僕らが音楽を作る理由、ライブをやる意味が見つかってきた
──今話に出た初のシングル「#HAL」はアルバム発売に先駆けて11月22日にリリースされたわけですけど、今回結成4年目にして初めてシングルを出そうと思ったのは?
秋月 初めてのシングルっていうのは、言われて初めて「あ、そうやったな」ぐらいなんですよね。だからめっちゃ意気込んでるかって言われると、実はそうじゃないってのが本心で。もちろん楽曲に対しての気合いは入ってます。さっき言った「CDに音楽を収める必要がない」って話とは矛盾してしまうかもしれないけど、今回はタイアップがあるので、いい機会だから1回シングルで出してみようかっていうことなんです。
──表題曲になっている「ハルカミライ」は、感覚ピエロらしい疾走感のあるロックナンバーで、まさに自分たちのど真ん中の曲ですよね。
秋月 僕らが初めて出すシングルの表題曲が「ハルカミライ」でよかったと思ってます。楽曲の編成とかスタイルも、僕らの王道サウンドを濃縮して提示できたので。
──しかも、ふざけてる曲やエロい曲じゃなくて、堂々と誰かの背中を押すメッセージがあることも大きいんじゃないですか?
秋月 4年間音楽をやって、いろいろな人と出会っていく中で、僕らが音楽を作る理由とかライブをやる意味が見つかってきたんです。僕らの音楽に寄り添ってくれるみんなにとっての、拠りどころみたいな曲になれたらいいなと思うので。3曲目の「0になって」もそうですけど、聴いてくれる人に対して「がんばって行っておいで」ってエールを贈りつつ、「また危なくなったら、ここに帰っておいでや」って言ってあげる感じというか。
横山 言葉って自分の中から生み落としてるものだから、それ自体が自分自身と合わせ鏡になってると思うんです。「帰ってくる場所でありたい」とか「誰かの背中を押したい」っていうのは、逆に言うと「自分たちの背中も押してもらいたい」っていうことなんですよ。だから、こういう曲ができたことで「俺、もっと幸せになりたいんかな?」とか、「好きって言ってほしいのかもしれないな」と思いましたね。
──そして、このシングルの2曲目に「ミステリアスに恋をして」というアダルトな匂いのする曲が入っていることが、また感覚ピエロらしいというか。
秋月 これが僕らの表面と裏面ですよね。光と闇と言うか。
横山 エモとエロと言うか。
──この曲は滝口さんと横山さんが歌詞を共作してますね。
秋月 4年経って、初めて歌詞を一緒に書いて、2人が初めて仲良くなったんですよ(笑)。
横山 4年続けててよかった(笑)。
秋月 曲ができたらハグしてたもん!
滝口 してへん、してへん(笑)。でも一緒に作ってみて、横山の書いた「君のいやらしい指が」っていう歌詞とか、僕だったらこんなふうにならなかったと思いますね。
──そこが横山節ですよね。初期の感覚ピエロは横山さんがすべて詞曲を書いてたけど、最近はみんなで分担して書くようになって、楽曲全体のバランスもよくなったように感じます。
横山 めちゃめちゃよくなったと思います。このシングルではないですけど、「A BANANA」っていう曲ではドラムの西尾氏が作詞をしてるんですよ。そうやって僕らのバリエーションが増えてきてるし、それが僕らの1個の武器になっているので、大事にしていきたいなと思いますね。僕はこんな曲しか書けないので。
秋月 まあ、今はな(笑)。
誰かと比較されるのでなく、感覚ピエロは感覚ピエロとして見てもらえるように
──あと、偶然なんだろうけど、「ゆとりですがなにか」の主題歌になった「拝啓、いつかの君へ」に始まって、「疑問疑答」は映画「22年目の告白ー私が殺人犯ですー」の主題歌だったし、今回の「ハルカミライ」はアニメ、「0になって」はゲームっていうふうに、今バンドがあらゆる方向にアプローチできている状況も追い風じゃないですか?
横山 大事なのはそれによって、僕らがどういうものを提示していくのかなんですよね。今回の「ハルカミライ」は、感覚ピエロとして「ブラッククローバー」とどうコラボしたらカッコいいかをイメージして作った曲だし。「疑問疑答」にしろ、今回のシングルにしろ、その先で誰が受け取ってくれるのか、そのあとにどうやって広がっていくのかに魅力を感じてますね。
──もともと感覚ピエロの目指していたものって、あらゆる世代に自分たちの音楽を届けるっていうことだったと言っていましたけど、今はどんな理想を描いてますか?
秋月 そういう理想に近付けてる気はしてます。でも、もっと子ども連れとかファミリーにもライブに来てほしいし、小っちゃい子が肩車されて「おっぱい!」って言うてくれてもいいなと思うんですよ。上の世代に刺さる曲もどんどん書いていきたいし。それが目指すところかなと思います。今はギターロックっていう枠にいるかもしれないけど、そこに収まる気もないですしね。前回のワンマンではダンサーを呼んだりもしましたし。
横山 誰かと比較して「感覚ピエロってこういうバンドだよね」って思われるんじゃなくて、感覚ピエロは感覚ピエロとして見てもらえるようになりたいですね。今回のチケットのことにしろ、初めてシングルとかフルアルバムを出すことにしろ、俺らはブレるつもりはないので。まだまだいばらの道を進んでいきます。
- 感覚ピエロ 47都道府県ツアー2018(仮)
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- 2018年3月4日(日)愛知県 Zepp Nagoya
- 2018年3月9日(金)東京都 Zepp Tokyo
- 2018年3月10日(土)埼玉県 西川口Hearts
- 2018年3月11日(日)静岡県 Shizuoka UMBER
- 2018年3月17日(土)大分県 DRUM Be-0
- 2018年3月18日(日)宮崎県 SR BOX
- 2018年3月20日(火)鹿児島県 SR HALL
- 2018年3月21日(水・祝)熊本県 熊本B.9 V2
- 2018年3月23日(金)福岡県 DRUM LOGOS
- 2018年3月24日(土)佐賀県 SAGA GEILS
- 2018年3月25日(日)長崎県 DRUM Be-7
- 2018年3月31日(土)山梨県 KAZOO HALL
- 2018年4月1日(日)長野県 ALECX
- 2018年4月4日(水)岩手県 Club Change WAVE
- 2018年4月5日(木)青森県 青森Quarter
- 2018年4月7日(土)栃木県 HEAVEN'S ROCK Utsunomiya VJ-2
- 2018年4月8日(日)千葉県 柏ThumbUp
- 2018年4月13日(金)広島県 CLUB QUATTRO
- 2018年4月14日(土)岡山県 CRAZYMAMA KINGDOM
- 2018年4月18日(水)愛媛県 松山サロンキティ
- 2018年4月20日(金)高知県 X-pt.
- 2018年4月21日(土)香川県 DIME
- 2018年4月22日(日)徳島県 club GRINDHOUSE
- 2018年5月16日(水)秋田県 秋田LIVE SPOT 2000
- 2018年5月17日(木)山形県 山形ミュージック昭和Session
- 2018年5月23日(水)群馬県 高崎clubFLEEZ
- 2018年5月26日(土)茨城県 mito LIGHT HOUSE
- 2018年5月27日(日)神奈川県 横浜BAYSIS
- 2018年5月31日(木)福島県 郡山CLUB #9
- 2018年6月1日(金)宮城県 SENDAI CLUB JUNK BOX
- 2018年6月3日(日)新潟県 GOLDEN PIGS RED STAGE
- 2018年6月6日(水)石川県 vanvanV4
- 2018年6月9日(土)福井県 福井CHOP
- 2018年6月10日(日)富山県 MAIRO
- 2018年6月17日(日)北海道 Sound Lab mole
- 2018年6月23日(土)岐阜県 CLUB ROOTS
- 2018年6月24日(日)三重県 M'AXA
- 2018年6月30日(土)和歌山県 和歌山CLUB GATE
- 2018年7月1日(日)奈良県 奈良NEVER LAND
- 2018年7月6日(金)兵庫県 MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎
- 2018年7月7日(土)京都府 KYOTO MUSE
- 2018年7月8日(日)滋賀県 滋賀U★STONE
- 2018年7月14日(土)鳥取県 米子 AZTiC laughs
- 2018年7月15日(日)島根県 松江 AZTiC canova
- 2018年7月16日(月・祝)山口県 LIVE rise SHUNAN
- 2018年7月21日(土)沖縄県 桜坂セントラル
- 2018年7月28日(土)大阪府 なんばHatch
- 感覚ピエロ「#HAL」
- 2017年11月22日発売 / JIJI INC.
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通常盤 [CD]
1296円 / JICD-00001 -
ブラッククローバー盤 [CD]
1620円 / JICD-00002
- 通常盤収録曲
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- ハルカミライ
- ミステリアスに恋をして
- 0になって
- ブラッククローバー盤収録曲
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- ハルカミライ
- ミステリアスに恋をして
- 0になって
- ハルカミライ(TVアニメver.)
- ハルカミライ(Instrumental)
- 感覚ピエロ 1stフルアルバム「色色人色」
- 2018年2月発売予定
- 感覚ピエロ(カンカクピエロ)
- 横山直弘(Vo, G)、秋月琢登(G)、滝口大樹(B)、西尾健太(Dr)により2013年7月に大阪で結成。同時期に自主レーベル・JIJI RECORDSを設立し、事務所や音楽レーベルに所属せずにセルフプロデュースで活動を展開している。2015年6月に初の全国流通盤となるミニアルバム「Break」を発売し、このリリースイベントとして47都道府県ツアーを完遂。同年発表のオリジナル曲「拝啓、いつかの君へ」が、2016年4月から放送された日本テレビ系ドラマ「ゆとりですがなにか」の主題歌に採用された。その後、2017年6月に公開された映画「22年目の告白ー私が殺人犯ですー」に主題歌「疑問疑答」を書き下ろし。テレビアニメ「ブラッククローバー」のオープニングテーマとして「ハルカミライ」を提供し、同曲を収めた初のシングル「#HAL」を2017年11月にリリースした。