歩くのもぎこちなかった

──「やってやる」という強い思いを皆さんから感じますが、アイドル未経験のMAFUYUさんはほかのメンバーに付いていくのが大変だったんじゃないですか？

MAFUYU　めっちゃ大変でした（笑）。みんなはすぐにダンスを覚えられるのに、私は全然できなくて。最初の頃はメンバーに「教えて」ってお願いすることもできなくて、ステージでひどいダンスをお見せしてしまいました。

──MAFUYUさんは、ダンスも歌もそれまで経験がなかったんですよね？

MAFUYU　はい。活動を初めてから半年が経ったので、今は多少成長できてるかなとは思うのですが……。

──ほかのメンバーにとっても、未経験のMAFUYUさんをどう導いていくかという課題があったと思うのですが。

MIKU　最初は難しかったよね。でも、1つひとつのことをしっかりと教えていきました。そもそもお披露目のステージが新木場STUDIO COASTという、私たちでもビビるような場所で。前のグループでは立つことができなかったステージだったので、この状況がどれだけすごいことなのかをMAFUYUに伝えるところから始めました。

──技術的なところはもちろんですが、まずはマインドから伝えていったと。

MIKU　半年くらい経ってからまた新木場STUDIO COASTに立たせてもらうことができたんですけど、ライブが終わってからMAFUYUが「このステージに立てるのはすごいことなんだね」と言ってくれたことがうれしくて。

ARISU　彼女は本当に成長しましたよ。技術的なところで言えば、最初の頃のダンスは「それ、笑わせようとしてるでしょ」って思ったくらいで。

MAFUYU　練習しているうちになにがなんだかわからなくなってしまって、歩くのもぎこちなくなってしまいました。

MIKU　あと、ずっと下を向いてた（笑）。

MAFUYU　問題児でしたね（笑）。

──でもそこで3対1に分かれることもなく、MAFUYUさんを3人で支えたんですね。

MIKU　はい。それぞれ個性的な性格だし、一見バラバラなんですけど本当に仲がよくて。不思議とかみ合うんですよね。

ARISU　よくも悪くも仲がよすぎですね。メンバー同士、もうちょっとライバル意識を持ったほうがいいかもしれません（笑）。

──「ここでがんばるしかない」という強い思いがあって、つまらないことでケンカしても仕方ないとみんなが思ってるからうまくいってるのかもしれませんね。

NOA　本当にそうですね。私も新メンバーとして、ここでがんばるしかないと思っています。

理想の形が見えてきた

──NOAさんが加入するまでの約半年間はどんな期間でしたか？

MIKU　スタッフさんが与えてくださるものにちゃんと応えなきゃって必死な半年でした。以前のグループは正統派だったのに対して、IVOLVEは激しめのダンスを踊るグループで、根本的なステップの踏み方も違って。私たちもある意味初心者と変わらないくらいで、振りを覚えるのも大変でした。せっかくいいステージでライブをやらせてもらえているのにこんなんじゃダメだという焦りとプレッシャーがありましたね。

──以前の活動を超えなきゃいけないというプレッシャーもあるでしょうし。

MIKU　初めの頃のステージはずっと震えてました。

MAFUYU　ファンの方から「こっちも観ていて不安になった」と言われましたけど、最近は「表情もよくなったね」って言っていただけるようになりました。

──5人体制になって、ようやく理想に近付けたという感じでしょうか？

AYAMI　5人になったときもフォーメーションやパートを組み直すことになって大変でした。でも、5人で初めて遠征した大阪の対バンイベントでファンの皆さんといいライブを作ることができて、その頃から理想の形が見えてきたと思います。

──NOAさんにはある程度グループができあがったところに入ってくる難しさもあったと思いますが。

NOA　そうですね。とにかく短期間で覚えなきゃいけない曲が多くて。みんなに付いていくだけで必死でした。入ってからお披露目まで1カ月もなかったので。