=LOVE|待望の1stアルバムついに完成! 培った表現力で魅せる新曲満載

=LOVEの1stアルバム「全部、内緒。」が5月12日にリリースされた。

2017年9月のデビュー以降、シングルを発表するたびにそのセールスを右肩上がりに伸ばしている=LOVE。今年1月に東京・日本武道館公演を成功させ、4月からはTBSで≠MEとの合同冠番組「イコノイ、どーですか?」がスタートするなど、彼女たちはその人気と知名度を順調に高め続けている。そんな中、待望のリリースを迎えた初アルバムにはシングル計8作の表題曲のほか、指原莉乃プロデューサーが新たに詞を書き下ろした新曲8曲を収録。4年間の集大成であると同時に、=LOVEの新たな一面を見せる作品が完成した。

音楽ナタリーではアルバムのユニット曲に合わせてメンバーを2組に分け、多彩な新曲の聴きどころについてインタビュー。残念ながら取材不参加となった諸橋沙夏からのコメントも掲載している。なお、指原プロデューサーのインタビューも後日公開予定なので、そちらも楽しみにしていてほしい。

取材・文 / 近藤隼人 撮影 / 佐々木康大

齋藤樹愛羅、髙松瞳、野口衣織、山本杏奈 インタビュー

今だからこそ完成させられたアルバム

──結成から4年、待望の1stアルバム「全部、内緒。」が完成しました。=LOVEはこれまでシングルを8枚も発表していますが、リリースのたびにアルバムはいつ出るんだろうと思っていました。

髙松瞳

髙松瞳 私も同じです(笑)。

山本杏奈 あははは!(笑)

髙松 そう思ってたんですけど、「全部、内緒。」は今の=LOVEだからこそ完成させられたアルバムで。リリースがもう1年早かったら、また違う作品になっていたと思います。結成から4年経った今じゃないとこの内容にはできなかったですし、結果オーライかなって。

──さまざまな経験を重ねてメンバーのスキルが向上したと。

髙松 はい。特にこの1年くらいでみんな歌唱力もパフォーマンス力も上がっていて。コンサートも相当な回数経験してきたので、そのおかげで実力が付いてきたんじゃないかと思います。

山本 アルバムを出すにあたって、いろいろとタイミングが味方してくれた感はあったよね。

山本杏奈

──メンバーとしてはアルバムを出したいという気持ちは前からあったんですか?

山本 やっぱりアルバムというものに憧れはありましたね。増えてきたシングル曲を1つの形にまとめて発表したくて。以前は「やっとオリジナル曲だけでコンサートができるようになったね」と言っていたのが、今ではどの曲をセットリストに入れるのか選べるようになり、曲が増えるにつれてコンサートでのパフォーマンスにも振り幅が出てきたんですよ

野口衣織 新曲が増えるたびにメンバーとも「次アルバムなんじゃないの!?」「アルバムだったら『Overture』入るかな!?」と話していて、みんなでこのアルバムを楽しみにしていました。今回増えた楽曲をライブでパフォーマンスしていくのも楽しみで、すごくワクワクしています。

齋藤樹愛羅 アルバムは4年間の活動の集大成というか、=LOVEのいろんな顔が詰まった作品になっていると思います。昔からのファンの方にも新規の方にもたくさん聴いていただけたらうれしいです。

楽曲の女の子の日常が全部見える

──髙松さんがセンターを務めるアルバムのリード曲「桜の咲く音がした」は、新生活と恋の始まりを描いた春のナンバーになっています。

山本 指原さんの書く歌詞は全部好きなんですけど、今回は「履き慣れないローファー」とか、曲を聴いているうちにそのストーリーをどんどん解読できるような歌詞になっていて。「開いた桜には『恋』と名前を付けよう」という部分も、なんでこんな言葉が出てくるんだろうと感動しちゃいます。新曲の歌詞が届くと、いつもしみじみと浸りながら読んじゃうんですけど、特に「桜の咲く音がした」は文章として読みたい歌詞だと思います。

──これまで以上にストーリー性がある歌詞ですね。

齋藤樹愛羅

樹愛羅 1つのお話を読んでいるような気持ちになります。

野口 歌詞の中では具体的なことを言っていないのがすごいよね。新入生という単語は一度も出てこないけど、「履き慣れないローファー」という言葉でそのシチュエーションがわかるし、2番の「いつもより温度高め ストレート」というところもヘアアイロンできれいに髪の毛を整えていることが伝わってくる。この女の子が過ごしている日常が全部見えるんですよ。それがすごくリアルで、歌っていると自分がその女の子になったような感覚があってドキドキします。

髙松 もう指原さんすごすぎるよね(笑)。いったいいつ歌詞を書いてるんだろう?

山本 ホントそれ! しかも今回、ノイミーちゃんのミニアルバム(「超特急 ≠ME行き」)と同時進行していたし。

髙松 合わせて12曲くらい新曲を書いていて、ホントにすごすぎる。「桜の咲く音がした」では桜を恋に見立てているのもこだわりだと思うんですけど、そのこだわりが衣装にも表れていて。MVやライブでは「好きが咲いたんだ」と歌うところで、桜の花が咲くように衣装がパッと早変わりする仕掛けになっているんです。

ステージに立った瞬間アイドルの顔になる

──髙松さんは「Oh!Darling」という新曲でもセンターを務めています。「桜の咲く音がした」がしっとりした雰囲気なのに対し、この曲はアイドル感全開のアッパーチューンですね。

髙松 「Oh!Darling」は=LOVEの中でもトップクラスのアゲ曲で、最初からライブで盛り上がるための楽曲として作られたんです。みんなでタオルを回す振り付けになっていて、これからライブでパフォーマンスしていくのが楽しみですね。コンサートの定番曲になってほしいです。

──メンバーの名前で韻を踏んだ歌詞も印象的です。

野口衣織

野口 1番では「1.5(ミリ) おおたに(えみり)」と歌っているんですが、どこか一番の歌詞全体がみりにゃ(大谷映美里)っぽいんですよね。「楽しみま(しょこ) たきわき(しょうこ)」と名前が出てくる2番も「大きすぎ ハンバーガー」とか、しょこ(瀧脇笙古)らしい歌詞があって。とにかく歌っていて楽しい曲です。

山本 ライブではその歌詞に合わせてファンの方とポーズをそろえたりして盛り上がりたいね。

──コンサートでは「桜の咲く音がした」「Oh!Darling」などの雰囲気が全然違う曲を続けて披露することもあると思いますが、スイッチの切り替えは自然とできるものなんですか?

野口 うーん、確かに優しく聴かせる曲のあとに盛り上がる曲を歌うこともありますけど、指原さんが考えてくださるセットリストの流れがすごくきれいで。感情に迷いがなくパフォーマンスすることができるんです。

髙松 定期公演だと、たまに「これのあとにこの曲なの!?」という構成のときもあって(笑)。これからも「桜の咲く音がした」のあとに「Oh!Darling」を披露することがあるかもしれないですが、そういうときでも曲がかかったらみんなすぐに切り替えられると思います。

樹愛羅 みんなカッコいい表情から急にかわいい表情に変わるんです。楽屋では学校の同級生と一緒にいるような雰囲気なんですけど、ステージに立った瞬間にみんなやっぱりアイドルなんだなと実感します。


2021年5月19日更新