ナタリー PowerPush - Hemenway

Perfumeカバー含む話題作でロックな“裏面”をアピール

晴一さんの歌詞で刺激を受けた

──配信限定リリースというのも新しい試みだと思いますが、これに関してはどう考えていますか?

Isaac 今月、iTunes Storeで僕たちのこれまでのシングルの配信も始まりました。皆さんが聴きたいと思ったときにすぐに手に入るので、僕らの音楽をより身近に感じてもらえるんだったらいいかなって思ってます。

Charm 僕はどっちかというとCDを買う派なので、正直に言いますとまだ配信というスタイルには慣れてません。でも10代の子たちとかはCDを買うよりも配信で手に入れる人のほうが多いかもしれませんから、リリースした後の反響が楽しみです。

Ogaching 「裏ヘメ」だから配信限定という新しいカードを切れたところもあると思うんですよ。フルアルバムをリリースする時はジャケット写真や歌詞が載っているブックレットとかも楽しんでもらいたいなという気持ちもありますから、やっぱりCDでもリリースしたいです。

──「裏ヘメ」の中味の話に戻りますが、収録曲はどれも個性が強い作品ばかりですね。その中で気になっているのが2曲目の「幻想とダンス」。なんと作詞をポルノグラフィティの新藤晴一さんが!

Toshi はい。去年の夏、僕らがデビューする前なんですけど、ポルノさんが主催するつま恋でのイベント(「つま恋ロマンスポルノ'11」)に出させてもらったんです。同じ事務所ということもあって、それ以降もポルノさんのライブを観に行ったり、いろいろかわいがってもらってるんですけど、まさか作品でコラボができるとは思ってませんでした。

Charm ホント、大先輩に書いてもらって光栄です。この曲は5曲目の「あのさ」と同じ時期に作った曲で、別の歌詞がついていて、「LOST FRIEND」というタイトルでライブの定番曲になっていました。「あのさ」のようにライブでやってきた曲をそのまま出すのもありですけど、この曲に関しては違う形にしたほうが新鮮な感じもするし、メンバーのテンションも上がるんじゃないかなって。僕とIsaacは日本に来てから2年ぐらいで、歌詞がちょっと弱点だという気持ちがあってまだまだ勉強中ですから、晴一さんに歌詞を書いてもらったことですごく刺激を受けましたし、すごく勉強にもなりました。

Isaac うん。日本語がうまいかどうかは別として、自分たちで書いた歌詞も僕らなりの良さはあると思っています。でも、晴一さんの歌詞は晴一さんにしか書けない世界観がありますから、「LOST FRIEND」が「幻想とダンス」という新しい曲に生まれ変わってワクワクしています。カバーじゃない曲で自分たちじゃない人が書いた歌詞を歌うこともすごく新鮮でした。

Ogaching 実は僕の妹がポルノグラフィティさんの大ファンで、僕以上に妹が喜んでました。「ええー!? 晴一さんが歌詞を!」って、うちの家族の中で大きな事件になっています(笑)。

英訳しながら歌詞に励まされた「Dream Fighter」

──6曲目の「Dream Fighter」はPerfumeのカバーですね。

Charm 「裏ヘメ」というミニアルバムだからこそカバー曲もひとつ入れたいなって思ったんです。

Isaac 以前、L'Arc~en~Cielさんのトリビュートアルバムでカバーをさせてもらったことがあったんですが、自分たちでアレンジをしてHemenwayらしさを出すというのもすごく楽しいことだなって思ったんです。Perfumeさんの曲はアメリカにいた頃から聴いていて、「ロックなアレンジにしてもカッコいんじゃないか」ってずっと思っていたので、カバーを1曲入れようって話になったときに提案したんです。どの曲にするかはみんなで話し合って決めました。

Ogaching Perfumeさんの代表曲はたくさんあるんですけど、目標に向かって突き進んでいくパワーや信念、努力して涙を流したとか、言葉のチョイスがすごいなと思って「Dream Fighter」を選んだんです。がんばっている全ての人が勇気付けられる感動的な歌詞ですし、この曲しかないなって。

Isaac 歌詞を英語に訳して歌ってるんですけど、翻訳しながらもその歌詞に励まされたりしました。

Charm 英訳に関しては、Isaacが多めにやって、どうしても気になるところを僕が少しエディットした感じです。日本語が乗っていた曲に英語の歌詞を乗せるのは大変でしたけど、すごくいい経験になりました。アレンジに関しては、打ち込みの曲をロックバンドがカバーするとき、例えば僕らのような編成のバンドだったら普段使っている楽器の音、つまりギターとベースとドラムで演奏できるアレンジにまとめることが多いと思うんですが、それも裏切ってみようかと思って、ダブステップ系の音とロックをフュージョンさせたサウンドアレンジにしてみました。

配信限定デジタルミニアルバム「裏ヘメ Welcome to the Other Side」 / 2012年11月21日発売 / 1500円 / Ki/oon Music
配信限定デジタルミニアルバム「裏ヘメ Welcome to the Other Side」
収録曲
  1. Get Up
  2. 幻想とダンス
  3. Left Unsaid
  4. あのさ
  5. Dream Fighter

下記サイトにて好評配信中

  • moraからダウンロード
  • iTunesStoreへ
  • レコチョクからダウンロード
Welcome to Hemenway St.

2012年12月7日(金)愛知県 名古屋ell.SIZE
OPEN 18:30 / START 19:00
問い合わせ先 サンデーフォークプロモーション
052-320-9100

2012年12月9日(日)大阪府 福島LIVE SQUARE 2nd LINE
OPEN 17:30 / START 18:00
問い合わせ先 キョードーインフォメーション
06-7732-8888

2012年12月14日(金)東京都 WWW
OPEN 18:30 / START 19:00
問い合わせ先 SOGO TOKYO
03-3405-9999

Hemenway(へめんうぇい)

アメリカ・バークリー音楽大学を卒業した韓国系アメリカ人のIsaac(Vo, G)、Charm(G)、日本人のOgaching(B)、Toshi(Dr)の4人からなるロックバンド。2010年にIsaacとCharmが来日し、日本に帰国していたOgachingとToshiとともにバンドを結成した。楽曲制作やライブ活動を行いつつレコード会社にデモテープを送り、Ki/oon Musicからのメジャーデビューが決定。2011年11月にメジャーデビューシングル「Listen」を発売した。アメリカで学んだ音楽理論や技術を反映したハイクオリティなサウンド、美しいメロディ、日本語と英語を柔軟に交えた情感豊かな歌詞で注目を集め、2012年1月リリースのシングル「バイマイサイド」はテレビ東京系アニメ「NARUTO -ナルト- 疾風伝」のエンディングテーマに起用された。同年5月、TVアニメ「エウレカセブンAO」のオープニングテーマであるニューシングル「Escape」を発売。11月には配信限定のミニアルバム「裏ヘメ Welcome to the Other Side」をリリースした。