集められたときに「え、マジか……」って

澪風　あと、はちロケはいい意味でメンバー同士で容赦しないんですよ。いいことも悪いこともお互いにズバって言います。「絶対その髪型よりこっちの髪型のほうがいいよ」とか。

──メンバー間で気を使わないんですね。

雨宮　でも、もりりんはすごく気分屋で、機嫌が悪いときはホントに機嫌が悪いからみんなで気を使ってます。

森　だいたいのときは気を使わずにいろいろと言い合ってますよ（笑）。

──結成当初からそういう関係性だったんですか？

雨宮　いや、結成当初は誰が何歳なのかわからないくらいお互いのことを知らなかったので、みんな猫かぶってましたね。集められたときに「え、マジか……」と思いました（笑）。

塚本　3Bの中でもあまり話したことのないメンバーばかりで。

播磨　初めまして感がすごかったです（笑）。

澪風　全員に対して敬語でした。

──結成時は「どうしてこの7人が？」という思いでした？

雨宮　最初に集められたときは不思議でしたね。

森　はちロケは最初5人の予定だったんですけど、私と公野があとから加わったんです。きっとかわいさが足りてなかったんだね。

塚本　この2人が入ってきてよかったなと思います。

播磨　この7人だからここまで来れたわけで、もし2人が入ってなかったら今私はここにいないと思います。

森　なんでちょっと重ために言ったの？（笑）

雨宮　播磨はすぐ話盛るからね。

──結成当初と比べて、印象が変わったメンバーはいます？

森　それは播磨です。もっとかわいいと思ってたんですけど、今ではすごく図々しい女だなって（笑）。

雨宮　いつの間にかこんなキャラが確立されてて。

澪風　もりりんもそうだったよ。レッスンのときに私が「どうしたらいいんだろう」ってキョロキョロしてると、こっちを向いて微笑みかけてくれる人だったの。優しくて明るい女の子のイメージだった。

塚本　みんなかわい子ぶってましたね。

この曲が私たちの変身するスイッチ

──ここからはメジャーデビューシングルおよび2ndシングルについてお話を伺います。まずはメジャーデビュー作となる「はちみつロケット ～黄金の七人～」について。本作の表題曲はメンバーの今までの苦悩や葛藤を吐露しつつも、未来への決意表明を明るく歌ったナンバーですね。

澪風　自分のパートに「記録を残した ライバルたち」という歌詞があって、レコーディングやMVの撮影のときは3Bやロッカジャポニカのことを思って歌いました。

雨宮　1番ではメジャーデビュー前の、2番では新しくスタートを切る私たちの気持ちを歌っている曲だと思います。

澪風　うんうんうんうんうん。

雨宮　すごいうなずくね？（笑）

澪風　私は「ハッチャケが真骨頂」という歌詞がすごく好きです。「はっちゃけてるのが私たちの本当の姿なんだ。はっちゃけて明るく歌わなきゃ！」って思いながら歌っています。

塚本　サビの「天真爛漫ロケット」とか、歌の中で等身大の私たちが表現されていて。この曲でメジャーデビューして勢いを付けてロケットスタートを切りたいです。

──曲調も明るくて、王道のアイドルソングという印象です。

公野　はちみつロケットらしさにあふれた曲なので、はちみつロケットの代表曲になるよう、みんなで育てていきたいです。

塚本　曲名にグループ名が入ってるからね。「はちみつロケット ～黄金の七人～」って。

森　かっけー！

播磨　曲の中の理想の私たちを、今の現実の私たちが追いかけてるような気持ちにもなります。この曲とずっと歩み続けていきたいと思いました。

──踊りには何か特徴的な振り付けはありますか？

雨宮　刀を使ったり拳を突いたりする動きがあって、衣装と相まって戦隊モノみたいになってますね。お客さんも一緒に踊れるような振り付けだと思います。すごく疲れますけど（笑）。

森　この曲を10回連続で踊れるくらいの体力を付けなきゃね。

塚本　この曲が私たちの気合いが入るスイッチだと思っていて。曲が流れ出したら戦隊モノみたいに変身するイメージと言うか。

森　衣装を着るときもスイッチが入るよね。さっきもみんな私服のときはだらーっとしてたのに、この衣装を着た瞬間にキラっとした表情になったもんね。

播磨　この衣装を着るたびに緊張するんですよ。

雨宮　それは嘘でしょ？

森　播磨は嘘しか言わないから。

播磨　ホントなの！ 緊張するの！

澪風　あと、この衣装の靴はヒールなんですよ。今までは運動靴を履いて踊っていたので、ターンやキックをする振りも大変になって。もっとカッコよく踊れるようになりたいです。

森　ヒールだと大変なところもありますけど、おかげでみんな脚が長く見えます。

はちロケのかわいい部分を知ってもらえたら

──続いて2ndシングルの表題曲「おかしなわたしとはちみつのきみ」について聞かせてください。この曲ではヒャダインこと前山田健一さんが作詞作曲を担当されました。

森　最初に前山田さんの名前を見たとき、思わず二度見しました。「まさかそんなわけないよな。同姓同名の人かな？」って。

塚本　大好きな先輩のももクロさんの曲をたくさん作ってる方から曲をいただけるとは思っていなかったので、とてもうれしかったです。

──この曲は「はちみつロケット ～黄金の七人～」とはまた違って、かわいらしくも切ない曲調なのが印象的です。

播磨　この曲、道端でいつも歌ってます。

雨宮　だから嘘でしょ？

播磨　ホントに歌ってるんだって！ 歩きながら歌ってます！

塚本　「戻れない過去に思い馳せるよりも 今がいい」という歌詞がみんな好きなんです。

雨宮　青春の歌なんですけど、青春のど真ん中ではない切ない雰囲気を感じます。

華山　かのんちゃんが歌ってる「約束だよ？」「一緒にいよう？」はキラーフレーズだと思っていて。この曲ではちロケのかわいい部分を知ってもらえたらいいですね。

公野　1人ひとりセリフを言うAメロがすごくかわいいので、そこにも注目して聴いてもらいたいです。

雨宮　この曲は振り付けもかわいいんです。1番のAメロではセリフをしゃべってる人しか動かない、時が止まってるような振りになっていて。次にセリフを言う人に触るとその人が動き出すっていう、ストーリー性を感じられる流れになっているんです。

澪風　最後のハートを描く動きもかわいらしいんです。

雨宮　お菓子を持っているような振りもあります。

公野　あとこの曲は「だがしかし2」のエンディングテーマになっているので、アニメファンの方も興味を持ってライブに来てもらえたらいいなと思います。

──「だがしかし2」の放送はご覧になりましたか？

雨宮　はい。エンドクレジットにはちみつロケットの名前が書いてあるのに感動して、録画の画面を止めて写真を撮りました（笑）。地上波で自分たちの声が流れてくるのが信じられなくて。

播磨　最初「この声誰だろう？」って思っちゃいましたもん。

森　嘘だよね？

播磨　ホントだもん！