音楽ナタリー PowerPush - 愛乙女★DOLL

現体制でプラチナ期を目指す

愛乙女★DOLLがメジャー3rdシングル「Bargain girl」をリリースした。前作「セツナツ、ダイバー」から間を置かずして発表された同曲は「セツナツ」と同じく切ない恋を歌いつつも、より大人っぽさを強調した意欲作に仕上がっている。

ナタリーでは同曲の魅力について愛迫みゆ、岩崎夢生、ハルナの3人にインタビューを実施。また彼女たちは現在抱えているグループとしての課題や、新メンバーオーディション開催にあたっての心境も赤裸々に語っている。

取材・文 / 古川朋久

「Bargain girl」は希望が見えない恋愛

──前作「セツナツ、ダイバー」が8月末にリリースされて、ほとんど間を置かずに3rdシングル「Bargain girl」が発表されました。シングルのリリースタイミングとしてはけっこう早いかなと感じたのですが。

愛乙女★DOLL

愛迫みゆ でも「Bargain girl」だったから楽しみでした。実はこの曲、前作のユニットバトルのときに集められた楽曲のうちの1つだったんですよ。どちらのチームもそのときこの曲を選ぶくらい歌いたい曲だったんです。

──では皆さんとしてはすでに知っていた待望の曲だったんですね。

愛迫 6月くらいに選曲したんですけど、当時はまだこの曲を表現するのは難しいってスタッフさんから言われて。私たちとしても、これをユニットで表現するのは確かに難しいかなって思ってあきらめたんです。

岩崎夢生 あきらめはしたけど全員がやりたい曲だったので、3rdシングルとして選ばれたのはうれしかったですね。

──「Bargain girl」は「High Jump!!」「セツナツ、ダイバー」とはまたタイプの異なる楽曲ですよね。これを皆さんが選んだ理由ってなんだったんでしょうか?

岩崎 私たちの中ではこういった大人の雰囲気を出せるような曲を待ち望んでいたというか。インディーズ時代の楽曲で「ビターチョコ・バレンタイン」という曲があるんですけど、その曲も大人の恋っぽい曲調で、そういった曲がもっと増えるといいなと思っていたので。ただ「ビターチョコ」はもう少しアイドル路線に近いような気がしてて。

──そうですね。学生の恋愛というか、ちょっと背伸び感があります。

岩崎 大人ぶった恋愛みたいな感じがしますよね。それとは違う、大人の恋を歌ってみたいなと思っていたところで「Bargain girl」はガチの大人の恋って感じがして。ハルナはまだ学生ですけど、私たちほとんど大人チームなので(笑)。

──ハルナさんはこの曲の印象はどうでした?

ハルナ 曲を聴いたときに、歌詞もすごい大人な感じだったし曲調もカッコいいなと思いました。今までとは違うタイプの楽曲だから表現するのが難しかったですけど、がんばってます!

──曲の中で歌われている切なさみたいなものを表現するのは難しそうですよね。

ハルナ 「セツナツ、ダイバー」のときの切ない気持ちと「Bargain girl」の切なさはちょっとタイプが違う、まったく別のジャンルのような気がしてて。大人の恋愛ってどういうものかわからないから自分なりに考えてそういう感情を想像してやっています。

岩崎 大人の切ない恋がテーマの楽曲ですけど、ハルナのことをフォローするとかは今回あまりしてなくて。

愛迫 ハルナは私たちから見てもけっこう大人っぽい表情ができるようになってきてるし、きっと言葉ではうまく伝えられないんでしょうけど表現はできているんだろうなって感じてます。

岩崎 深い意味まではわかってなくてもね。

ハルナ 曲がかかるとスイッチが入るんですけど、あまり歌詞の意味までは理解しきれてないかも……。

──逆に2人はどういう曲だと思います?

岩崎 なんか、どうにもならない恋愛って感じがしてます。同じ切ない恋愛でも「セツナツ、ダイバー」はまだどうにかなりそうな恋愛で。「Bargain girl」は希望が見えない(笑)。

愛迫 私は自分を抑えてる子なのかなって。プライドもあって素直になれない女の子で、でも本当に相手のことが好きなんだけどそこまでハマったらいけない……みたいな。

──そういうのって想像しただけでつらそうですね。

岩崎 きつい(笑)。だからかわいそうだなって。

愛迫 ビデオクリップでも黒い服を着てベッドにいるんですけど、きっとああいう感じなんだろうなって想像しちゃって。皆の前では元気なのに家に帰ると彼のことを思い出しちゃって切なくなっちゃう。

グループとしてまだまだ成長してる段階

──前作と比較してメンバーの成長は感じられてますか?

岩崎 うーん、どちらかというと「High Jump!!」から「セツナツ、ダイバー」にかけてのときのほうが成長を感じられたように思います。「セツナツ、ダイバー」リリースである程度のところまでは成長を感じられたんですけど、それ以降はまだそこまではって感じで。

──それはパフォーマンスの面で?

ハルナ

岩崎 そうですね。この曲はけっこう揃えるのが難しくて。個人のクセみたいなものが出ちゃったりもして、なかなかピッタリいかなかったり。ダンスの技術的なところもすごく必要な曲だから、完璧にできてるかと言われるとまだまだかなって思います。リーダー的にはそう思ってるけど、みんなはどう?

ハルナ 個人的には成長したかなって思ってるんですけど、グループ全体としてはまだまだ成長してる段階なのかなって。言われてみると実感としてあまりないかもです。

愛迫 でもハルナは成長してると思います。顔つきとかも大人になってきたし、ダンスもスタイルがいいからカッコいいです。

岩崎 うん。歌もうまくなってきたし。入ってきた頃は赤ちゃんみたいだったのにね(笑)。

──入ったときは小学生ですからね。身長もめっちゃ伸びてますし。

ハルナ たぶん11cmくらい伸びました。まだ成長してます!

──目に見えて一番成長する時期ですもんね。これは皆さんも期待を寄せざるを得ないというか。

岩崎 うれしいですね。ハルナは次期リーダー候補です(笑)。

ハルナ ヤバい(笑)。

ニューシングル「Bargain girl」2014年11月26日発売 / 日本クラウン
Type-A [CD+DVD]1620円 / CRCP-10332
Type-B [CD]1080円 / CRCP-10333
Type-C [CD]1080円 / CRCP-10334
Type-A CD収録曲
  1. Bargain girl
  2. 恋のマジック
  3. Digital Date
  4. Bargain girl(inst)
  5. 恋のマジック(inst)
  6. Digital Date(inst)
Type-A DVD収録内容
  • 「Bargain girl」ビデオクリップ
  • 「サヨナラと君が言った」ビデオクリップ
Type-B CD収録曲
  1. Bargain girl
  2. 恋のマジック
  3. Bargain girl(inst)
  4. 恋のマジック(inst)
Type-C CD収録曲
  1. Bargain girl
  2. Digital Date
  3. Bargain girl(inst)
  4. Digital Date(inst)
愛乙女★DOLL(ラブリードール)

愛迫みゆ、岩崎夢生、芦崎麻耶、都築かな、佐野友里子、ハルナからなる6人組アイドルグループ。アイドルらしいキュートな一面を持ちつつも見応えあるパワフルなライブパフォーマンスで支持を集めている。姉妹グループにはDoll☆Elements、Luce Twinkle Wink☆、Stella☆Beats、Ange☆Raveの4組が存在する。2011年よりライブ活動をスタートさせ2012年6月より「業界初12カ月連続新曲披露公演」を実施し話題となる。2014年4月に日本クラウンより「High Jump!!」でメジャーデビュー。同年8月には2ndシングル「セツナツ、ダイバー」を発表し、さらに11月には3rdシングル「Bargain girl」を完成させた。