日本語詞を大きくフィーチャー「ハッピーエンド」
──5曲目はMVも制作された「ハッピーエンド」。この曲では大々的に日本語詞がフィーチャーされています。
SAKI だいぶ攻めちゃいましたね(笑)。正直、世に出るまではどっちに転ぶか不安もありました。
──SAKIさんはいつか日本語詞の楽曲を書いてみたいという思いを持っていたんですか?
SAKI 私、歌詞を書くときはまず日本語で書くんですよ。自分の音楽的ルーツがモーニング娘。とかKinKi Kidsとか嵐といったJ-POPなので、本来自分が歌うものは日本語のほうがしっくりくるんです。それで今回は満を持して「日本語で歌ってみようかな」ということになり。AYATOMOやMIKIちゃんのルーツが海外のポップパンクとかスカパンクなので、英語の歌詞もちゃんと残したいなと思って、Bメロを英詞にしています。
AYATOMO これは絶対にSAKIにしか作れない曲ですよ。だって、俺もMIKIちゃんもこの歌詞は書けないもん。
MIKI うん。書けないし、歌っても俺たちには合わないし。
SAKI なるほどね。
──言葉の並べ方がいわゆるJ-POPの歌詞というよりは、英詞で活動してきたバンドらしい構成だなと思って。そこもこれから、MAYSON's PARTYならではの武器になりそうな気がします。
SAKI ありがとうございます。ギリギリまで書き直していましたからね。なんやったら、歌録りしているときに「ここ変えていい? あんまり英語っぽく聞こえないな」とか言ってましたし。ただ、英語だったら発音を意識的に気にしますけど、日本語は自然となじんでいるものだから、歌のディレクションはめちゃくちゃ楽でした。
──ずっと英詞で活動してきたバンドが急に日本語で歌い始めると、たまに違和感を覚えることもあるじゃないですか。
SAKI 「おやっ?」と思ったりね。
AYATOMO 僕は前のバンドで、まさにその「おやっ?」を経験していて。僕は高校生ぐらいからずっと洋楽しか聴いていなかったし、自分が作る曲も全部英詞だったから、急に日本語で歌詞を書いて歌っても違和感しかないわけですよ。なので、このバンドで日本語詞をやるときは、僕は基本的に誰かと一緒に作ったり、誰かに日本語詞を書いてもらったりするイメージだったので、日本語詞のバックグラウンドがしっかりあるSAKIだからこそ違和感なく入り込めたんだろうなと思ってます。
MAYSON's PARTYの日常と未来を描いた「Carry on」
──6曲目の「Carry on」も、2行のみですが日本語詞が出てきます。
MIKI これは僕とSAKIちゃんで作った曲で、スカというルーツにスポットを当てていて。今までもこういうタイプの曲はありましたが、以前はライブを意識して速めのビートが多かったんです。でも、大きなフェスにたくさん出させていただけるようになって、特に野外だったりするとリズムが散っていってしまうことに気付いて。この先、自分たちがもっと大きな会場を目指すならば、ほんの少しBPMを落としてしっかり聴ける、でもちゃんとノれるスカを作りたいという思いが「Carry on」の制作につながりました。あと、これも「Shining light」同様、ただ光を目指すだけでなく、少しだけ切なさも盛り込みたくて。今まで使ったことのないコード進行を用いていますし、Aメロに関しては自分たちがみんなリスペクトしているSKA SKA CLUBの楽曲の雰囲気を踏襲していて。加えて、歌詞に関しては自分たちのことをもっと書いてみたいという思いが強くて、バンドがツアーをしている移動中の話とか、自分たちがおそろいでステージで履いているドクターマーチンのことを盛り込んだりと、SAKIちゃんと相談しながら自分たちの日常を描いてみました。
SAKI 自分たちは30代を超えてまだバンドをやっていて、しかもこの7人でLIQUIDROOMワンマンをソールドアウトさせたという事実に、どこか運命めいたものがあるなと最近感じてるんです。なので、そういう部分をちゃんと歌詞に残したいなと思ったんですよ。サビで「We can change our sorrow into smiles and keep moving(私たちは涙を笑顔に変えて進んでいける)」と書きましたけど、これは自分たちだけじゃなくてPATISTAをはじめとするMAYSON's PARTYに関わるすべての人に向けて歌っていて。「Carry on」には「続いていく」という意味があって、まさにそういう姿勢をしっかり形にすることができた、私にとって大事な曲になりました。
やり逃げ感全開、ラストは「RUN! RUN! ROO!!!」
──「7」のラストを飾るのは「RUN! RUN! ROO!!!」。締めにふさわしいにぎやかな1曲です。
AYATOMO やり逃げ感が強いですよね(笑)。
MIKI これもSAKIちゃんと作った曲で。さっきの「Dancing for my Generation」じゃないけど、こっちは俺らの“おもちゃ曲”ですね。
SAKI この曲を作るちょっと前にSHAKALABBITSと対バンして。そのときに感じた「SHAKALABBITSみたいな曲が欲しいな」という思いから始まって、結果として徒競走のときによく流れる「天国と地獄」みたいな曲を作ろうという話になり。ダダダダダッと一気に完成しました。これは作っていて楽しかったですね。
MIKI でも、最初のデモから比べるとコードはだいぶ変わったよね。聴き心地的にどうしたら面白くなるかなって、コードの流れをだいぶ意識したし、ホーンフレーズも今言ってくれたような「天国と地獄」のテイストをうまいこと練り込んでみたし。でも、歌詞はひたすらわかりやすく「走れ! 飛んでこい!」という内容になっているので、聴いた瞬間にリスナーに何を求めているかわかってもらえるんじゃないかな。
SAKI 完全なるライブ曲ですね。
──ここまで7曲、たっぷり解説していただきましたが、今のバンドの充実ぶりがしっかり伝わってきました。この新作を携え、6月には豪華な対バン相手と回る全国ツアー「Seventh Heaven」が始まります。
AYATOMO 今までのリリースツアーは何十本もライブを重ねていく中でノリを作り上げて、ファイナルでドーンと完成させる感じだったけど、今回は7本だからあっという間に終わってしまうので、1本1本をより濃いものにして、最初から最高潮のライブをお届けしたいです。
SAKI しかも、東名阪はCLUB QUATTROだし。
MIKI 各会場、満員にしないとね。
SAKI そういう意味では、このタイミングにLIQUIDROOMでワンマンをやれたことはよかったのかもね。あの熱量を7本それぞれにぶつければいいわけだから。
AYATOMO 確かに、あのワンマンはひとつ区切りになったね。そう考えると、今回の「7」に収録した楽曲や対バンツアーは新しいMAYSON's PARTYの幕開けを象徴するものになるんじゃないかと思います。
公演情報
Seventh Heaven
- 2026年6月13日(土)愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
<出演者>
MAYSON's PARTY / SHAKALABBITS - 2026年6月14日(日)大阪府 梅田CLUB QUATTRO
<出演者>
MAYSON's PARTY / カライドスコープ - 2026年6月20日(土)岡山県 IMAGE
<出演者>
MAYSON's PARTY / Dizzy Sunfist - 2026年6月21日(日)福岡県 Queblick
<出演者>
MAYSON's PARTY / Chimothy→ - 2026年7月3日(金)宮城県 enn 2nd
<出演者>
MAYSON's PARTY / TOTALFAT - 2026年7月5日(日)北海道 BESSIE HALL
<出演者>
MAYSON's PARTY / TOTALFAT - 2026年7月20日(月・祝)東京都 渋谷CLUB QUATTRO
<出演者>
MAYSON's PARTY / バックドロップシンデレラ
プロフィール
MAYSON's PARTY(メイソンズパーティー)
2018年に始動した、「PARTY4YOU」をスローガンに掲げるスカパンクバンド。メンバーはAYATOMO(Vo, G)、MIKI(Vo, G)、YANOK(Dr, Cho)、TSUKASA(B, Cho)、MOE(Trombone)、SAKI(Vo, Trumpet)、PON(T.Sax)の7人。ばってん少女隊のバックバンドとしてツアーに同行したり、アメリカツアーを行ったり、国内外で精力的な活動を展開している。2021年8月にHEY-SMITHの猪狩秀平プロデュースによる1stミニアルバム「MAYSON's PARTY」をリリース。2023年6月に1stアルバム「PARTY4YOU」、2025年1月に2ndアルバム「GO」を発表した。2026年3月に初のワンマンライブを東京・LIQUIDROOMで開催。4月に2ndミニアルバム「7」を発表した。
MAYSON's PARTY (@maysonsparty_jp) | X





