JABBA DA FOOTBALL CLUB|ジャバ刑事の取り調べ!LITTLE、chelmico、TOKYO HEALTH CLUBが証言するジャバの実態

2ndアルバム制作の裏側にあった大ゲンカ

──単曲をMVやフリーダウンロードで発表するんじゃなく、フィジカルでアルバムをリリースしようと思ったのはなぜですか?

TSUBAME 自分たちがそういう動きをしてたっていうのもあるし、単にMVをYouTubeに上げて終わりじゃなくて、アルバムがあればYouTubeと作品までの導線がつながるじゃないですか。だから名刺としてもアルバムが必要だと思ったんですよね。かつ「売り物になる」という手応えもあったから、内容にもあまり口出しはしなかったですね。アドバイスとしては「自分たちが一番納得できるアルバムを作りましょう」ぐらいで。その代わり値段はめっちゃ下げて、500円で売ろうと。それが2015年の「QUEST」ですね。

──2017年リリースの2ndアルバム「OFF THE WALL」もOMAKEからのリリースでした。

ROVIN 「OFF THE WALL」の起点になっているのは、2016年のTHCのワンマン「TOKYO HEALTH CLUB release LIVE 健康ランド~Welcome to 桃源郷~」(参照:TOKYO HEALTH CLUB初ワンマン盛況、仲間たちと作り上げたエンタテインメントショー)なんですよ。あのとき、みんなが出入りする楽屋で俺らが大ゲンカして(笑)。

JABBA DA FOOTBALL CLUB、TOKYO HEALTH CLUB。

BAOBAB MC メインのTHCが入れなくなるぐらい険悪な空気出して(笑)。

DULLBOY 何が原因だったの?

ROVIN フロントアクト的にOMAKEのアーティストショーケースみたいな時間があったんですけど、俺らは単独じゃなくて、YOSAさんの客演だったんですね。そこでまず「俺らは大丈夫なのか……?」って。

NOLOV 軽くピリつく中、THCのライブが完璧だったんですよ。内容も構成も衣装もホントにしっかりしてたし、アルバムからワンマンまでの流れ作り自体も完璧で。それを観てたから余計に焦燥感を抱えたまま「俺らの2ndアルバムはどうしようか」と話していたら、ASHTRAYが「作れないのはリーダー(NOLOV)のせいじゃね?」って言い出して、それで一気に爆発してケンカになったんですよね。

TSUBAME JABBAはライブはやってたけど音源をまったく作ってなかったしね。

NOLOV TSUBAMEさんに「2ndアルバムを作らせて下さい」と相談して、改めて作り始めたんだけど、ライブに割く時間が多すぎて制作がうまくいかなくて。

BAOBAB MC それで「まずはライブを止めろ、制作に集中しろ」と。

DULLBOY レパートリーがいつも一緒のライブを止めろと(笑)。

TSUBAME でも、DULLBOYはジャバのライブにめっちゃ感化されてたからね。JABBAのライブを観終わったあとに「俺もああやってジャンプしたいんだよね」って(笑)。

──「QUEST」はアーバンな雰囲気もある作風でしたが、「OFF THE WALL」はオールドスクールや「J-POPとしてのラップ」の影響を強く感じる構成でした。

TSUBAME そういう作品を作りたいというのが、ジャバ側から出た最初からの意思だったんですよね。その意図のもと、トラックやエディットは僕とBAOBAB MCで相談しながら制作して。僕はエンジニアもやってたんで、あの当時はほぼJABBAのメンバーでしたね。だから「OFF THE WALL」は僕の作品ぐらいの気持ちがあります(笑)。

JYAJIE NOLOVはTSUBAMEのラップ個別授業受けてたもんね。

NOLOV 僕がラップがヘタすぎて、TSUBAMEさんちでラップの構成とか方法を教えられて。

TSUBAME それ以前に、音楽的な拍とか小節の概念がまったくなくて、完全にノリでやってたんで、音楽的な基礎から教えたんだよ(笑)。

SIKK-O それがわからずに1stアルバムを作ったのがすごいよ!

TSUBAME でも、TSUBAME塾の一期生はDULLBOYだからね(笑)。DULLBOYにも同じような説明をしたもん。

DULLBOY 知ってる? あの塾行くとラップうまくなるよ!(笑)

直接言ってよ

──ジャバから見たTHCはどんな存在ですか?

NOLOV 常に一歩先を行くグループですね。それは作品性もそうだし、世間の認知度も。昔はそれに対して「くそー」という気持ちもあったけど、THCはそれだけの道筋を作ってると思うし、参考になりますね。THCの動きから自分たちが取り入れてる要素も多いし、ちょっと怖い感じもあります。「あんまりカッコいいこと先にやらないで!」って。あとライブがめっちゃうまくなってる。

THC一同 あざーす!

TSUBAME 塾生から言われるとは(笑)。

ROVIN 今でもラップに目覚めさせてくれるって言うか、「ラップってうまくなるんだな」って気付かされるよね。正直、出会った頃はあんまりカッコいいと思ってなかったんですよ。洒落た、美大卒の大人が器用にやってるわ!って。

TSUBAME いいねー(笑)。

ROVIN でもライブを重ねて、作品を出すたび常にカッコよく変化してる。忘れもしない、「MICHITONOSOGU」(2017年5月発売のアルバム)がリリースされたときに、それは強烈に感じましたね。もう聴き終わった瞬間に、TSUBAMEさんにLINEしたっすもん。

TSUBAME 「アルバムやばかったっす! SIKK-Oやばいっす!」って(笑)。

SIKK-O 直接言ってよ(笑)。

ROVIN そう思わせてくれる唯一の先輩ですね。

ASHTRAY THCはヒップホップなんだけど“ラッパー”っぽくないですよね。それはTHCの普段の生活を知ってるからかもしれないけど、そういうタイプの人たちがラップしてもいいんだなって言うのを、改めて提示してくれたと思いますね。

BAOBAB MC 「OFF THE WALL」は本当に一緒に作った作品だと思うし、方法論や手法も教示してもらってるんで、完全に影響は受けてますね。今でも曲を聴くと「なるほど!」と発見させてくれるグループであり、いろんな道を示してくれるグループですね。

もう準備ができたのはわかったから、とっとと行って下さい

──では逆に、THCから見た「Fucking Good Milk Shake」を経てのジャバの魅力はなんでしょう?

JABBA DA FOOTBALL CLUB、TOKYO HEALTH CLUB。

JYAJIE 4人のグルーヴやキャラがそれぞれ立ちながらも、さらにまとまってきてる感じがありますよね。それがライブや音源にも出てきていると思う。まだ伸びしろがあるって言うか、発展途上だとは思うんで、これからが楽しみですね。

TSUBAME 個人的にはもう「かわいい」しかないですね。そのひと言です。それ以上ないです。

──面倒くさくなってないですか?(笑)

TSUBAME ホント親心ですよ。「僕らより売れるんじゃないかな?」というのは最初から思っていて。ポップスとして強みがあるし、僕らみたいな根暗な感じがない(笑)。だからサクッと抜いて、上に上がっちゃって下さい。

SIKK-O 元気ですよね。THCとは決定的な“基礎ヴァイブス”の差があると思ってて、その体温の違いはこれからも変わらないと思うし、もうお互いに違う方向に向かってると思いますね。俺らはジャバみたいに元気じゃないし、人を元気にするような曲は作れない(笑)。

DULLBOY 確かに、ジャバのパーティ感は俺らには出せないし、それが根本的な違いだよね。

SIKK-O 「STAY GOLD, LIFE GOES ON」とか俺らには絶対作れない。

TSUBAME 一緒に上がってこうぜなんて……。

SIKK-O 口が裂けても言えない(笑)。

NOLOV 逆に「STAY GOLD, LIFE GOES ON」みたいなことをTHCが言い出したら怖すぎる(笑)。

BAOBAB MC 「……それはどういうタイプのギャグ?」って(笑)。

SIKK-O だからジャバにはジャバの道を進んでほしいですね。

DULLBOY うん。ジャバは自分たちの目指す方向がはっきりしてきてると思うし、そういうタレント性を感じる。それがすごくいいですよね。それに俺らも負けてられないなと思うし、最終的には俺らが勝つと思いますね(笑)。

BAOBAB MC 宣戦布告スタイル!

NOLOV なんで最後に(笑)。

DULLBOY あと、ジャバって歌詞に「準備万端」って歌詞が何回か出てくるんですよね。もう準備ができたのはわかったから、とっとと行って下さい(笑)。

NOLOV 出発します!(笑)

JABBA DA FOOTBALL CLUB「FUCKING GOOD MILK SHAKE」
2018年3月14日発売 / OMAKE CLUB
JABBA DA FOOTBALL CLUB「FUCKING GOOD MILK SHAKE」

[CD] 1080円
OMKCD-0014

Amazon.co.jp

収録曲
  1. MONKEYS
    [Track by HIROKI TOYODA(TM)]
  2. THINK RICH, LOOK GOOD feat. Kick a Show
    [Track by Sam is Ohm]
  3. MESSI COOL
    [Track by TSUBAME(TOKYO HEALTH CLUB)]
  4. LUCKY PUPIL RADIO
    [Voice by マシューまさるバロン Track by HIROKI TOYODA(TM)]
  5. MIDNIGHT GOOD GOOD MOOD feat. KEMMY
    [Track by TOSHIKI HAYASHI / %C]
  6. 月にタッチ
    [Contains sample of Tempalay's "革命前夜", Track by TOSHIKI HAYASHI / %C]

ライブ情報

JABBA DA FOOTBALL CLUB「FUCKING GOOD MILK SHAKE」リリース記念 全国タワレコインストアツアー
  • 2018年3月13日(火)東京都 タワーレコード渋谷店 4Fイベントスペース
  • 2018年3月19日(月)神奈川県 タワーレコード横浜ビブレ店
  • 2018年3月25日(日)福岡県 タワーレコード福岡パルコ店
  • 2018年3月30日(金)愛知県 タワーレコード名古屋パルコ店
  • 2018年4月1日(日)広島県 タワーレコード広島店
  • 2018年4月6日(金)大阪府 タワーレコード難波店5F店内イベントスペース
  • 2018年4月8日(日)北海道 タワーレコード札幌ピヴォ店
JABBA DA FOOTBALL CLUB ONE MAN TOUR "Oh? Then, Where is Cheese"
  • 2018年6月24日(日)愛知県 CLUB ROCK'N'ROLL
  • 2018年7月1日(日)大阪府 CONPASS
  • 2018年7月6日(金)東京都 WWW
JABBA DA FOOTBALL CLUB
(ジャバダフットボールクラブ)
JABBA DA FOOTBALL CLUB
2014年に結成された、ASHTRAY、BAOBAB MC、ROVIN、NOLOVの4MCからなるラップクルー。TOKYO HEALTH CLUBのTSUBAMEが主宰するレーベル・OMAKE CLUBより2015年7月に1stアルバム「QUEST」でCDデビューを果たす。2017年3月には2ndアルバム「OFF THE WALL」を発表。5月より初の全国ツアー「ジャバザハットフットボールクラブのファイトクラブ ツアー」を行い、全5公演を成功のうちに収めた。2018年2月にJABBA DA HUTT FOOTBALL CLUBからJABBA DA FOOTBALL CLUBへと改名し、3月に新作ミニアルバム「FUCKING GOOD MILK SHAKE」をリリース。