私、頭がよくなりました

──続いて、樹愛羅さんのセンター曲「セノビーインラブ」について聞かせてください。

樹愛羅　私はこれまで「樹愛羅、助けに来たぞ」という曲でセンターを経験させていただいたんですけど、「セノビーインラブ」はそれとはまた雰囲気が違って。女の子の背伸びしたい気持ちとまだ子供なところが表現されていて、今の私にぴったりの曲なのかなと思います。

──樹愛羅さんは=LOVEの最年少メンバーで、周りからかわいがられる子供っぽい言動がおなじみだと思いますが、ほかのメンバーから見て大人になった、成長したと思うところはありますか？

髙松　こういう取材ではあまり変わってないかもしれないですが、前よりもしゃべるのが速くなりました。会話がスムーズになった気がします。

樹愛羅　私、頭の回転がちょっと速くなったのかも。頭がよくなりました（笑）。

山本　それはホントに感じる（笑）。「セノビーインラブ」の「ちょっと待って！woo 変わっちゃったんじゃない？ 大人ぶらないで 前みたいに ほら！」という歌詞をそのまま樹愛羅に言いたいです（笑）。さっき、このアルバムは今の=LOVEだから作ることができたという話がありましたが、「セノビーインラブ」はまさにその通りだと思います。かわいらしい楽曲なんですけど、「でゅくし！」とか言ってた今までの子供っぽいところじゃなく、樹愛羅のちょっと大人な部分が出ていて。最近、樹愛羅はダンスでの体の使い方も上手で、パフォーマンスからもそういう雰囲気を感じられるんですよ。少し寂しい気持ちもありますが、この樹愛羅もすごく魅力的だと思います。

野口　私も「ちょっと待って！～」の部分がすごく好きです。ここでは歌のパートが樹愛羅から瞳へと移っていくんですけど、瞳が樹愛羅に「早く着替えなさい！」とか言っているところを普段よく見るので、この部分に日常を感じます（笑）。

──髙松さんはメンバー内でそういう役回りなんですか？

髙松　樹愛羅にだけ（笑）。去年の秋、私が休養から復帰して以降よく言うようになったんですよ。ちょっとあまりにも「どうなの!?」と思うことが多くて……みんながテキパキ行動している中、1人だけ準備が遅かったり。

樹愛羅　はい……そこは直していきたいところです。

山本　絶対思ってないでしょ（笑）。

歌を通して違う自分になれるのが楽しい

──このほか、アルバムには野口さんの初ソロ曲「拝啓 貴方様」も収録されています。この曲をもらえたときはどう感じましたか？

野口　すごくびっくりしましたし、うれしかったです。「ソロでこんなにカッコいい曲を歌わせてもらえるんだ！」って。ありがたいことにファンに皆さんから=LOVEのカッコいい担当だと思ってもらえているみたいなので、とても私らしい曲なんじゃないかなと感じています。

──野口さん的には、こういう少し闇を感じるような曲が好きなんですか？

野口　そうですね、こういう曲を歌いたかったです。歌いたかったんですけど、「拝啓 貴方様」はすごく難しくて……！ 歌謡曲っぽい曲調で、歌に感情を込める前に技術が必要で。まだまだ自分に足りないものがあるんだなと知ることができましたし、こういう歌い方をできるようになりたいという目標が見つかった曲ですね。

──野口さんはYouTubeで公開されたYOASOBI「夜に駆ける」のカバー動画が150万回近く再生されていて、歌唱力の高いアイドルとしてファン以外にも知られるようになってきたと思います。

野口　私は歌の世界に入り込むのが好きなんです。歌詞の意味を考えたり、私なりの解釈をしたり。YouTubeで「歌ってみた」という形で好きな曲を歌わせていただいて、改めて「私は歌が好きだ」と実感できています。今回のソロ曲もそうですが、曲を通して違う自分になれることが楽しくて。歌を歌うことでちょっと闇があったり、逆に明るかったり、いろんな私になれるんです。

樹愛羅　歌だけじゃなく、ダンスも含めて表現力がホントにすごくて、尊敬しています。

山本　「拝啓 貴方様」の振り入れをした日の映像を観させてもらったんですけど、もうすでに自分のものにしていて感動しました。同じ=LOVEのメンバーなのに、なんだか同じグループじゃない人みたいな。それくらいカッコいいです。歌に集中するためにダンスで手を抜くことせず、どっちも一生懸命やる子で、衣織が=LOVEにいてくれてホントによかったです。

──アルバムには野口さんが諸橋さんとダブルセンターを務める新曲「24/7」も収められています。この曲は樹愛羅さん、髙松さん、野口さん、諸橋さん、山本さんの5人によるユニット曲ですが、今までの=LOVEになかった大人びた雰囲気のダンスナンバーになっています。

髙松　沙夏が曲に合ったすごくいい声を出しているんですけど、私はかなり苦戦してしまって、今までで一番歌うのが難しかったです。かなり激しく踊る曲でもあるので、今の段階ではライブでどうなるか未知の世界ですが、楽しみにしていてください（笑）。

野口　私もレコーディングは難しかったです。英語の歌詞を歌うのが苦手で、棒読みになっちゃうというか、ニュアンスを付けるのに苦労しました。そんな中、さなつん（諸橋）がホントに上手で、「そこでブレス入れるの!?」「その余韻何!?」と驚くことがたくさんがあって、私もダブルセンターの1人としてレベルアップしなきゃと思いました。

指原Pは創作の神

──4月には地上波で冠番組「イコノイ、どーですか？」がスタートし、ここからさらに=LOVEの知名度がさらに上がっていくことが期待されます。

髙松　今年は武道館コンサートがあった1月から着実に進んでいけている感がありますね。去年から2021年が勝負と話していて、実際にそのチャンスをいただけているので、しっかりと爪痕を残せるようにがんばりたいです。

山本　5月からツアーも開催するので、1stアルバムのリリースを皮切りに=LOVEの第2章としていいスタートを切れたらいいですね。

──今回、音楽ナタリーでは指原さんにもインタビューするのですが、メンバーにとって指原プロデューサーはどんな存在ですか？

山本　世界で一番尊敬している人です。

髙松　今の年長メンバーの年齢が、=LOVEを結成したときの指原さんと同じくらいなんですよ。そう考えると、指原さんってやっぱりすごすぎるなって。

山本　確かに、それはヤバいね！

樹愛羅　もう、神様みたい。

野口　指原さんがいなかったら=LOVEは存在していないですし、創作の神ですね。私が今ここにいられるのも指原さんが見付けてくださったおかげですし、その指原さんと一緒にもっと上を目指せるようにこれからも気を引き締めてがんばっていきたいです。