常にパワフルなメッセージを出したい

「ChaNge the WoRLd」のビデオクリップもまた、そのポジティビティが強く、カラフルに打ち出されている。黄色、オレンジ、緑、青、赤といった色とりどりのリキッドが飛び交い、「Start aWay」「Only yoU」といった、メッセージの核となるフレーズは、映像にタイポグラフィでさらに強調されていく。描かれたのは鮮やかな世界（地図）。中空からゆっくりと落下してくるボールが、掲げられたMiChiの拳に衝突して破裂し、大量のイエローのリキッドにMiChi自身が包まれるエンディングは感動的だ。

「ペンキまみれになったよ（笑）。スタジオに大きな黄色い壁を用意してもらって、水風船にペンキを入れて投げつけたり、スポンジで描いたり。綺麗でしょ！　ハイスピードカメラで撮ってスローモーションで再生してる。最後は奇跡の瞬間だった。MiChiもすごく気に入ってる」

映像にはその黄色の壁にMiChiがペインティングをしているシーンもある。MiChiは東京に行きシンガーになることを選択したが、もうひとつ、イギリスに残りマンチェスターのアートスクールに進むという道もあった。CDのジャケットやビデオクリップなどのアートワークに、MiChiはどう関わってるのだろうか。

「（アートスクールで）行きたかったコースはアート・ディレクション。アート・ディレクターになりたかった。今でも絵を描いてるし、MySpaceでもキャラクターを描いてたんだよね。でも、あれ、どっかに消えちゃった（笑）。インディーズのアルバムもジャケットのスリーブにMiChiが描いた絵を使ってくれたり、（スタッフの）みんな、MiChiが絵を描くことが好きなのは知っていて、そういう、絵を描いてるときのナチュラルなMiChiを出したいというアイデアを考えてくれたんです。いつもみんなでいろんなことを話してるから、みんなが同じ方向を向いてるような気がしてる。それはすごくやりやすいね。『PROMiSE』もスクリームから始まって、今回はCheeky（生意気）なウインクがジャケットになってる。常にパワフルなメッセージを出したい！」

今年の目標は、ワンマンライブをすること、アルバムを作ること

ところで、今回、新曲「ChaNge the WoRLd」の音源が届いたのはインタビューの前日。ビデオクリップも前の週に撮られたばかりという。ペンキの匂いがまだ残っていそうなタイミングだったのだ。

「（シングル収録曲の）『One of a Kind』を録ったのも3日前だし（笑）。『ChaNge the WoRLd』も今年に入ってから！　ぎりぎりまで歌詞を書いてた。レコーディングの朝まで歌詞を書いてて、それでも自分で納得いかなかったからスタジオに着いても2時間ぐらいずっと書いてた。MiChiも、（作曲の）T.O.M（Tomokazu Matsuzawa）もギリギリになって集中してやるタイプだから、このプレッシャーがよかった！」

こんなふうにスタートダッシュしているMiChiの2009年。バレンタインデーにはイベントへの出演、2月18日にこの2ndシングル「ChaNge the WoRLd」がリリースされる。その次のプラン、今年の目標を最後に訊いてみた。

「今年の目標は、ワンマンライブをすることとアルバムを作ること。そのアルバムの中には2曲ぐらい自分で書いた曲を入れたいなって思う。CDとライブ、2wayで楽しんでくれたらいいな。CDを聴くとダンスミュージックでポップだけど、ライブに行くとロックなんだっていうサプライズがいい。ライブをすると、イントロが鳴った瞬間に盛り上がってくれたり、歌詞を覚えて歌ってくれる人たちがいて、伝わってるんだなって感じる。自分も歌いながら感じてることを、向こうも感じてくれてるんだなという、一緒になれる瞬間が目の前でリアルにわかる。だからMiChiは歌ってるんだなって思う。ライブだけでなくて、曲を聴いてくれた人から来たメールとかコメントでも感動するもん。『悩んでたことがクリアになりました』とか。逆にこっちが元気をもらうよ！」

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