「FUJI & SUN '19」開催記念 Chara×Ovall対談|CharaとOvallが語る富士山麓新キャンプフェスへの期待

いいバイブスを与え合えるようなイベントに

──では、ここからはOvallとCharaさんが出演されるフェス「FUJI & SUN'19」について聞かせてください。まずは今回のラインナップをご覧になってみて、いかがでしょうか?

関口シンゴ(G / Ovall)

関口 僕はもうMateus Asato Trioの出演がとにかくうれしいですね。Mateus Asatoは日系ブラジル人の方で、多分Instagramのギター動画界で彼を知らない人はいないんじゃないかな。

Chara あ、この人知ってる! 息子が家でこの人の動画を観てたよ。

Suzuki 僕もMateus Asatoの動画を見つけたときは、本当に衝撃を受けて。それでセッキーに「この人、知ってる?」と聞いたら、当然のようにチェックしてるっていう(笑)。

関口 みんな言わないだけで、ギタリストはみんなチェックしてるんじゃないかな。この人はもう、ハンパじゃないんですよ。若くしてもはやレジェンド級のギタリストというか。あ、でもOvallとは出演する日が違うのか……。

Chara これはもう前乗りするしかないね(笑)。

関口 いや、ホントそうしたいですね。この人のライブはなかなか観る機会がないと思うんで。

mabanua DSPSも出るんですね。彼らは去年に台湾のライブでOvallのオープニングアクトをやってくれたんですよ。しかもそのときにOvallが青葉市子さんをフィーチャリングした曲をカバーしてくれて。

Chara 市子ちゃんも出るんだね。彼女がSweet Williamとコラボした曲もすごくよかった。台湾のDSPSも、こうしてまた日本でOvallと一緒にやれるのはうれしいだろうな。楽屋を巡ってワイワイしたいね(笑)。出演者同士でいいバイブスを与え合えるようなイベントになるといいよね。実際、そういうところでみんなの演奏とかテンションって変わってきますから。

フジロックやMETAMORPHOSEが初期に通ずるラインナップ

──出演者側も新しい音楽との出会いがありそうなラインナップですよね。

mabanua そうですね。まさにMateus Asato Trioがそうなんですけど、出演するミュージシャン側としては、「普段なかなか観れないようなアーティストをフェスで観たい」という気持ちがすごく強いんです。出演者もその気持ちは同じで、チャレンジングなラインナップのフェスはワクワクします。

Suzuki そうだね。

mabanua だから出演者側にとっても「ここでしか観れないアーティストが出る」というのは、モチベーションをあげる大事な要素だよね。多様なラインナップが本当に魅力的だと思いました。

Chara 国内アーティストだけのフェスももちろん楽しいんだけど、海外のアーティストと日本のアーティストがミックスしたラインナップってやっぱり美しいよね。そういうフェスの初回に参加できるのはすごく光栄です。

mabanua セオ・パリッシュとかセドリック・ウーみたいな、僕らよりもちょっと上の世代の人たちが思わずビビッとくるようなDJがブッキングされてるところも、「フジロック」(FUJI ROCK FESTIVAL)や「METAMORPHOSE」が始まった頃のラインナップに通じるものを感じる。EDM系のフェスは別として、そもそもDJをブッキングするフェス自体が少なくなってるし、そういう意味でもこの並びは面白いですね。

ぜひ通し券を

──ちなみにセオ・パリッシュは通し券を持っていないと観れないらしいですよ。

関口 なるほど、深夜に出演するってことですもんね。僕らもMateus Asato Trioとは出演日が違うし、ちょっと考えないといけませんね。出演するフェスの前乗りとか、今までしたことないけど(笑)。

Chara 今回ばかりはマジで前乗りしなきゃね(笑)。あとは天候がよくなるといいね。こればかりはもう、神様にお祈りするしかないことだけど。

Suzuki やっぱり野外で演奏するのは面白いですよね。開放的な気持ちになれますし。

関口 お客さんのノリも全然違うしね。

Chara 毎日見ているはずの夕暮れとか夜空なんかも、そこに音楽があるとすごくロマンティックになるもんね。初開催のフェスは出演する私たちも予想できないことばかりだし、景色とか食事なんかもすごく楽しみです。あと、Mateus Asato Trioで盛り上がってるお客さんには、ぜひOvallも観てもらわないとね!

関口 そうですね。なので、ぜひ通し券を買ってください(笑)。

※特集公開時より一部発言を変更しました。

2019年5月に初開催される、WOWOW主催のキャンプフェス。WOWOWがテレビを通して興奮と感動を伝えてきた「音楽」「映画」「スポーツ」という3つのジャンルを軸にしたさまざまなコンテンツが用意される。

  • 2019年5月11日(土)静岡県 富士山こどもの国
    OPEN 9:00 / START 11:00 / CLOSE 21:00 <出演者> エルメート・パスコアール&グループ / セオ・パリッシュ / セドリック・ウー / Mateus Asato Trio / 青葉市子 / WONK / 大友良英スペシャルビッグバンド / 小林うてな / cero / 竹原ピストル / DJみそしるとMCごはん / 七尾旅人 / and more
  • 2019年5月12日(日)静岡県 富士山こどもの国
    OPEN 8:00 / START 9:00 / CLOSE 19:00 <出演者> 林立夫 special session with 矢野顕子 ほか / 悪魔の沼 / Ovall / 空間現代 / クラムボン / 田島貴男(ORIGINAL LOVE) / Chara / DSPS / DJ Sprinkles aka Terre Thaemlitz / bird / MOROHA / Yogee New Waves / 吉澤嘉代子 / and more
Chara(チャラ)
Chara
1991年9月にシングル「Heaven」でメジャーデビューしたシンガーソングライター。1994年発売のシングル「あたしなんで抱きしめたいんだろう?」がテレビCMに起用され、大ヒットを記録した。1995年には岩井俊二監督作品「PICNIC」で映画初主演。翌1996年の同監督作品「スワロウテイル」には劇中バンドYEN TOWN BANDのボーカルとして出演し、YEN TOWN BAND名義でリリースしたシングル「Swallowtail Butterfly~あいのうた~」はオリコンウィークリーチャート1位を記録した。デビュー20周年を迎えた2011年には、ベストアルバムと2枚のオリジナルアルバムをリリース。2015年にはYEN TOWN BANDが復活を遂げ、9月に約19年ぶりとなる新曲「アイノネ」を発表したほか、ライブ活動も再開させた。デビュー25周年を迎えた2016年には45曲入りのオールタイムベストアルバム「Naked & Sweet」を発表。2018年12月にmabanuaやTENDRE、高橋海(LUCKY TAPES)などをサウンドプロデューサーに迎えたニューアルバム「Baby Bump」をリリースした。
Ovall(オーバル)
Ovall
Shingo Suzuki(B)、mabanua(Dr)、関口シンゴ(G)からなるインストバンド。メンバーはそれぞれソロ活動やサポートミュージシャンとしても活動しており、他アーティストのプロデュース業も盛んに行っている。2010年3月に1stアルバム「DON'T CARE WHO KNOWS THAT」をリリースし、2011年に発表したシングル「Feverish Imagination」がヒットを記録するも、2013年に3人それぞれの活動が多忙を極めたため活動を休止。2014年からはソロ活動に専念するが、2015年にはOvall名義で矢野顕子のレコーディングに参加したほか、藤原さくらのサポートではメンバー全員がバックバンドを務めるなどさまざまな形で3人で集まる機会が増える。2017年に12月に東京・WWW Xで開催した4年ぶりのワンマンライブで再始動し、ファンクラブ限定で配信リリースしたアルバムに再始動後初の新曲「Winter Lights」を加えた「In TRANSIT(Deluxe Edition)」を発表。2018年には「FUJI ROCK FESTIVAL」や「GREENROOM」などさまざまなフェスに出演し、台湾での単独公演を大成功に収めた。映画「ハード・コア」やテレビ朝日系ドラマ「dele」の劇伴に参加するなど、精力的に活動している。

2019年3月22日更新