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Fo'xTails|共に歩んできた4人の軌跡と選択

Fo'xTailsが8月1日に東京・UNITで開催するワンマンライブ「Fo'xTails LAST LIVE "Make One's Last Day"」をもって、約5年間の活動に終止符を打つ。

2013年11月に結成し、2015年2月にシングル「GLITTER DAYS」でメジャーデビューした彼らは、これまでに「黒子のバスケ」「はんだくん」「『食戟のソーマ 餐ノ皿』遠月列車篇」といったさまざまなアニメのテーマソングを担当。ポップでさわやかな楽曲からシリアスでエモーショナルなナンバーまで多彩な楽曲を発表し、注目を集めてきた。今回音楽ナタリーでは最後のライブを控えた4人にインタビューを実施。解散を決めた思い、これまでのバンド活動について率直に語ってもらった。

取材・文 / 阿刀“DA”大志 撮影 / 草場雄介

解散を決めて、全員に余裕ができた

──解散直前インタビューというのもなかなか珍しいですよね。

takao(Vo) そうですね(笑)。「アトリア」(2018年5月発売の7thシングル)のリリースインタビューを受けていたのは俺と鳴風だけだったんで、最後に全員でしゃべれる場があったらいいんじゃないかということでこういう場を設けてもらいました。

──今日、メンバー全員がそろっているということは、皆さん、解散に関してはある程度スッキリしていると考えて……よろしいですよね?

一同 ははは(笑)。

鳴風(G) 大丈夫です!

takao(Vo)

takao 話、聞きづらいですよね(笑)。ギスギスはしてないので大丈夫です!

──安心しました(笑)。さて、解散発表から2カ月ほど経ちましたが、それぞれ現在の心境を聞かせていただけますか。

takao 心境……それを話すのが一番難しいかもな。バンドが解散することははっきりしてるけど、8月1日にある最後のワンマンライブへの思いが強いので、まだちょっと気持ちがフワフワしてると言うか、ひと言では表現できないですね。

テラ(G, Programming) 解散することを決めたときは、まだ活動は続くにせよ、次のことも考えていこうとある意味前向きでいたんですけど。自分は音楽を始めてからバンドをやってなかった時期がないので、ラストが近付いてくるにつれてすごく寂しくなってます。

鳴風 自分はいい感じに力が抜けてると言うか。バンドに対して「まだまだいくぞ!」と思ってたときは、よくも悪くも力が入りっぱなしだったけど、それがなくなった今は、メンバーといい友達関係になれてる気がします。いろんなことが気にならなくなりましたね。

坂本尭之(B) 自分も気持ちが落ち着いてきた感じですね。テラとは逆なんですけど、“解散”っていう言葉が初めて出たときはそれ自体がめちゃくちゃ怖くて、怯えていて。今はやっと気持ちが落ち着いてきて、スッキリ終われる方向が見えてきたのかなという感じです。

takao 1つ言えるのは、全員余裕ができたということですね(笑)。バンドとして高みを目指してたときはみんな余裕がなかったけど、俺個人としてはそれがなくなったことによって気持ちに余裕ができたんだと思います。ボーっとする時間も増えたし。

──燃え尽きた感じ?

takao いや、そういう感覚とはまた違って。今は“休んでいる”という感じですね。

“その言葉”しか出てこなかった

──先日、最後のライブに向けてメンバー4人で集まったそうですね。

鳴風 そこで打ち合わせをしたんですけど、坂本が集合時間に起きるという(笑)。でも、これまでだったら怒ってたけど、そのときはまったく怒らなかったですね。あきらめじゃないけど、自分の力が抜けてることにそこで気付きました。

坂本 すみませんでした!

──解散を発表したあとに、「実はあのとき、こう思ってたんだよね」みたいな話にはならなかったんですか?

鳴風(G)

鳴風 いっぱい話しましたよ。話したけど、振り返れば解散の要因なんていっぱいあるし、それを今さら言ったところで仕方がない。それに、そのときそのときで一番信じられる選択を俺はしてきたつもりなので、後悔はないですね。

takao そうやってみんなが包み隠さず自分の気持ちを打ち明けたからこそ、こうやって今、4人で集まれてるんだと思います。

──「それをもっと早く言ってくれたらもっとどうにかできたのに」ということではなく。

takao 個々が変わる、変わらないという話だけではなくて、バンドとしてのあり方の問題でもあったので。

──そういったことをすべてまとめると「方向性の違い」という言葉になるんですね。

takao 簡単に言ってしまうとそうですね。本当はもっと複雑な事情がいっぱいあるんですけど、言葉で説明するとそれしか出てこないんですよ。これまで、いろんなバンドが“方向性の違い”で解散するのを見てきて、「方向性の違いってなんやねん」って思ってたけど、自分がその立場になると、本当にその言葉しか出てこないんだなって。

──Fo'xTailsは結成当初からメジャー志向が強く、常に上を目指して活動してきたわけですが、その意識が強すぎた部分も解散の要因としてありますか?

takao 個人個人がバラバラに上を目指していて、それが方向性の違いにつながったのかもしれないです。メンバーと話してる中で、自分の思いを伝えきれないこともあったし、逆に伝わってこないこともあったので。あと、インディーズの頃は「メジャーに行くぞ!」というわかりやすい目標があったけど、それが叶ったあとのことを考えていなかった。そこからメンバーやスタッフといろいろ話していくうちに個々の目標や夢が違うことに気付いて、どんどん余裕がなくなっていきました。

──今のtakaoさんの話を聞いてどうですか?

鳴風 でも、バンドってそういうものじゃないですかね。みんなそろって同じところを目指すってなかなか……。

takao 無理だよね。本当に同じ気持ちをメンバー全員が持つことって難しい。

鳴風 あとは、バンドを楽しくやれないときがあって。もっと楽しめるやり方もあったとは思うけど……まあ、それも今言ったところで。でも、結果としては楽しかったです。

──先ほどから、坂本さんは「うんうん」と頷きながら思いにふけっている感じですが。

坂本尭之(B)

坂本 うーん、なかなか言葉として出てこないんですよね。みんなが言うことに対して、「確かにそうだね」と思うばかりで、自分からはなんとも言えない。

──端から見ていると、「そこはもっとこうすればよかったんじゃないの?」って感じるところも、当事者からすると決してそんな単純な話ではなくて。そう考えるとバンドを続けることって本当に大変ですね。

takao そうですね。メンバーそれぞれの考え方があるので。ファンにもちゃんと説明はしたいんですけど、これは本当に感覚の問題なので言葉にできないんですよね。どこがダメだったのかスタッフと話し合ったこともあるんですけど、最終的には「言葉にはできないね」という結論になって。

──バンドを続けていくことはみんなが思っている以上に大変なんだということを知ってもらいたいですね。

takao まあ、でもそれは当事者しかわからないことだし、お客さんにはそれを押し付けたくはないですね。お客さんとしては「なんで解散するの?」って思うだろうし、無理に分かってもらおうとは思ってないです。

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5年間で得たもの