「SHADOW OF LAFFANDOR ラファンドール国物語~ある少女の光と影の追憶~」 PR

「ラファンドール国物語」特集 矢内景子×浪川大輔|音楽家と声優が挑む、今までにない新たなエンタテインメントの形

若い子に「声優は想像力と瞬発力だ」ってよく言うんです(浪川)

矢内 キャスティングに関してもう1つ、声以外の部分で、“ファンタジー耐性”の有無も実は大きくて。これは半分は野島さんの受け売りなんですけど、要するにファンタジーの世界って、ファンタジーを理解できる想像力がない人じゃないと入りにくいんですよね。

浪川 ああー。

矢内 極端に言えば、例えば魔法使いの役を演じてもらうにあたり、想像力のない人だと「いや、魔法とか使ったことないんで無理です」みたいな。あるいは「はいはい魔法ですね」って、受け入れたふうの演技になってしまう可能性もあって。でも、ファンタジーに理解のある人だったら、身の回りで起こった不可思議な出来事を、あたかも現実の出来事のように受け取って、その中で自分の意思を持って自由に立ち回れるんじゃないかって。

左から矢内景子、浪川大輔。

浪川 それね、お芝居の中枢ですよ。偉そうに聞こえるかもしれないけど、僕は若い子とかに「声優は想像力と瞬発力だ」ってよく言うんです。矢内さんが今おっしゃったのとまったく同じ話で、例えばアニメのキャラクターがロボットに乗る。でも、実際にロボットに乗ったことのある声優なんて誰もいないじゃないですか。そこで監督さんや音響監督さんから「もっとG(重力)を感じてくれ」って指示されたりすると、特に若い声優だと「いや、乗ったことないし」って悩んじゃう人もいるんです。そういうとき、なんてアドバイスするか。それこそ現実の出来事に寄せないと説得力がないから「じゃあさ、ジェットコースターに乗ったことある?」って。

矢内 あはは(笑)。

浪川 「ジェットコースターで急カーブしたり急降下したら『うっ!』てなるよね。その『うっ!』っていうのが、Gを感じたときに出る声に近いんじゃないかな」とか。そうやって空想とリアルをつなげていくのがお芝居だと思うんですよ。

矢内 浪川さんは現場で「ブライってどんな人ですか?」みたいなことは絶対に聞かないんですよ。その代わり、今ブライが置かれている状況とか、ブライと会話をしている相手はどんな心理状態なのかっていうのは、ポロっと聞いてきたりするんですね。それこそ空想の世界でブライとしていかに立ち回るべきかっていうのを、現実に即して考えてくださっているのが伝わってきました。

二面性がテーマだからこそ、キャラが作中では言えないような本音を歌ってる(矢内)

──ここからは、アルバム「SHADOWOFLAFFANDOR ラファンドール国物語 ~ある少女の光と影の追憶~」についてお話ししてくださいますか?

矢内景子

矢内 はい。まず、「音楽で物語を紡ぐ」といっても、物語のあらすじを歌詞にするようなことはしたくなかったんです。例えばカラオケに行ったとき「今の私の気持ちにぴったりだから」みたいな基準で曲を選ぶことってありません? 音楽ってやっぱり感情と深くつながっていて、BGMの話とも重なるんですけど、楽曲面においてもキャラクターの心情に寄り添える曲にしたくて。そうやってストーリーよりも心情を物語ることに重きをおくことで、「ラファンドール」の内容を知ってる人はもちろん、お話を知らない人もフラットな気持ちで曲を聴けると思うんです。

浪川 しかも、そこにキャラクターの二面性も表れているわけですよね?

矢内 まったくその通りで、二面性がテーマであるからこそ、そのキャラが作中のセリフでは言えないようなことや、心の中にしまってある本音を歌ってるんですよね。またカラオケの例を持ち出すと、例えば失恋したとき、大っぴらに「悲しい!」って叫べないから、失恋の歌を通して感情を吐露したりするじゃないですか。やっぱり音楽にはそういう力があって、だから二面性を表現するにあたって、キャラクター自身に歌を歌ってもらうということにはすごく大きな意味があるんです。

浪川 だからブライの歌う「翔(かける)」という曲は、あんなに熱いんですね。ブライって、1歩引いて物事を捉えていると言うか、基本的にクールな人間なので、最初にデモを聴かせてもらったときは「おや?」って。「キャラ変わってね?」って思ったんですけど。

矢内 そうなんですよ。「翔」はとても疾走感があって、おっしゃる通り熱い曲。そこに、ブライが秘めている感情を込めていると言うか、歌になって初めてブライの内面が表出する。そういうことを考えて書きました。

浪川 それを聞いて腑に落ちました。ただ自分としては、熱い曲だからといってどこまでも熱くなるのもおかしいだろうと。つまりリミッターを設けて、その範囲で表現する。それがまさにキャラクターを演じるということですよね。まあでも、はっきり言って歌もめちゃくちゃ難しかったですよ(笑)。

やっぱりね、キャラクターで歌うのって難しいですよ(浪川)

矢内 「翔」は、まず単純に曲が速いし。私のイメージはブライが草原で、仲間も連れずに1人で馬に乗って、内なる思いを発散するためにどこまでも駆けていく、みたいな感じ。レコーディングのときも、かなり相談しましたよね。

浪川 僕はまず「ブレスの位置を教えてください」って。

矢内 そうでしたね(笑)。

浪川 「お願いだから息を吸わせてください」って(笑)。

矢内 それこそ息もつかせぬくらいの勢いが欲しかったんですよ。あと浪川さんは、全部録り終えてOKが出たあとに、そのテイクを自分で聴いた瞬間「これ、違いますね」って言って、もう1回ブースに戻ったんですよ。

浪川 いや、でもみんな「そうですね」って(笑)。

矢内 あっはっは!(笑)

浪川 誰も止めてくれなかったじゃないですか。

矢内 おかげさまで、すばらしい曲になりました。あのとき浪川さんは、歌の1番と2番の格差に納得がいってなかったんですよね。要は、後半にいくにつれて楽曲の熱さ捉えて歌も熱を帯びていったけど、それによって逆に1番と折り合いがつかなくなってしまったと。

浪川大輔

浪川 やっぱりね、キャラクターで歌うのって難しいですよ。まあ、「ラファンドール」の曲は一般的なアニメのキャラクターソングよりもコンセプチュアルなので単純比較はできないんですけど。いずれにせよ自分としては、浪川大輔名義で気持ちよく歌うのとは全然ノリが違うわけで、まず「ブライはどう歌うか」っていう前提がある。

矢内 ですよね。自分の歌を自分で歌うだけでも大変なのに。

浪川 ぶっ飛んだキャラクターソングだったらまだいいんですよ。バカみたいなキャラクターで、変な声で歌うとかだったら。でも、ブライはシリアスなキャラクターなのでね。

「SHADOW OF LAFFANDOR ラファンドール国物語~ある少女の光と影の追憶~」
2017年12月6日発売 / Warner Music Japan
「SHADOW OF LAFFANDOR ラファンドール国物語~ある少女の光と影の追憶~」

[CD2枚組]
3240円 / WPCL-12814~5

Amazon.co.jp

DISC 1 収録曲
  1. 約束
  2. 囚われた光[リエン・マキュール(CV:花江夏樹)]
  3. ひとつだけ
  4. 満月の夜のこと[トレスタ・マキュール(CV:日岡なつみ)]
  5. 魔法の鍵
  6. 霧の世界
  7. 名もなき少年
  8. Deep Down
  9. 愛しい人よ[ネブラエス・デュガン(CV:鈴木達央)]
DISC 2 収録曲
  1. SOL
  2. walking away
  3. 僕のいない朝[アイソル・ナザド(CV:梅原裕一郎)]
  4. Trigger
  5. RISE
  6. [ブライ・アル・カーラ(CV:浪川大輔)]
  7. face
  8. four windows
  9. 大切な人

1st Album発売記念
「SPECIAL STORY LIVE」に抽選で招待!

アルバム「SHADOW OF LAFFANDOR ラファンドール国物語~ある少女の光と影の追憶~」を購入した人の中から抽選で、「SHADOW OF LAFFANDOR ラファンドール国物語 ある少女の光と影の追憶 発売記念スペシャルストーリーライブ」に招待。詳しくはアルバムに封入されている応募券を確認しよう。

「SPECIAL STORY LIVE」
2018年2月25日(日)神奈川県 PREMIERE HALL
出演者
シェルシュ / 日岡なつみ(トレスタ役) / 福島亜美(シェルシュ役) / and more

エントリー期間:
2017年12月5日(火)10:00~2018年1月31日(水)23:59

矢内景子(ヤナイケイコ)
物語を音で紡ぐ“シンガーソングテラー”。「モンスターストライク」や「白猫プロジェクト」など数々のゲーム音楽に携わる。2016年9月に始動した「音楽×RPG -音で紡ぐファンタジー作品-」をコンセプトにした音楽プロジェクト「SHADOW OF LAFFANDOR ラファンドール国物語」でストーリー原作・作詞・作曲を担当。同プロジェクトの第1弾アルバム「SHADOW OF LAFFANDOR ラファンドール国物語~ある少女の光と影の追憶~」を2017年12月にリリースした。
浪川大輔(ナミカワダイスケ)
1976年4月2日生まれ東京都出身の声優 / 歌手。幼少期から子役として活躍し、アニメの声の出演や洋画の吹き替えなどで幅広く活躍している。主な出演作に「LUPIN the Third」シリーズ(石川五ェ門役)、「ハイキュー!!」シリーズ(及川徹役)、「魔法使いの嫁」(リンデル役)など。