ここで終わるのは絶対に嫌だった

──4月から5月にかけて、それまでグループを支えてきた岩崎夢生さん、芦崎麻耶さん、都築かなさんが卒業しました。正直、ファンの間でも立て続けに卒業発表があって不安な声も挙がっていたと思うのですが、当時グループの中で何があったんでしょう？

佐野友里子　それまで一緒にがんばってきたメンバーだったし、メジャーデビューもして、今後も6人でやっていきたいって思っていたんですけど、昨年11月に発表した「Bargain girl」のリリース前くらいから徐々にメンバーの何人かの向いている方向性が違ってきてしまって。グループとして目指す目標はあったけど、なかなか話し合うこともできず……。

愛迫みゆ　大事なことでも腹を割って話せるような雰囲気じゃなくなってしまったんです。触れたいんだけど触れたら崩れちゃうんだろうなっていうのがあって、何もできなかった。

──結局3人は卒業という選択肢を選んだわけですけど、そのときに残った皆さんはどういう心境だったのでしょう？

愛迫　メジャーデビューもしてここからだっていうときに、こういう状態でグループが終わるかもしれないなんて悔しすぎて。私としてはまだ夢を叶えてないからここで終わるのだけは絶対に嫌だと思いました。でも新メンバーのオーディションをやると事務所から聞いたとき、新体制になることへの希望は大きかったです。

ハルナ　私もらぶどるが大好きなので、このままあきらめたくないなっていう気持ちでした。また新しくやり直せばいいって思いました。

──パフォーマンス力のある3人が抜けたことはグループにとってもダメージが大きかったと思うのですが。

佐野　そうですね。メンバーが半分変わっちゃうわけですから。だから本当に新人グループのような気持ちになろうって思いました。「1からやり直していこう」って、そんな心境です。

愛迫　でも新メンバーのうち3人はもともとほかのアイドルグループで活動していた子なので、そこまで新人グループっていう感じでもなく。それに3人は最初からある程度スキルを持っていたので、即戦力として加入してもらいました。だからパフォーマンスに関してはあまり不安はなかったです。唯一みきぽん（佐倉）が未経験の新人ですけど、最初の練習が始まる前からちゃんと予習してきてて。やる気がすごいなって感心しました。

らぶどるの秘密兵器

──佐倉さんは唯一のアイドル未経験者ということですが、なぜアイドルになろうと？

佐倉みき　ずっとアイドル活動をやりたいとは思っていて、アイドルのライブにも足を運んでたんですけど、自分がアイドルになれるかどうか自信が持てなくて。実は何度か別のアイドルのオーディションを受けたことがあるんですけど、どれもうまくいかなくてあきらめてたんです。そんな中、らぶどるのオーディションを受けたら合格することができて。ようやくアイドルになることができて今は胸がいっぱいです。

愛迫　私たち3人もオーディションを観てたんですけど、みきぽんは歌もダンスも本当にヘタで（笑）。この子大丈夫かなって思ったんですけどすごくかわいかったし独特の雰囲気があったので気になってしまって。

佐野　うん、ずっと心の中に残ってました。

愛迫　私たちとしても再スタートになるから歌やダンスができる子が欲しかったんですけど、みきぽんだけはそういうのどうでもいいから残したかったんです。

佐倉　それ、初めて聞きました（笑）。

──歌とかダンスの経験もなかったんですか？

佐倉　まあそうですね……オーディションのときは緊張してしまって。でも実際超ヘタくそでしたね……。

愛迫　いや、緊張とかそういう以前の問題だったから！ 本当に面白かった（笑）。歌唱審査の選曲も面白くて渡辺美優紀さんのソロ曲「わるきー」を選んでたんですけど、その選曲もよかったというか。歌詞の中の“筋肉”っていうワードとみきぽんのキャラクターが相まって独特の世界観とか個性が見えてよかったんですよ。まあヘタくそでしたけど、みんなが歌うような曲だったらそんなに印象に残んなかったかもしれませんね。

佐倉　よかったです、「わるきー」を選んで。

佐野　でも彼女が入ってくれて本当によかったって思います。彼女、ド天然なんですよ。ちょっとそこらにはいないくらいの天然で。褒めてもいつも困り顔するし、人の話を全然聞いてないし（笑）。こういう個性の子は今までのらぶどるにいなかったので、メンバーとして必要かなって思いました。秘密兵器ですね、らぶどるの。