音楽ナタリー Power Push - Fo'xTails

5匹の“キツネ”たちの過去、現在、未来

もう別のバンドを組むことはない

──峻洋さんの音楽との出会いは?

峻洋(Dr)

峻洋 僕は高校が芸能に特化した学校で、カリキュラムにダンスや楽器演奏があったんです。で、もともとサッカー少年だったこともあって「同じ脚を使うものだからドラムをがんばってみようかな」くらいのつもりで音楽を始めたんですけど、その後“師匠”になる先輩と出会って本気で練習するようになったって感じなんです。

──音楽を聴くのが好きでドラムを始めたのではなく……。

峻洋 ドラムが先ですね。最初にハマったバンドも師匠に教えてもらったSIAM SHADEですし。淳士さんの魅せるドラムは今も目標なんですよ。

──鳴風さんは?

鳴風 THEE MICHELLE GUN ELEPHANTとBLANKEY JET CITY、それから清春さんというかsadsですね。そのあたりのトゲのある感じの音楽が好きでした。

──今の鳴風さんのプレイスタイルにはあまりつながらないような……。

鳴風 あ、たぶんそれは周りの友達というか、地元の影響ですね。俺も坂本と同じようにすごい田舎に住んでいたので、音楽をやりたいっていうヤツが都会に比べて圧倒的に少なくて。だからあまりジャンルにこだわれなかったというか「『バンドをやりたい』っていう友達ととにかくバンドを組んで、その友達がやりたい曲をプレイする」みたいなことが多かったんで。しかもたまたま周りにハードロックファンが多かったから、それをプレイする機会が多くて。それでこういうプレイスタイルになったんじゃないかな。

──しかし本当に皆さんルーツはバラバラですね。

一同 (笑)。

──バンドの方向性を定めるのは大変だったのでは?

takao 最初は大変でしたね。さっき言った通り、みんな自己主張も激しかったし(笑)。でもライブを重ねていくうちに、全員見ている方向が一緒になってきたというか、Fo'xTailsというバンドのカラーみたいなものができあがってきて。それで「結局、音楽性とか方向性とか、あれこれ考えずにやっていってもいいだろう、俺らは」と思えるようになった。あと、ライブを重ねているうちに、全員闘争心が強くて「ほかのバンドに負けたくない」「一番カッコいいって言われたい!」という気持ちを持っていることもわかって。それからは「この気持ちがあれば大丈夫」「一緒にやっていけるし、一緒にやっていこう」という気持ちにもなれたんですよね。

峻洋 うん。仮にこのバンドがなくなったとして別のバンドを組むことはないんじゃないかな? そう思えるくらいのメンバーだし、いい出会いをしたなと思ってます。

とにかく「上」を目指すんだ

──そして今年2月にメジャーデビューしたわけですけど、もともとメジャーを視野に入れていた?

takao そうですね。結成したときから、そういう覚悟でやっていたので。このバンドの目指すところはメジャーデビューも含めた「上」。とにかく「上」を目指すんだって。

──で、デビューシングル「GLITTER DAYS」はテレビアニメ「黒子のバスケ」第3期のエンディング主題歌だった。ただ坂本さん、テラさん、峻洋さんは“コテコテのアニソンバンド”だったReyの解散後、ライブバンドを目指したわけですよね?

テラ(G, Programming)

坂本 確かにちょっと矛盾しているっぽいんですけど、前のバンドのときとは自分たち自身の感覚が違っていて。前のバンドのときは右も左もわからない状態で上京して、デビューしてって感じだったんですよね。自分たち自身、何をしたくて、何ができるのかわかってなかったから、周りから音楽業界についていろいろ教えてもらいながら活動していた。曲についても自分たちの気持ちや意思を盛り込むことより、“アニメに寄り添う”ことを意識して書いていましたし。

テラ 前のバンドのときから「アニソンには面白い曲、カッコいい曲がたくさんあるな」とは感じていたし、それもあってバンドのカラーよりも、タイアップするアニメにどんな曲が合うかを一番に考えて曲を作っていたんです。

──今はあまりアニメに寄り添っていない?

坂本 もちろんそういうわけではなくて(笑)。“アニメに正面からぶつかっている”感じですね。前のバンドが解散に至ったのは、それぞれ経験を積んでやりたいことを見つけたからで。だから今、Fo'xTailsで作っている曲には、前のバンドの曲以上に自分たちの気持ちや意思が強く込められていますし。takaoくんの書く言葉はバンドの気持ちでもあって、それをちゃんと楽曲に落とし込めている。takaoくんはもちろんアニメソングとしても聴ける詞を書いてるし、楽器隊もそういう音を作ってはいるんだけど、それだけではない。同じアニメのための曲をやっていても自分たちとしてはとても新鮮な感覚、前とは全然違う感覚なんですよね。

──アーティストとしての芯が固まったからこそ、よりよい形でコラボすることができている、みたいな感じ?

テラ そうですね。Fo'xTailsではタイアップ曲であっても、より自分のやりたいことをできていますね。

峻洋 あと「Fo'xTailsでやればどんな曲でもFo'xTailsの曲になる」っていう自信もあるから。アニソンだからってことを特別に意識せずにやっても、ちゃんとFo'xTailsの曲でもあり、アニソンにもなるっていう感覚もありますね。

Fo'xTails presents「キツネ祭り」

2015年8月14日(金)東京都 渋谷 RUIDO K2

Fo'xTails(フォックステイルズ)
Fo'xTails

2013年結成のロックバンド。バンドReyのメンバーだった坂本尭之(B)、テラ(G, Programing)、峻洋(Dr)にtakao(Vo)、鳴風(G)が合流し、首都圏を中心にライブ活動を開始する。ポップなメロディ、ラウドロック由来のエモーショナルなサウンド、テクニカルなプレイで注目を集め、2015年2月、テレビアニメ「黒子のバスケ」第3期エンディング主題歌「GLITTER DAYS」でメジャーデビュー。そして同年7月、テレビアニメ「純情ロマンチカ3」のオープニング主題歌「Innocent Graffiti」をリリースした。