コレサワ|涙もセンチメンタルもスクラップ “失恋アルバム”に詰め込んだ7色の女心

ホントは嫉妬深い私

──そして、6曲目「やっぱり泣くよ」はコレサワさんの過去の音源でもキーボードを担当している藤澤有沙さんがアレンジを担当されています。

ちょっと打ち込み感がある曲を作ってみたくて。これもサウンド的には新しいコレサワを感じてもらえるかなと思いますし、個人的にもお気に入りです。ありちゃんはK-POPとか、打ち込み系の音楽をすごく聴いている女の子なので、すごくおしゃれなアレンジにしてくれました。私が作る曲って騒がしい曲が多いから、なんの気なしにゆらゆら揺れながら聴けるような曲ってあまりないんですよね。だけどこの曲はBGMとしても流してもらえるんじゃないかなと思っていて。なんか、「テラスハウス」で流れてそうですよね? 流れてほしい、そんなイメージです(笑)。

──そして、ラストナンバーが渡辺シュンスケさんアレンジの「バカでしょ」。

これは、できたときからラストの曲だなと思っていました。「バカでしょ」は私の一番……コレサワの中のほうの人格が出ているというか。「センチメンタルに刺された」とかは外側に見えてる、笑顔担当のコレサワみたいな感じなんですけど、「バカでしょ」はけっこう根暗というか、ホントは嫉妬深い私が出てきてると思います。

──渡辺シュンスケさんとの作業はいかがでしたか?

シュンスケさんは「恋人失格」でピアノを入れてくださったのが初対面だったんですけど、シュンスケさんのピアノは「なんでこんなに私のツボを押さえているんだろう?」ってくらいにすごく好きで。今回アレンジをまるっとお願いしたんです。ほかのミュージシャンの皆さんもシュンスケさんが呼んでくださって、みんなで一発で録って、ストリングスのラインはシュンスケさんが作ってくださいました。すごいと思ったのが、まずアレンジの打ち合わせがあるじゃないですか。普通はそのときの話を受けて「じゃあ次のタイミングで第1弾作るね」みたいな感じだと思っていたら、「昨日ちょっとやってみたんだよね」って、作ってくださったアレンジをその場で聴かせてくれたんです。そのときに、シュンスケさんはアイデアが湧いてきたらその直感で作品にしたくなる人なのかなって、アーティスト気質なところが見えてキュンとしました(笑)。私よりも年上だけど、この人の中身は少年なんじゃないかなって。子供みたいな遊び心を感覚的に持っている方でとても素敵なので、また何かご一緒できたらうれしいなって思っています。

──先ほどおっしゃっていたコレサワさんの「中のほうの人格」というのは、どういったところに現れているんでしょうか。

私、いつもリアルなことを書いちゃうじゃないですか。でもこの曲はリアルな私をぐっとこらえて、一歩後ろの目線から書いてみたんです。「焦げ付いた君の匂い」とか、普段書かないですもん(笑)。だけどこの曲は生々しく書くより、みんなの考える隙間がある曲にしたいなということを考えて書きました。

コレサワ

女の子の普通の人生を普通に歌っていけたら

──「失恋スクラップ」の7曲を通して、本当にさまざまな失恋模様があるなと感じました。女性は失恋を引きずらない、なんて定説もあったりしますけど、実際はそんなに画一的じゃないと気付かされるというか。

そりゃあ引きずりますよね。ただ自分は何年も引きずったことはなくて、新しい恋でかき消してしまうタイプなんですけど(笑)、でも失恋があったからこそ今この場所にたどり着いてるっていうのを、大人になるにつれわかってくるというか。失恋によって魂を鍛えられた部分があるから、結果的に「あのとき失恋してよかったな」と思うし、失恋した子には時間が経てば、自分のエネルギーになるから大丈夫だよという思いを本当に伝えたいので、このアルバムを聴いて前向きになってくれたらいいなって思います。

──なるほど。

みんな失恋してるんだってわかると、安心するじゃないですか。今回のミニアルバムには気持ちをドンと落とすこともできるし開き直ることもできる、いろんな失恋が入っているから。自分でセレクトして、その日に合った曲を聴いてほしいなって思います。

──コレサワさん、徹底的に女の子の味方ですよね。

私は女の子だから、女の子の気持ちしかわからない。だから女の子の気持ちをおばあちゃんになるまで歌いたいなっていう気持ちがあるし、男に媚びようと思って寄り添う気はないというか。だから男性のファンが少ないのかもしれない(笑)。でも男に好かれるために何かをしようとは思っていないし、女の子の普通の人生を普通に歌っていけたらいいなって思います。

──女の子の気持ちの代弁者だと。

そうですね。今回の作品はそれに拍車をかけるようなアルバムだと思ってるから、後戻りする気はないです(笑)。もう、恋とか愛とか、女の子の気持ちをブレずに歌い続けたい。そのために……普通の生活をしたいから顔を隠しているっていう部分もあるので。それはすごく歌に役立っているなと思います。なので、私のことはそっとしておいてほしいです(笑)。

ツアー情報

コレサワ LIVE TOUR 2020 HEART BREAK TOUR!!
  • 2020年3月21日(土)北海道 cube garden
  • 2020年3月28日(土)香川県 DIME
  • 2020年4月4日(土)広島県 広島セカンド・クラッチ
  • 2020年4月5日(日)鹿児島県 SR HALL
  • 2020年4月12日(日)愛知県 ElectricLadyLand
  • 2020年4月18日(土)福岡県 DRUM Be-1
  • 2020年4月19日(日)熊本県 熊本B.9 V2
  • 2020年4月25日(土)大阪府 BIGCAT
  • 2020年5月6日(水・振休)宮城県 darwin
  • 2020年5月9日(土)京都府 KYOTO MUSE
  • 2020年5月10日(日)静岡県 HAMAMATSU FORCE
  • 2020年5月30日(土)新潟県 CLUB RIVERST
  • 2020年5月31日(日)石川県 vanvanV4
  • 2020年6月4日(木)東京都 EX THEATER ROPPONGI
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