ナタリー PowerPush - LAMA
スタートは“お茶会”から 1stアルバム「New!」完成
アルバムはやっぱり、時間を忘れるような体験をしてほしい
──アルバムが完成して、これで制作はひと段落なんでしょうか。
ナカコー うん。ライブがある以外は、とりあえずひと段落。
──春からずっと作ってきたものは全部ここに入ってます?
ナカコー 入んなかった曲とか入んなかったアイデアとかはありますけど。
──それは完全に曲になってるものですか?
ナカコー 断片のものもあるし、スタジオで録ったものもあるし。両方あります。
──なぜ入らなかったんですか?
ナカコー 全体のバランスを見て、ちょっとかぶる要素が見えるのは、はじいたり。1曲1曲違うものがちょこちょこ入ってるアルバムにしたほうがいいかなと思ったんで。
──今作の収録曲の長さは、ほとんど全部3分強、つまりポップスの曲のフォーマットですよね。これは意図的に?
ナカコー 途中から意図的ですかね。ただ、そうしたいっていう意図が強かったというよりは、最初にできあがった曲たちが短くて。で、この短さにはなんかあるんだろうなって思って、ほかの曲たちもあんまり長くならないようにしていったんです。でも、具体的に「長いから切ろう」っていう場面はなかった。自然に終わる長さが3分半とか2分半とかで。それは別に短いとは思わなかったな。
──短い曲がたくさん入っているのは、「LAMAでやりたいのはポップな曲かな」ってナカコーさんがお話ししてくれたところにつながってるのかなって感じたんですけど。
ナカコー 聴きやすい分数でタイプの違う曲がコロコロ入れ替わっていけば、アルバム全体もなんか、すらっと聴けるんじゃないかなと。だらっとするんじゃなくて、すらっと。
──すらっと聴けるものにしたかったですか?
ナカコー すらっと聴けるほうがいいと思いますけどね。
──それはどうして?
ナカコー どうして……って言われてもアレなんですけど……。長い曲が入っていてもすらっと聴けるものはあるし。アルバムはやっぱり、時間を忘れるような体験をしてほしい。
──「すらっと」って、さらさらっと聴けるんじゃなくて、時間を忘れるように……。
ナカコー 一瞬の出来事のように聴いてほしい。
一番新しい情報には「New!」って付くから
──ところで、アルバムを制作する上で、メンバーの間で共通認識、「こういうものにしようか」っていう話はされたんですか?
牛尾 全体像が見えてきたときに、つじつまを合わせる作業をしたと思うんですけど、基本的には「このドーナツおいしい」みたいな話ばっかりしてたんで。僕ら、スタジオに入っても2~3時間お茶してるだけなんですよ。
──そこでも“お茶会”ノリが続いてると。
ミキ はい。スタジオはお茶会ノリです。お菓子もあるから、それつまみながら。2時間ぐらい経つとスタッフに舌打ちされて。そろそろやったらどうかな、みたいな(笑)。
──サークルっぽいですね(笑)。そんな感じで仲良く作業してできあがったアルバムですが、タイトルに「New!」とつけたのはどなたなんですか?
ミキ 候補を見ながらみんなで一緒に決めました。いくつかタイトル案があって、その中から「New!」かねえ、っていう感じに。おニューなバンドだし。それに、WEBサイトとかでも一番新しい情報には「New!」って付くじゃないですか。そういう、よく見かける、なじみのある言葉をつけたかったっていう気持ちもあって。LAMAっていうバンド名の横に候補の言葉を並べながら決めたんです。「LAMA New!」「LAMA なになに」って。
CD収録曲
- Warning
- Night Telepathy
- Rockin' Your Eyes
- Spell (Alternative ver)
- Tune On, Tune In, Surf Out
- Cupid (So Far... ver)
- Blind Mind
- doudou
- Soul Diving
- Silver Spring
- Fantasy (The Room ver)
- Don't Go Back
- Ane Mone
- Dreamin'
初回限定生産盤DVD収録内容
- Spell
- Fantasy
- Cupid
LAMA(らま)
ナカコー(Vo, G)、フルカワミキ(Vo, B)、田渕ひさ子(G, Cho)、牛尾憲輔(Programming)の4人からなるロックバンド。2010年12月結成。2011年4月、東京・WWWでKIMONOSと対バンを実施。これがお披露目ライブとなる。この模様はライブストリーミングチャンネル・DOMMUNEにて生中継され、約8万人が視聴した。同年8月に1stシングル「Spell」を、10月に2ndシングル「Cupid / Fantasy」をリリース。「Spell」はフジテレビ系ノイタミナアニメ「NO.6」のオープニングテーマに、「Fantasy」は同じくフジテレビ系ノイタミナアニメ「UN-GO」のエンディングテーマとして使用され、いずれもアニメの世界観を表現した楽曲として話題を集める。11月、1stアルバム「New!」を発表。