川口レイジ「I'm a slave for you」 PR

川口レイジ|焦らずに、出せる最高の音を

川口レイジの1stシングル「I'm a slave for you」がリリースされた。

昨年7月に7曲入りの作品「Departure」でデビューを果たした川口。国内外のそうそうたるクリエイター陣との共作によって生み出された楽曲は、そのどれもが高いクオリティを誇り、耳の早い音楽ファンから注目を集めることとなった。そんな川口から届いたニューアイテムは、放送中の連続ドラマ「この男は人生最大の過ちです」の主題歌「I'm a slave for you」と、同ドラマのエンディングテーマ「STOP」を含む4曲が収録されたシングルで、制作にはRyosuke "Dr.R" SakaiやCarlos K.、Jeff Miyahara、星野純一らが参加している。

音楽ナタリーでは川口に、デビュー後の変化やシングル制作にまつわるエピソード、3月27日の初ワンマンライブについて話を聞いた。

取材・文 / もりひでゆき

思ったよりも届いていない

──「Departure」でのデビューから約7カ月が経ちます。どんな手応えを感じていますか?

いろんなことを経験しながらの7カ月は本当にあっという間でしたけど、人間的に成長できる場面がすごく多かったなって思います。さまざまな人たちと関わることが増えたので、それによって周囲に意識を向けられるようになってきたというか。デビュー当初は自分のことだけで精一杯だったので。

──周りに意識を向けられるようになったことで、ご自身の動き方にも変化がありましたか?

川口レイジ

人に対してあまり壁を作らないようにはなったかな。初めて会う人に対してはまだ少し構えてしまうところはあるけど、以前に比べたらフランクになったと思います。

──ここ最近はTwitCastingやラジオなどでファンとのつながりも密になってきていますよね。そういったことが影響しているところもあるのかもしれませんね。

そうですね。ファンの方と話したりすることで、「あ、自分はこういうキャラでいけばいいんだな」と見えてくる部分もありますし、逆に「ここは素のままでもいいんだな」と気付くところもあって。そういう間合いがわかるようになったところも大きな変化ではありますね。

──デビュー作には、どんな反応が届いていますか?

正直な感想を言うと、思っていたよりもリスナーには川口レイジのサウンドどうこうは届いていないんだなって思いました。それよりは「カラオケで歌ったけどキーが高すぎる」みたいな反応が多かったりもしたので、「ああ、なるほどな」っていう。

──その「ああ」には、いろいろ思いがこもっていそうですけど。

こもってますね(笑)。要は、自分の描いた絵を見せたときに、全然細部まで見てもらえていない状況ってことじゃないでしょうか。「ここのタッチにこだわったんだけど」と言ってもあまり伝わらないっていう。その難しさはかなり感じました。ただ、川口レイジの人間性もまだまだ伝わりきっていないのに、専門的な部分なんて伝わるわけがないよなとは思っていて。だから焦らず、引き続き活動していくしかないんだと思います。歌詞やメロディだけではなく、サウンド的な部分までしっかり伝わっていくように。

──でも逆に言えば、海外のトレンドを消化したエッジィな音楽性が、カラオケで歌いたくなるというレベルで受け取ってもらえている状況は純粋にすごいことだとも思うんですよ。

確かにそうですよね。ホントによく歌おうと思ってくれたなっていうくらいキーは高いし、日本語は少ないし、リズムは難しいしっていう曲ばかりですから(笑)。そういう意味ではみんなフラットに受け取ってくれているのかもしれないですよね。

──ご自身としては、こだわったサウンド面も含めて評価されたい気持ちが強いんだとは思うんですけど。

そうですね。聴いてくれる人数はあとから付いてくるものだとは思うので、そこまで焦ってはいないですけど。もちろんより多くの人に届いてほしい気持ちは強いです。歌詞に関しては、日本で活動するうえでわかりやすいのは日本語だと思うので、そこをもっと磨いて成長していくべきだなって気持ちはあるんですよ。サウンドにこだわりつつ、歌詞も1つの核になるような曲を作っていかなきゃいけないなっていう、そこが新たな課題ではありますね。

今の自分ならこうする

──クリエイティブ面に関して、この7カ月で成長を感じる部分はありますか?

川口レイジ

全体的に質は上がっていると思います。メロディの構築や歌詞の書き方に関してもいろいろな工程を踏めるようになっているので、いいペースで成長しているなって。最近インスタにカバー動画を上げたりしているんですけど、オケは自分で作っているんですよ。そうすると「ここでリズムの決めがほしいな」とか、曲が欲している音を具現化していけるスキルが手に入るし、それに合った歌い方も自然と見えてくるんです。で、その経験やスキルがテトリスのように積み重なっていくことで、自分のオリジナル曲にも影響が現れてきたりもして。

──現状の川口さんは国内外のさまざまなクリエイターとの共作で楽曲制作をされていますけど、そこで出てくるアイデアにも変化がありましたか?

そうですね。今までにないアイデアが出ることもあるし、できなかったことができるようになっている実感もあります。だからなのか、これまで出してきた楽曲に対しては、すでに物足りなさを感じてしまっているところもあるんですよ。もちろん、それぞれの曲はそのタイミングの自分にできることを詰め込んで、納得して作り上げたもの。でも、それが今の川口レイジの最高なのかというと、もはやそうではないというか。

──ご自身のスキルや理想が活動の中で急速に更新されているから。

そうそう。言ってもまだデビューして7カ月だからそれほど大きなギャップではないけど、「今の自分ならこうするな」っていう部分が見えたりするんです。逆に、そのギャップによって新鮮に聴けるところもあったりするから面白いんですよね。ちょっと客観的に聴いたり歌ったりできるところがあるというか。