ICExが12月13日に2ndシングル「シブヤ 午後6時」(しぶやろくじ)をリリースした。
“レトロトイポップ”という新たなジャンルを掲げ、8月に「CANDY」でメジャーデビューしたICEx。“令和の待ち合わせソング”というキャッチコピーが付いた今作の表題曲「シブヤ 午後6時」は、どこか懐かしさを感じられるトラックの質感と、ワクワクとした気持ちを歌うポップなムードが合わさった楽曲だ。メンバーは“平成ギャル”をオマージュしたインパクト抜群な衣装に身を包み、ジャケットビジュアルを飾っている。
リリースを記念して、音楽ナタリーではメンバー8人にインタビュー。「シブヤ 午後6時」の収録曲に対する思いやメンバーと“渋谷”の関係性、結成から半年が過ぎた今のグループのムードについて、にぎやかに語ってもらった。
取材・文 / 三橋あずみ撮影 / 曽我美芽
ICExと渋谷
──さっそく新曲についてお話を伺えたらと思うのですが、表題曲「シブヤ 午後6時」は「令和の待ち合わせソング」というキャッチコピーが付いています。
山本龍人 「午後6時」と書いてあるのに「ろくじ」と読むのは、会話の中では「午後」を省略して読むからなんです。それをスタッフさんから聞いて「面白いな」と思ったし、レトロな曲調なのに「TikTok」みたいに今っぽい単語も入っていて、そのミックス感が素敵だなと思いました。
千田波空斗 とても楽しい曲だよね。「アソビバは シ・ブ・ヤ」というサビがすごく頭に残るので、「強い歌詞だなあ」と思います。
筒井俊旭 リズム感がよくて気分が上がる、待ち合わせソングにぴったりな曲だなと思いますし、歌詞もストーリー仕立てになっていて楽しいんです。最初は待ち合わせしているみんなのことが見つからないんだけど、やっと会うことができた、という流れになっていて。聴いていると、渋谷で待ち合わせしている景色をリアルに想像することができて、すごくワクワクするんです。
竹野世梛 僕たちが初めてこの曲を聴いたときは、まだ歌詞がなかったんですよ。ずっとかわいらしい音なんですけど、落ちサビらしき場所で急に「ドゥルルン」ってカッコいい音に変化するのがすごく印象に残っていて。僕はそこが好きです。
──皆さんは渋谷という街にどんなイメージがありますか?
志賀李玖 僕が感じるのは、人がたくさん集まる街。あと、お買い物ができる場所も遊ぶ場所もたくさんあって、にぎやかで素敵な街だなと思います。
中村旺太郎 ICExには東京出身のメンバーがいないんです。僕は愛知県出身なので、東京に来るまでは、ニュース番組の天気予報で映る場所というイメージがありました。憧れもすごくありましたね。初めて実際に来たときは本当に人が多くて、すごいにぎわいだなあって感じた記憶があります。
千田 僕は最初「人が多いから怖いな」と思っていたんですけど、実際に来てみたらいろんな人がいて楽しい場所だなという印象に変わりました。ずっとお祭りみたいににぎわっていて、騒がしくていいなって。
──メンバーの中では、千葉県出身の龍人さんが渋谷に一番馴染みがあるのでしょうか?
山本 僕も小学校6年生くらいまで、東京にはあまり出てきたことがなかったんです。初めて渋谷に行ったのはお母さんと一緒にオーディション会場に向かうときだったんですけど、人混みが苦手だから「すごく人が多いな、歩きづらいな」と思った記憶があります。2人で歩いているだけなのに、少し視線を外したらはぐれそうになっちゃって「これが東京って場所なのか」と思いました。東京を代表するような場所だと思っているので、今こうして渋谷の歌を歌えるのがうれしいです。
筒井 僕も兵庫県出身なので、以前は自分には手が届かない若者の街みたいなイメージがあったんですけど、ICExのライブやリリースイベントを渋谷でさせていただくことが多いので、ちょっと遠かった渋谷の存在が一気に近くなったというか。すごく親しみのある場所に変わっていった感じがあります。
ワクワクした気持ちで
──では「シブヤ 午後6時」を歌うときにはどんなイメージを思い浮かべていますか? 意識していることなどもあれば教えてください。
阿久根温世 ポップでリズミカルな曲なので、僕はとにかくワクワクした気持ちで歌っています。あと、サビに関しては「シ・ブ・ヤ」の「・」の意味を考えて、しっかりと跳ねて歌うことを意識していますね。
山本 リズム感がすごく大事な曲なので、レコーディング前のボイストレーニングでは表拍、裏拍の意識をしっかり持って歌う練習をがんばったんです。サビの「シ・ブ・ヤ」は裏拍をちゃんと取って歌うように気を付けたのと……あとは温世も言っていたけど、ワクワクした気持ちで。ディレクターさんに「待ち合わせのときの気持ちを歌っているから、それを表現して」とアドバイスいただいたので、ワンフレーズごとに情景を思い浮かべながら歌っていきました。
筒井 待ち合わせしている風景をイメージしたり、ライブやイベントでCOOLer(ICExファンの呼称)の皆さんと会っている景色を思い浮かべながらレコーディングしたよね。だから自然と心が弾むような感覚でした。
八神遼介 僕は、レコーディング前に仮歌をたくさん聴きながら、歌を自分たちのニュアンスに当てはめていくというか……自分なりに考えて、僕たちらしい歌い方を考える作業をしていました。ICExらしい歌にしたかったので、そこはやっぱり、若さといいますか。フレッシュ感を歌に乗せたいなと思いながら歌いました。
──特に注目してほしいポイントはありますか?
竹野 僕は出だしを歌っているんですけど、さっき龍人が言っていた通り、情景を思い浮かべて感情を込めることをすごく意識してます。あと、サビの「シ・ブ・ヤ」は心の中でめちゃくちゃテンション上げて、楽しく歌っていますね。
千田 ワクワクした気持ちで歌うサビも場所によって変化があって、特にラストのサビは「どこに行こう」「何をしよう」と相談する場面なので、それまでのサビよりも一番テンション高く歌っているんです。
志賀 サビの終わりの「Come on! Ready Go!」は、みんなを巻き込んでいこう!という気持ちで歌ったので、そこもぜひ注目してほしいです!
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柔太朗くんのサプライズ