オカンネットワークの威力

──8月8日と9日に大阪・大泉緑地にて初の野外単独ライブを行うことが決定したことを受けて、今回は“地元でのライブ”に焦点を当ててお話を聞いていけたらと思います。

山村隆太（Vo, G）　よろしくお願いします！ やっぱり地元でのライブっていうのは特別なモノがあるんですよね。

──2015年の初ライブも地元大阪の松原市でしたよね。松原市文化会館で行われていた成人式でサプライズライブをされたそうで（参照：flumpool山村が新成人たちに恩返し！真夏の凱旋ライブも決定）。山村さんが7年前に教育実習に行っていた母校の中学校の生徒たちが成人したことを祝ってのサプライズもあったみたいですね。感激もひとしおだったのでは？

山村　そうなんですよ。彼らは僕が音楽を続けていこうかどうしようかって迷っていたときに、背中を押してくれた“恩人”でもあるので。いつか恩返ししたいなと思っていたんですけど、その子たちが成人式を迎えるというので、このタイミングしかない！って思ったんです。彼らの前に立ったときは感動しましたね。

阪井一生（G）　僕は松原が地元っていうのももちろんなんですけど、それに加えて妹が隆太の教え子だったんで、自分の妹の成人式もああいう形で祝ってあげられたのは感動的でしたね。

尼川元気（B）　でもね、あることがきっかけで番狂わせなことが起きたという（笑）。

──ん？ どういうことですか？

阪井　いや、実はこれがね、ホントに……。

小倉誠司（Dr）　俺がオカンに絶対誰にも言うなよっていうのを前提で成人式でライブやることを言ってたんですけど、ウチのオカンが一生のオカンに言ってしまって。

山村　一生のオカンが妹に言って、一生は妹にはサプライズにしたかったのに、知ってしまったっていう状態になっちゃったんですよ……（苦笑）。

──オカンネットワークすごいですね。

山村　あははは（笑）。そう、すごいんですよ。

小倉　俺、オカンにめっちゃ謝られましたもん。「言ったのは俺やから、俺が悪いんやし、気にせんでええで」って言ったんですけど、めちゃめちゃ謝ってました（笑）。

阪井　誠司は優しいな。俺オカンにめっちゃ怒ったで（笑）。「妹に言うたらアカンやろ！そんなん当たり前やろ！」って（笑）。

尼川　まあまあまあ（笑）。

flumpoolの音楽の礎を作ってきた松原市

阪井　でも、やっぱり地元でのライブはすごく込み上げてくるものがありましたね。

小倉　うん。俺は地元が3人とは違って松原市ではなく兵庫（西脇市）だし、僕ら4人が初めて出会った場所を正確に言うと埼玉ではあるんですけど、flumpoolの音楽の礎を作ってきたのは松原市なので感慨深いモノがありましたね。ステージで演奏しながらいろいろと苦労した思い出とかもよみがってきたりもしましたし。

──そういう場所ですよね地元って。

尼川　地元を離れて7年くらいかあ。大阪にはツアーでもよく行ってるんですけど、松原市でこういう形でのライブってまた特別だったというか。いつものライブ以上に「地元に帰ってきたんだ！」っていう思いが強かった。だからみんなが言うように感慨深くはあったんだけど、自分が思っていたよりもお客さんに静かに受け入れられた感があって。欲張りなのかもしれないけど、もっと「ウオー！」って騒がれたかったというか（笑）。

山村　ぜいたくなこと言うなよ（笑）。みんなめっちゃ喜んでくれてたよ！ ライブもすごく楽しんでくれてたし、盛り上がってたのに不満だったってこと!?

尼川　いやいや、そうじゃないんだけどね（笑）。なんか、もっとこう……絶叫されるような感じが欲しかった（笑）。

山村　というか、みんな成人式で着物とか着てたから暴れられなかったんじゃない？ それに僕らテレビに出ているような芸能人の人とかとはまた違うから、絶叫されるようなことにはならないんじゃないの？

尼川　まあね（笑）。でもそういう感じが地元には欲しいなって思ったというかね。

小倉　これはなかなか深い話なのかもしれないですね（笑）。flumpool＝松原出身ってイメージが定着してないかも。そういう意味で俺らまだまだやなと。

尼川　そういうこと。