ナタリー PowerPush - Hemenway
2ndシングルはアニメ主題歌 注目作に込めた思いを語る
ビデオクリップ撮影はめちゃくちゃ寒かった
──初回限定盤の特典DVDに「バイマイサイド」のビデオクリップが収録されますが、今回はどんな映像作品になりましたか?
Isaac さわやかな曲なので青空をテーマに撮ろうということで、スタジオじゃなくて野外で撮影しました。
Ogaching 撮影場所は、富士山の麓にある飛行場です。
Isaac 冬なので日が短いから、朝2時に集合して。
Toshi 朝というか、深夜だよね(笑)。
Isaac 撮影も早朝から始まりました。僕以外の3人のシーンから撮り始めたんですけど、寒い中がんばってましたよ。
Ogaching めちゃくちゃ寒かったです! 曲のイメージに合わせてさわやかに演奏しないといけないんですけど、ホントにブルブルブルブルって震えてしまって。あと、風も強かったので髪型も乱れたりして大変でした。
Toshi 本番のときだけ、気合で震えを止めてる感じでしたね。
Ogaching 「今は夏だ!」って、自分に言い聞かせながら(笑)。
Isaac 僕が撮影する頃には、もう陽が昇ってきてちょっと暖かくなっていました。寒さに関しては大丈夫だったんですけど、飛んでいるセスナ機の下を走り抜けるシーンはちょっと緊張しました。
──映像を観ると、セスナ機との距離がかなり近いですよね。
Isaac そうなんですよ。かなり近くて、僕がジャンプするのでちょっと怖かったです。エンジンの音も大きいですからね。
Ogaching 撮影はいろいろ大変でしたけど、完成した映像を観たら曲のイメージどおり、さわやかな感じになっていてホッとしました。ぜひ多くの人に観てもらいたいですね。
部屋に積もった埃から生まれた「Dust」
──カップリング曲のことも訊かせてください。まずはCharmさんとIsaacさんが共作した「Dust」から。
Charm ロスにいた頃に作った曲です。Isaacが僕の家に遊びにきたときに、2人で曲を作ってみようという雰囲気になって、一緒にメロディをやコード進行を考えたりしながら作りました。ちなみに、「Dust」というタイトルは、その頃の僕の部屋に埃がたくさん積もっていたからです(笑)。
──えーっ! そうなんですか?(笑)でも、歌詞の内容からは「僕らは生きてゆく」という力強いメッセージを感じますが。
Isaac はい。きっかけは埃ですけど、そこから歌詞にもあるように「Dust yourself off(あなた自身を再び生かす)」というテーマで作りました。当時、インターネットに芸能人が自殺したというニュースが掲載されていて。それを見て、なんでそんなにたやすく命を捨ててしまうんだろう?と思って、聴いてる人たちを元気付けることができる曲にしたいなって。
──そういう思いが込められていたんですね。
Isaac 「バイマイサイド」のような恋愛を描いた歌詞もいいと思いますけど、このような重いテーマの歌詞も含めて、今後、いろんなテーマの歌詞を書いていけたらいいなと思っています。
Charm Isaacと一緒に作った曲は、この曲だけなんですけど、また機会があれば一緒に作ってみたいです。
──2人での曲作りはどうでしたか?
Charm 2人でアイデアを出し合っていくという作業は、普段、ひとりで作ってるときには思い付かなかったこともたくさん出てきましたし、楽しかったですね。ただ、アイデアが多過ぎてどこまで盛り込んだらいいのか、そういう判断が難しかったです。
Isaac 2人から出たアイデアをどんどん足していくと、かなり複雑な構成の曲になってしまいますからね。2人ともこだわりがあるので、両方が「これ、いいね!」というところまで持っていくのが大変でした。でも、すごく楽しい作業でしたね。
Charm たくさん話し合いながらも、その日のうちにデモ録りまで行きましたし、そのときのお互いの気持ちが込められていると思います。
「カップリング曲」を意識してレコーディング
──そんな感じで共作された楽曲「Dust」を、リズム隊の2人はレコーディングでどのように表現しようと思いましたか?
Toshi 「バイマイサイド」は歌詞の内容に合わせて抑揚を付けた演奏をしましたが、この曲はメッセージ性が強い曲なので、曲の勢いを失わせないように気をつけながら淡々と、ストレートにプレイしました。
Ogaching ベースも同じです。歌詞のメッセージを際立たせるために基本的にはシンプルに弾きました。でも、インタールードで飛び道具的に面白い音を使ったりして、僕的には楽しくやれました。
Charm うん、面白い音が入ってるよね。ドラムもサビ前に入るフィルを別の音にしたり。
Toshi そうだね。多少エフェクトが掛かった実験的なパートもあります。
──基本的にはシンプルな演奏を心掛けながらも、部分的には実験的な遊び心もある、と。
Charm はい。カップリング曲として収録されるというのを、レコーディングのときから意識していましたから、いろいろ試してみたいなって思ったんです。
CD収録曲
- バイマイサイド
- Dust
- Dear Junior
- バイマイサイド (Flying Guitar Ver.)
DVD収録内容
- バイマイサイド(Music Video)
- バイマイサイド(Flying Guitar Ver.) Studio Live
Hemenway 1stワンマンライブ
「Everybody, Listen!」
- 2012年3月16日(金)
大阪府 福島LIVE SQUARE 2nd LINE
OPEN 18:30 / START 19:00
一般発売日:2012年2月4日(土) - 2012年3月30日(金)
東京都 Shibuya O-Crest
OPEN 18:30 / START 19:00
一般発売日:2012年2月25日(土)
Hemenway(へめんうぇい)
アメリカ・バークリー音楽大学を卒業した韓国系アメリカ人のIsaac(Vo, G)、Charm(G)、日本人のOgaching(B)、Toshi(Dr)の4人からなるロックバンド。2010年にIsaacとCharmが来日し、日本に帰国していたOgachingとToshiとともにバンドを結成した。楽曲制作やライブ活動を行いつつレコード会社にデモテープを送り、キューンレコードからのメジャーデビューが決定。2011年11月にメジャーデビューシングル「Listen」を発売した。アメリカで学んだ音楽理論や技術を反映したハイクオリティなサウンド、美しいメロディ、日本語と英語を柔軟に交えた情感豊かな歌詞で、徐々に注目を集めている。2012年1月にはテレビ東京系アニメ「NARUTO -ナルト- 疾風伝」のエンディングテーマに起用されたニューシングル「バイマイサイド」をリリースする。