家事ラップは史上初の掃除アンセム

──2018年2月に発表された「家事ラップ最終章～FINAL MISSION～」から約2年経ちますが、花王から「リターンズ『大掃除裏ワザ篇』」制作の依頼を受けたときはどう思いましたか？

前作が終わって少し時間も経っていたので懐かしさと、ちょっとした寂しさもありました。そこで舞い込んできた話なので、「よし、またここで腕を振るってやるか！」という気持ちになりましたね。うれしかったです。

──汚れ大魔王のヴァースが入るなど、これまでの楽曲との違いもあるかと思いますが、新作の聴きどころを教えてください。

大掃除ということもあって、いつもより掃除する場所も多く、しつこい汚れにも向き合わなきゃいけない年に一度の機会なので、「汚れというものはどういう意思で住民を苦しめているのか」という立場で考えてみました。そしてそれを懲らしめるKダブシャイン。この対立構造がポイントかな。

──ご自身の楽曲の中で、これまで一人二役のものはありましたか？

ない！ ない！ やろうやろうと思ってたけど……だからそういう意味では、このコラボはちょうどいい。なんて言うか……自分の遊び心を満たしてくれるプロジェクトでもあって、誰がどう言おうと自分的には楽しんだっていう。好きでやらせてもらってるし。

──MV撮影のエピソードを教えてください。

気の合うメンバーとカジュアルにこなせる数少ない仕事の1つで、もうファミリー感がある。クライアントさんも含めて。だからとにかく楽しかったよ（笑）。もちろんクリエイティブにね。

──動画ではさまざまな掃除テクが紹介されていますが、オススメの掃除テクはありますか？

僕、細かい仕事とかディテールに注目する業務が好きなんですよ。だから、もちろん割り箸とか綿棒、キッチンペーパーを使って隙間に差し込んで擦るような作業は好きですけど、僕のオリジナルでいうと爪楊枝も使いますね。フローリングとかの床と床の間に挟まってる、粘着質のものを取るときにね。だから裏ワザまだありますよ！ 花王さんに提案したいと思ってます!!

──「家事ラップ」への思いについて教えてください。

もうちょっとした縁起物ですね。「年末になると家事ラップで大掃除!!」みたいなことがちょっとでも定番になってもらえれば。

──最後に、音楽ナタリー読者にメッセージをお願いします。

掃除をするときにかける音楽って、皆さんそれぞれあると思うんですよ。まあそのとき流行ってるものでも昔から好きな1枚でもかけっぱなしにして。そういう人がこの曲をサウンドトラックとして年末の大掃除に使ったりするとよろしいんじゃないでしょうか。「サウンドトラック」っていうのはいいキーワードかなと。史上初の掃除アンセムとして！（笑）