「スタート革命」は自分たちを反映した曲

──今のHemenwayを巡る状況の話と、邦楽との出会いの話を踏まえた上で「スタート革命」という曲を聴くと、まるで今のバンドのテーマ曲のように思えるんですけど。

Isaac　ほんと、まさに自分たちを反映してるような曲なんですよね。

──作ってるときにそういう感覚ってありました？

Charm　たぶんあったと思いますね。書いた時期は去年の秋ぐらいだったんですが、ちょうど「裏ヘメ」を企画する前ぐらいで。どんなバンドでも悩んだりすることがあると思うんですけど、僕たちもその当時、3枚目のシングル「Escape」をリリースして、いろんなフェスに出させていただいて。いろいろやったうえで、今後どうしたらいいんだろうかっていう……。

Ogaching　どうしたらもっとよくなるかってこと？

Charm　そう。メンバーそれぞれもバンドに対して悩みがあったと思うし。悩みながらも、明るい曲を作りたいっていう思いがありました。で、あるときにサビのメロディがコードと一緒に浮かんで。そういう場合って自分の頭にある思いが、自然とメロディにあわせて出てくるんですよね。これは自分が悩んでることが出た歌詞で。個人的には悩んでる歌詞が出てきたことに戸惑ったんですけど、メンバーとスタッフに音を送ったら、みんな歌詞に共感してくれて。それぞれ意見は違うかもしれないけど、やっぱりみんな目指してるところは一緒だよなってことを感じましたね。

──この曲、上昇していくメロディなんですよね。疾走感もあるし、ダウナーなものじゃなくてアップリフティングなものになっている。だから「何度でも始められる」というポジティブな言葉ともリンクしているんじゃないかと思ったんですけれど。そのあたりはどうですか？

Charm　僕は自然に書いたつもりなんで、そこまで深くは考えてなかったですね。最初に書いたのは、サビの「雨にずぶ濡れたままでもいい」というところなんですよね。去年の秋の日なんですけど、これを書いたときにすごく雨が降ってたんです。でも雨にずぶ濡れになったとしても、そのままで前に進もうと思ったというか。Aメロでは苦労してることも表現してるんですけど、曲調にあわせて明るく終わらせたいなと思って。

──Isaacさんは「スタート革命」という曲をどう捉えてますか？

Isaac　えっと……あの、カッコいい曲だなと思いました（笑）。

Charm　ははは（笑）。

Isaac　これは絶対に多くの人に届けなきゃいけないなと思いましたね。歌詞は今の自分たちを反映してる曲で。みんな音楽に対してすごく真剣なんですよね。で自分たちは「何度でもやり直せる」っていう気持ちでバンドをやっていて、そういう感情をそのまま表した曲なので、聴いた人にも気合いが伝わると思います。

ポップで聴きやすいけど何かが違う

──この曲だけじゃなく、いろんなHemenwayの曲を僕が聴いて思うのは、このバンドは本来「なんだこりゃ」な成分をかなり持ってるんじゃないかということなんです。例えば、本来そこまで弾かなくてもいいようなギターの速弾きが詰め込まれてる曲があったり。

Isaac　ははは（笑）。そういうの、Charmに関してはかなりありますね。

──で、これは僕独自の捉え方なんですけど、今の日本の音楽シーンって、わかりやすくまとまってるものより、「なんだこりゃ」ってハミ出してるもののほうがポップな気がしていて。Hemenwayもそういうものを増やしてきているんじゃないか、と。

Isaac　ありがとうございます。さらに増やしていきたい気持ちもあるんですけどね。“ちょっと違う”みたいな。日本のロックやポップに聞こえるかもしれないけど、どこか違うという部分を出していきたい。それを音から感じていただけたらすごくうれしいですね。

Charm　そうですね。やっぱり影響されてるものから言うと、90年代から2000年代前半の、王道のJ-ROCKというかJ-POPがすごい好きだったので、その成分がとりあえず多いと思いますね。で、そこでさらにHemenway4人でしかできないことを見つけていこうとして、こういう音になってると。とはいえ、バランスは取りたいですし、今後はそれとの戦いだと思いますね。

──なるほど。皆さんの好きなX JAPANやL'Arc-en-Cielも、大衆性はあるけれど歌舞いてるバンドですし、共通項がありそうですね。ああいう人たちって、メンバー全員が思いきり派手にパフォーマンスしてるわけじゃないですか。そういうところはHemenwayのキーにもなりそうな気がします。

Charm　そうですね。はい。

Toshi　この「スタート革命」は特にそうですね。キャッチーだしポップだし聴きやすい曲だと思うんですよ。でも、この曲はHemenwayの中で、個人的には一番フィジカル面でキツい（笑）。曲をやる前に気合い入れないともう乗り切れない部分があって、そういうところが面白いなと思いますね。例えば昔X JAPANのカバーをしたことがあるんですけど、明らかに体力を消耗するような曲があるんですよ。よく聴くと耳でもわかるんですよ、「これ、完全にヤバいことしてるな」って。Hemenwayでも、あんまり聞こえてないけど実は面白いことしてるってことが有機的に絡み合って、ポップで聴きやすいけど何かが違うっていうような音楽が作れたらいいなって思ってます。

──わかりました。このあともあと4回配信シングルがリリースされますが、どんな感じになりそうでしょうか。

Charm　今まで通り、バラエティに富んでいて、季節感もあるような曲を作りたいですね。で、10カ月連続リリースが終わってからの“スタート”をどう表現するのかが課題だと思います。この次に何を残して、どう再スタートするのか。それが一番大事だと思ってます。だから今がまさに「スタート革命」なんです（笑）。

ライブ情報

10カ月連続東京eggmanライブ（第6回）「Mix UP!! Vol.54」

2013年7月5日（金）東京都 shibuya eggman
OPEN 17:30 / START 18:00
＜出演者＞
Hemenway / OverTheDogs / 真空ホロウ /the Hedgehog（オープニングアクト）/ reading note（オープニングアクト）

Amuse 35th Anniversary BBQ in つま恋 ～僕らのビートを喰らえコラ！～

2013年7月13日（土）静岡県 つま恋
OPEN 9:00 / START 12:00

2013年7月14日（日）静岡県 つま恋
OPEN 9:00 / START 12:00

＜出演者＞
ポルノグラフィティ / FLOW（14日のみ）/ Perfume / ONE OK ROCK / NICO Touches the Walls（13日のみ）/ flumpool / WEAVER / 高橋優 / MIHIRO～マイロ～ / MONOBRIGHT / 多和田えみ / Hemenway / Rihwa / HaKU / BEGIN（13日のみ）/ 福山雅治（14日のみ）

JOIN ALIVE

2013年7月21日（日）北海道 いわみざわ公園
OPEN 9:00 / START 11:00

大阪城野音で1000円でロック!「MORNING RIVER SUMMIT 2013 」

2013年7月27日（土）大阪府 大阪城野外音楽堂
OPEN 13:00 / START 14:00
＜出演者＞
KEYTALK / MY FIRST STORY / CHEESE CAKE / フレデリック / Hemenway / and more

PENTAPORT ROCK FESTIVAL 2013

2013年8月4日（日）韓国 仁川ソンドパーク

TREASURE05X ～three gates of wonder 1st day～

2013年8月10日（土）愛知県 名古屋Electric Lady Land / 名古屋ell.FITS ALL / 名古屋ell.SIZE
OPEN 16:00 / START 16:45

MONSTER baSH 2013

2013年8月25日（日）香川県 香川県国営讃岐まんのう公園
OPEN 9:00 / START 11:00