GANG PARADE「Peace☆超パニック / 一夏」インタビュー｜かわいくてカッコいいギャンパレの夏 (2/3)

「一夏」はスルメ曲

──「一夏」は“いつか”と読むんですね。タイトルの印象から夏の切ないバラードかなと思いきや、実際はムーディなダンスチューンになっています。スタッフさんいわく、“大人EDM”ということで。

ユア　作曲してくださった雄之助さんは、Adoさんにも楽曲提供されているボカロPの方です。「一夏」は聴けば聴くほど好きになる。

ヤママチ　スルメ曲ですね。

ユア　そう。MVを撮ったり、ライブで披露したりして、耳にするたびに好きになっていくんです。ファンのみんなにも、MVやライブで観たり聴いたりすればするほど好きになってもらえる曲だと思います。今までのGANG PARADEにないタイプの曲なので、遊び人からすると馴染みのない曲調と思う人もいるかも知れない。でも、だからこそたくさん聴いて、私たちの新しい一面に気付いてほしいです。

ユメノユア

──ドロップ部分がビート感の強いアレンジになっているのは、いいアクセントですね。

マイカ　ドロップ部分は一番EDMの要素が強くて、機械みたいな音は規則性があるようでないようである？みたいな鳴り方だったから、振りのハメ方にずっと悩んでました。でも悩んだ挙げ句、ばっちりな音ハメの振りを作りました。

──音ハメというのはどういうことですか？

マイカ　リズムの切り替わりとか音程が変わるところに合わせて振りも変わるみたいな。音とリンクさせているんです。

ヤママチ　この曲は振りを作るのが大変そうでしたけど、音ハメがばっちりなので、ダンスを観ているだけでも気持ちいいんじゃないかな。

マイカ　作詞を担当した牛肉さんにお会いできなかったので、歌詞にどういう意味が込められているかをお聞きできてないんですよね。メンバー同士で歌詞を考察して、このパートは現在、これは過去、と紐解いていって、GANG PARADEなりに考察した歌詞のメッセージを振付に反映しました。

ギャンパレ秘伝のハモり

──「一夏」はボーカルのハーモニーがきれいですよね。

マイカ　1曲を通してドク（ユイ・ガ・ドクソン）とユユ（テラシマユウカ）、ナルの3人がハモっていて。主メロを歌う子が変わってもハモリはずっと固定という点で、歌割の構成的にも新しい感じです。Bメロからサビ終わりまでずっとハモってるのも珍しいです。

──コーラスパートを楽器として捉えると、同じ人が担当することで“音色”に統一感が出る、みたいな考えがあるのかもしれませんね。後半の転調後のハーモニーはかなりキーが高めだけど、きれいに決まってますよね。

ヤママチ　ドクが歌ってるパートですね。大変そうなんですけど、あの人は確実にハメてくるんです。ライブとかでも全然外さないし、安定感がすごい。

ヤママチミキ

マイカ　ほかの曲でもドクがハモることは多いですね。ドクはメインの子に合わせて、その子のクセとかも捉えたうえでハモってくれるんです。

ユア　これはカミヤサキちゃん（ex. GANG PARADE）からの教えです。サキちゃんがミズタマリちゃんと活動していたとき、マリちゃんのハモをサキちゃんがやってたんです。で、サキちゃんはマリちゃんのクセを把握したうえでハモるという方法を習得して、それをドクに教えたんです。ドクはそれを受け継いだ形になりますね。

──ギャンパレ秘伝のハモりですね。

ヤママチ　秘伝のタレみたいな（笑）。

ユア　コーラスパートをよく聴いたらわかるんですけど、メインパートの子の歌い方にそれぞれが寄せてるんですよ。

──そういう細かいところにギャンパレの歴史が詰まってるんですね。ユアさんの「前を向け」の叫びがカッコよくて、ライブで遊び人の歓声が聞こえてくるイメージが湧きました。

ユア　ははは。ありがとうございます。EDMだから叫ぶのも違うかなと思ってたんですけど、いけそうだと判断して強く歌っちゃいました。

──そして最後はヤママチさんが切なく締めるという。

ヤママチ　ちょっとビブラートをかけちゃったりなんかして（笑）。今回は入れてもいいかなと思って、そしたらOKが出たのでよかったです。

──ミュージックビデオは映像監督の軍司拓実さんならではの“盛れてる映像”に仕上がってますね。