WILYWNKA「PAUSE」 / VIGORMAN「SOLIPSISM」 / GeG「Mellow Mellow ~GeG's PLAYLIST~」 PR

WILYWNKA×VIGORMAN×GeG|ソロアルバムを語り明かす変態紳士鼎談

大阪発のジャンルレスユニット・変態紳士クラブのメンバーが、8月から9月にかけてそれぞれソロアルバムを発表。まずプロデューサーのGeGが8月7日に1stアルバム「Mellow Mellow ~GeG's PLAYLIST~」を発売し、続いてレゲエディージェイのVIGORMANも8月30日に1stアルバム「SOLIPSISM」をリリースした。そして9月20日にはラッパーのWILYWNKAが2ndアルバム「PAUSE」を発表する。

元号が平成から令和に変わるタイミングで開催した変態紳士クラブの東名阪ツアー「変態紳士クラブ舞踏会TOUR2019」を大成功させた3人は、それぞれのソロアルバムをどんな思いで制作したのか? 音楽ナタリーではソロアーティストとしての3人の鼎談をセッティング。それぞれのアルバムの背景にある3人の歴史や大阪のヒップホップ / レゲエシーンなどについて話してもらった。

取材・文 / 宮崎敬太 撮影 / Jun Yokoyama

ノリで結成された変態紳士クラブがすべての始まり

──変態紳士クラブはどのように結成されたんですか?

VIGORMAN

VIGORMAN 俺とタカ(WILYWNKA)は14、5歳の頃からいっつも一緒にいたんですよ。2016年か2017年くらいに、たまたま2人で一二三屋(韻踏合組合のHIDADDYが経営するセレクトショップ)にいたとき、先輩に「そんなに一緒にいるなら1曲くらい一緒に作ってみろ」と言われて、たまたま聴かせてくれたのがGeGのトラックだったんです。当時の俺らは基本的にいつも暇だったんで、「じゃあ今から神戸にいるGeGのところ行っちゃおうか?」みたいなノリで行ったんですよ。それが変態紳士クラブの始まりです。

WILYWNKA だな。俺とVIGORMANはお互いをミュージシャンと認識したことがなかったんですよ。本当にただの友達。「曲作ろう」という発想がマジでなかった。

VIGORMAN でもGeGのことはミュージシャンとしてずっと知ってました。俺はGeGが当時組んでたバンド・ANADDA REBELの演奏でライブをしたこともある。

GeG レゲエにはレゲエディージェイがバックバンドとライブするという文化があるんですよ。当時俺はANADDA REBELというバックバンドを組んでいて、レゲエのいろんなアーティストと一緒にライブをしたりフェスに出たりしてました。でもバックバンド単体でイベントに呼ばれることは少ないから、自分でレゲエとヒップホップのアーティストを呼んで生演奏のライブイベントも主催していて。大阪はレゲエとヒップホップの遊び場が同じなので、そういうイベントも全然成立するんです。タカも14歳くらいの頃に、そういうイベントに出たよな。

WILYWNKA うん。そのイベントは俺の地元でやってたんです。誘われるがままに行ったら先輩が「バンドとやれる機会なんて滅多にないからラップしてみれば?」と言ってくれて。それでANADDA REBELの演奏でライブしたんですよね。

VIGORMAN でも当時はまだGeGは「先輩」って感じだった。

GeG 今でも先輩です。

音楽があったから変われた

GeG

──「シーンの先輩」「知人」程度の距離感だったGeGさんと、どのようにしてWILYWNKAさんやVIGORMANさんは仲良くなったんですか?

GeG なんか昔から知ってはいるけど、Kitchen Houseっていう神戸のスタジオに、まだ若かったタカとVIGORMANがよく遊びに来てて。

WILYWNKA そうそう。俺らがよく溜まってるスタジオの別の部屋で溜まってる人たちの1人がGeGだった。それで自然と話すようになったんです。言っても俺とGeGは8歳違うんですよ。VIGORMANは俺の1個下。世代も違うし、俺らは本当にキャッキャとうるさいガキだったけど、GeGは仲良くしてくれましたね。

GeG ほんまにうるさいガキでしたよ(笑)。Kitchen Houseの中に無理やり自分の部屋作らしてもらって、そこにいてて。けどそっからスタジオ以外でもたまに一緒に遊ぶようになったんです。

VIGORMAN 俺とタカとヤンココ(Young Coco)の3人で遊びに行ったとき、うるさすぎてブチ切れられたの覚えてます(笑)。

WILYWNKA ヤンココも中学生時代からのツレなんですよ。

WILYWNKA

WILYWNKA 俺の1stシングル「CCC」(2017年配信リリース)はGeGがプロデュースしてくれているんですよ。それまで俺はちゃんとしたレコーディングをしたことがなかったんです。いろんな人のインストでラップしたミックステープは出してたけど、それもプリプロみたいな状態で録ってたから音もすごい悪くて。そしたらGeGが「もうちょっとちゃんとした環境で録ったほうがええんちゃうか?」と言ってくれたんです。何も知らない俺にいろいろ教えてくれたのがGeGですね。童貞捨てさせていただきました(笑)。

VIGORMAN 俺も人生で2曲目くらいの段階からずっとGeGとやってる。

GeG それは単純に近くにいたし、経費とか全然なかったけど、できるかぎりちゃんとしないと駄目だなと思ってたので。

WILYWNKA こういうこと言うときれいごとみたいに聞こえるかもしれないけど、音楽があったから変われたと思う。GeGもそうだし、HIDADDYも生意気な俺に付き合ってくれて。そういう面倒見のいい音楽の先輩たちの存在はデカかった。

GeG 俺らにもそういう先輩たちがいたから。

VIGORMAN とは言え、みんな本当に優しいんですよ。変なこと言ってくる人もマジでいないんで。俺らの周りの先輩は優しすぎるくらい優しい。そういう先輩のおかげでタカは本当にいい意味で変わったと思う。