISTA」の存在感は見事ですよね。

本格的なヒップホップに挑戦させてもらいました。レコーディングでは冗談まじりに「俺、ラップには厳しいから」っていきなり言われて(笑)。かなり緊張しながら録ったんですけど「いいじゃん」って言ってもらえて……すごくうれしかったです! KREVAさんが現場を盛り上げることをとても大事にしている方なので、とても楽しいレコーディングでした。

「ウルトラマンゼロの心情に最も近い地球人」

──8枚目のシングル「ULTRA FLY」が11月14日にリリースされます。今回は3曲ともかなりアゲアゲな感じですね。

そうなんですよ! シングルではいつも1曲はバラードを入れたりするんですが、今回は年末のツアーも控えているので全曲アゲアゲで行こうぜ!ってことになり、“ロックとダンスのいいとこ取り”みたいなテンションの高いシングルになりました。

──タイトル曲「ULTRA FLY」は、宮野さんもウルトラマンゼロ役で出演している「ウルトラマン列伝」の新主題歌ですね。同じく「ウルトラマン列伝」のオープニングテーマになった「DREAM FIGHTER」に続き、宮野さんが作詞も手がけています。

ウルトラマンゼロというヒーローを演じさせてもらってもう4年になるんですが、本当に長い間一緒にいるので、そんな自分だからこそ書ける歌詞を目指しました。

──この「ウルトラマンゼロの心情に最も近い地球人」っていうキャッチフレーズが素晴らしくて。

それは円谷プロさんが「ウルトラマン列伝」の公式サイトで、そう言ってくださっていて。本当にありがたいです。

──一方、カップリングの「IT’S THE TIME」「GOLDEN NIGHT」はどちらもノリの良いダンスチューンです。

「IT’S THE TIME」は、僕自身が大好きなクリエーターのひとりであるSTYさんに作っていただいた曲で。前に対談形式のインタビューで「80年代ディスコみたいなのやりたいですね」という話をしたことがあって、それをどんどんブラッシュアップしてできた曲ですね。歌詞も前向きな気持ちをテーマに、怖がらずに変わっていこうっていう背中を押す内容になってます。もう1曲の「GOLDEN NIGHT」はLILのucioさん、TSUGEさんという、こちらも2ndシングルからお世話になっているお2人に作っていただいた曲で。「ULTRA FLY」と「IT’S THE TIME」にはなかったラブの要素を取り入れてもらいました。「GOLDEN」には「素晴らしい」という意味もあるので、「素晴らしい夜を2人で過ごそう」みたいな、ちょっとセクシーな曲になっております(笑)。

初のカウントダウンライブ

──リリース後はライブツアーが控えています。しかも初日は大晦日のカウントダウンという。

僕、カウントダウンライブって初なんですけど……すごいですよね、22時半スタートって。初めて見ました(笑)。僕自身、当日ライブまでどうやって過ごせばいいのか、よくわからないです(笑)。

──でも、宮野さんにとってもファンにとっても特別なイベントになるのでは?

そうですね。新年をファンの皆さんと一緒に過ごせることがうれしくて、今までにないメモリアルなライブになると思います。内容は今鋭意制作中、といった感じなんですが、ツアータイトルが「MAMORU MIYANO LIVE TOUR 2012-13 ~BEGINNING!~」に決まっているので、そこからアイデアを広げていこうかなと考えています。

──あとはライブに来た人のお楽しみ、ということで。

そうですね! 今までにないくらい面白いことをしたいと思ってます!

宮野真守(みやのまもる)

1983年6月8日、埼玉県生まれの声優、俳優、歌手。7歳から劇団ひまわりに所属し、子役として活動を始める。声優としてのデビューは2001年放送のNHK海外ドラマ「私はケイトリン」グリフェン役。以降はアニメ、ゲーム、洋画吹替など幅広く活躍し、2003年にはミュージカル「『テニスの王子様』 Remarkable 1st Match 不動峰」でも高い評価を集めた。ミュージカルや出演アニメのキャラクターソングで歌手としての実力も発揮し、2008年にシングル「Discovery」でメジャーデビュー。2009年3月には1stアルバム「BREAK」を発表した。ライブ活動も積極的に行っており、2012年5月には神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールにてワンマンライブ「MAMORU MIYANO SPECIAL LIVE 2012~FIGHTING!~」を大成功に収めた。2012年11月14日には通算8枚目となるニューシングル「ULTRA FLY」をリリース。