Find Your Beauty MAGAZINE×ナタリー|片平里菜|ナチュラルなロングヘアで飾らない自分を

飾らずにルーツを大事にしたい

──ロングヘアをばっさり切ってみたいと思ったことはありますか?

私は気分屋で、衝動的に「ショートにしたい!」と思うことがけっこうあります。でも後悔するんじゃないかなと一度思いとどまって、いつも好きなヘアメイクさんに相談するようにしています。ヘアメイクさんはいろんなアーティストの髪型やメイクを手がけているじゃないですか。だからアーティストをどうしたらより魅力的に見えるのか、熟知してると思うんです。プロに聞くのが一番だなと思って相談すると「いや里菜ちゃんは今のほうがいいよ」って言われて、結局冒険はしないですね(笑)。

──片平さんは等身大の気持ちを歌うシンガーで、髪型もナチュラルなイメージです。音楽性とファッションの組み合わせも気にされてますか?

片平里菜

気にしますね。片平里菜として音楽活動するときにはあんまり飾らず、ナチュラルでいたいと思ってるんです。憧れているのはアラニス・モリセットみたいな着飾らずに自分を表現できる人。昔は海外のアーティストに憧れてマネをするのもいいなと思っていたけれど、今はもっとルーツを大事にしたくて、アジア人として見られたいという気持ちが強いんです。だから髪の毛の色も黒髪に近い感じにしていて。ほかのアジア諸国に行くと、肌が白くて黒いロングヘアの女性って憧れられるんですよ。持ち前の髪は大事にしたいなと思っていますね。

──ロングヘアをきれいに保つのって大変だと思うんですが、どんなケアをしていますか?

髪の毛を乾かす前にオイルを付けないとけっこうゴワゴワしちゃうんです。でもそれぐらいかな。シャンプーは髪に優しいものを使い始めて、すごく調子がいいですね。髪の毛を染めるようになってからは、うるおいが保ててまとまるものを選んでいます。

──スタイリング剤を選ぶときのこだわりはありますか?

スタイリング剤は美容室で扱っているものを買うことが多いですね。ワックスやムースを買いました。あとヘアアイロンも。やっぱりプロが使ってるものって市販品とは全然違って使いやすかったり、髪に優しかったりするので、なるべくそういうものを選ぶようにしています。

歌詞の書き方の選択肢が広がった「lucy」

──6月に配信リリースされた「lucy」は「RyuRyu」のテレビCMのために書き下ろした楽曲ですね。ワクワクしている女の子の気持ちが全開のアップテンポなナンバーとなっています。この曲はどうやって作られたのでしょうか?

「RyuRyu」さんから「夏に向けてワクワクした感じで、曲調はアッパーで」とはっきりしたオーダーがあったんです。なるべくそれに沿うように作っていこうと思って取り組みました。自分の既存の曲とは雰囲気を変えたいという思いもあったので、メロディとか歌詞も今までとは違うものになりましたね。

──今までの歌詞とは内容が全然違いますよね。率直に言うと湿っぽさがなくて。

私のエゴが出てしまうとどうしても陰鬱な女の子が入ってしまうことに気付いたんですよね。でもテーマ的にこれは振り切って魅力的な女の子を曲の中で動かそうかなと思って、「バイトをしている大学生で付き合ってる彼もいて、お金がないけどおしゃれも楽しみたい!」みたいな、そんな今どきの女の子像を作り上げてから話を考えていきました。今まではしたことがない歌詞の作り方、頭の使い方をしました。

──これまでにも映画やテレビアニメなどに楽曲を書き下ろしていると思うのですが、今回は明らかに曲の作り方が違ったと。

今までは自分のエゴが入る余地があったんですけど、今回は求められているものがはっきりしていたので。こんなに歌詞を悩んで書いたのは初めてかもしれないです。「私っぽくないな」「でもそれでいいんだ」って葛藤しながら歌詞を考えました。今までの私の曲の中にいる女の子像は自分に自信がなかったり、一歩踏み出せない子だったんですけど、なんかこの曲ではそういうのじゃなくていいかなって。自分に自信がある魅力的な女の子を書きましたね。

──今回新しい歌詞の書き方ができたことで、今後の作品でも歌詞の内容に変化がありそうですか?

そうですね。歌詞を書くときの選択肢が広がったと思います。

──8月9日には初のライブ映像作品「片平里菜ホールツアー2017 03.05 中野サンプラザ」がリリースされます。タイトル通り、3月5日に東京・中野サンプラザホールで行われた公演の模様を収めた作品となっています(参照:片平里菜、新曲「なまえ」も披露した初中野サンプラザ / 片平里菜が初の映像作品リリース、年またぎのライブハウスツアーも決定)。

片平里菜

今までは弾き語りのライブが多くて、今回中野サンプラザホールでワンマンをやるのは自分にとって挑戦でした。それこそ歌だけじゃなくてファッションや照明、パフォーマンス面でもしっかりと片平里菜のことを観て聴いてもらえる作品になったと思います。セットリストが今まで発表した曲たちを並べたベスト的な感じになっているので、片平里菜をあまり聴いたことがなかった人にも楽しんでもらえるし、応援してくれてる人にとっては私の集大成を観られる作品になっています。このツアーに参加できなかったファンの方も、バンドメンバーの中にいるロックな私も観てみてほしいですね。

──10月から始まるライブハウスツアーも同じメンバーで回るんですよね。

そうなんです。中野サンプラザホールがこのメンバーでの初ライブでもあったので、今度のツアーでバンドとして成長する姿を見せられたらと思っています。私も楽しみです。DVDを観て気になった人にもぜひ来てもらいたいです。

MILBON特設サイトでは片平里菜と担当ヘアメイクKyokoの対談を掲載「夏フェス」テーマのヘアアレンジ動画も公開中!

片平里菜

片平里菜「lucy」
配信中
片平里菜「lucy」
片平里菜「片平里菜ホールツアー2017 03.05 中野サンプラザ」
2017年8月9日発売 / ポニーキャニオン
片平里菜「片平里菜ホールツアー2017 03.05 中野サンプラザ」

[DVD+CD]
6264円 / PCBP-53215

Amazon.co.jp

片平里菜「ライブハウスツアー2017-2018」
  • 2017年10月29日(日)大阪府 Zepp Namba
  • 2017年11月11日(土)宮城県 Rensa
  • 2017年11月25日(土)広島県 広島CLUB QUATTRO
  • 2017年11月26日(日)香川県 DIME
  • 2017年12月9日(土)北海道 札幌PENNY LANE24
  • 2017年12月16日(土)福岡県 DRUM LOGOS
  • 2017年12月23日(土・祝)福島県 郡山HIP SHOT JAPAN
  • 2018年1月6日(土)愛知県 DIAMOND HALL
  • 2018年1月13日(土)石川県 Kanazawa AZ
  • 2018年1月20日(土)東京都 Zepp DiverCity TOKYO
片平里菜(カタヒラリナ)
片平里菜
1992年生まれ、福島出身のシンガーソングライター。2011年9月に「閃光ライオット2011」で1万組の中から審査員特別賞を受賞する。翌2012年にはソニーWALKMAN「Play You. Label」第1弾アーティストに抜擢され、山田貴洋(ASIAN KUNG-FU GENERATION)プロデュースのもと楽曲制作。2013年1月にアジカン山田プロデュースによる楽曲「始まりに」を配信リリースする。同年5月にはギブソン社傘下のギターブランド・エピフォンが片平を日本人女性初のエピフォンアーティストとして公認したことも発表され、大きな反響を呼んだ。8月にポニーキャニオンからシングル「夏の夜」でメジャーデビューを果たし、以降もコンスタントに作品をリリース。2014年8月には、亀田誠治、山田貴洋や喜多建介(ASIAN KUNG-FU GENERATION)、安野勇太(HAWAIIAN6)、茂木欣一(東京スカパラダイスオーケストラ)、TOSHI-LOW(BRAHMAN、OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND)らが参加した1stアルバム「amazing sky」を発表した。2015年12月には、東京スカパラダイスオーケストラのシングル「嘘をつく唇」にゲストボーカルとして参加。2016年1月に6枚目となるシングル「この涙を知らない」、2月に2ndアルバム「最高の仕打ち」、4月には7thシングル「結露」を発表した。2017年3月には東京・中野サンプラザホールと大阪・NHK大阪ホールにて初のホールツアーを開催。中野サンプラザホール公演の模様は8月に初の映像作品としてリリースされる。

2017年10月30日更新