NOW EMPiRE×渡辺淳之介|止まらず突き進め、新メンバー&プロデューサーが語る“今のEMPiRE”

EMPiREで一番のクールになってやろう

──NOWさんは加入前、EMPiREをどんなグループだと思っていましたか?

NOW  EMPiREはクールであんまり笑わなくて、「ザ・帝国」みたいなイメージを持ってました。本当に、クール。

渡辺 クールしか言ってない(笑)。

NOW ……クールな一面もあるんですけど、やっぱり振り幅がすごいと思ってました。かわいい曲はかわいくパフォーマンスして、カッコいい曲はカッコよくパフォーマンスしていて。

──EMPiREへの加入が決まったときはどんな気持ちだったんですか?

NOW すごくうれしかったです。EMPiREはカッコいいイメージがあったけど、私は合宿中ずっと笑っててクールさが自分には足りてないと思いました。でもEMPiREに加入が決まったからには「私はクールな表現ができない」で終わらせることはできないし、だったらむしろ「EMPiREで一番のクールになってやろう」という気持ちはありました。

──合宿後に改めて渡辺さんとお話する機会はあったんですか?

NOW なかったです。合宿後すぐに上京してきて、初日で振り付け練習が始まりました。

左からNOW EMPiRE、渡辺淳之介。

もう「センパイヤ」とは呼ばない

──NOWさんのお披露目は4月21日の福岡公演でした(参照:EMPiRE新メンバーNOW EMPiREお披露目、できたてドキュメンタリー映像公開)。自信のある表情を見せていましたが、内心どうだったんですか?

NOW  EMPiREの新メンバーの受け入れに反対しているファンの方がいるんじゃないかなと、実はネガティブな気持ちが止まらなかったんです。ステージに出る直前までとても心配していて、「ブーイングがきたらどうしよう」みたいに不安を抱えていたんですけど、いざステージに上がったらすごい歓声を送ってくれて。みんな手を振ってくれるし、笑顔で迎えてくださったのがうれしくて、被害妄想をしていた自分が情けなくなりました。

渡辺 でもすごいですよ。3月30日にEMPiRE加入が決まってすぐに「東京に出てこい」と言って、3週間後にいきなりツアー開始でしたから。いきなりでかいステージじゃなくて、ツアーで地方から回れたのはよかったと思います。大変だとは思いましたけど、福岡に始まり、ツアーのセミファイナルで東京・新宿BLAZE公演があったので、いい感じにステップアップできたような。ほかのグループの子たちはいきなり大きな会場でワンマンライブをすることが多かったので。EMPiREだけはスケジュールの都合でどのグループよりも新メンバーのお披露目が早くて、これまでの新メンバーのお披露目と比較しても早かったですね。合宿から1、2日後には東京に出てきたもんね?

NOW はい。すぐに出てきました。

──セミファイナルの新宿BLAZE公演は成長した姿を見せる場になりましたが、NOWさんは気が強いタイプですよね? メンバーをいじるようなMCもありましたし。

NOW EMPiRE

NOW 気は強いです! あのMCはメンバーがチャンスを与えてくれたと思ってます。加入してからずっとメンバーに謙遜してたんですよね。

渡辺 今の“謙遜”って使い方だと、メンバーを非常にバカにしているみたいな伝え方だけど(笑)。

NOW すみません!(笑) 「メンバーに遠慮してました」ですね。みんなは冗談で怒ったふりとかしていても、私はなんでもかんでも「すみません」と本気で謝っちゃう癖があって。その癖を直すためにメンバーがそのチャンスを与えてくれたのがあのMCでした(参照:EMPiREが新シングル「SUCCESS STORY」初披露、秋ツアーやMV公開など発表続々)。

──全力のパフォーマンスも印象的で、ライブ後半に倒れそうになるくらいまでがんばっていましたね。

NOW 1公演1公演を本気でやりたいし、お客さんには毎回涙を流してほしくて。いつも倒れるくらいまでのパフォーマンスをするように心がけています。

──プロである以上、メンバーからは厳しい指導があったんですか?

NOW 振り入れのときにとても細かく丁寧に「ここ違うよ」と教えてくれました。すごい怒るみたいな厳しさではないので、怖いと思ったことはないですね。

──あえて聞きますけど、ムカつくこともなかった?

NOW ムカつくことはないです。

渡辺 え?

NOW え?

渡辺 本当はあるでしょ。

NOW ちょっと考えさせてください。……ムカつくというか、1度だけ「えっ?」と思ったことはあります。私はダンスを10年やってきたこともあって、振り入れのときに細かい部分まで全部確認したい人なんですよ。でもそのときはまだ加入して1日の新メンバーだったので、自分の意見をうまく言えなくて。まだほかのメンバーのダンスを見てるだけだったんですけど、みんなで細かい振りの確認をし合ってたときがあったんです。「ここは流れでいいんじゃない?」みたいな話になっていて、私は「細かいところまでやらないのかな」とすごく思いましたけど何も言えませんでした。でもやっぱり自分が加入して1日だからというのは関係ないし、自分から意見できなかったのが悪いんですけど、「え?」って思ったことがありました。でも今はちゃんと自分から「ここの振り、前から思ってたけどこうしたほうがいいよね」と言うことができるようになりました。

──先輩メンバーのことをTwitterで「センパイヤ」と書いていましたけど、もうそのようには言わない?

NOW はい。「センパイヤ」とは言わないし、さん付けもしません。私はメンバーの1人で、後輩先輩は関係ないです。

今のEMPiREを示す「SUCCESS STORY」

──シングル「SUCCESS STORY」はEMPiREの新たなスタートを盛り上げるにふさわしい力強い楽曲に仕上がっています。

NOW この曲は「これからのEMPiREは始まったばかりなんだぞ」っていう曲というか。「止まらない 止まってられない」という歌詞があるんですけど、まさに今のEMPiREのことを示してると思います。私たちも活動の中でこの曲みたいに疾走感を出していきたいと思っていますし、曲の歌詞の1つひとつが今の私たちにぴったりだなと思ってます。

──これまでの楽曲についてメンバーから直々に歌詞のことについて説明を受けたそうですが、「SUCCESS STORY」についてはメンバー同士でどんな話をしたんですか?

NOW 「この曲は私たちの新しい始まりの曲だね」と話し合っていて。メンバーとはいつも「止まりたくないよね」「進み続けたいね」と話しています。

──ダンスはどうやって完成させたんですか?

NOW サビの振り付けは、私が加入する前からメンバーが作ってありました。私が入ってから全部の振り付けをメンバーで考えたんですけど、自分たちも納得いく振り付けができなかったので、サビ以外は振付師の先生にお願いしました。

──この楽曲は渡辺さんが作詞を手がけていますね。

渡辺 ゲームの「ガンダム」(PlayStation 4、STEAM、Nintendo Switch用ゲーム「SDガンダム ジージェネレーション クロスレイズ」)のタイアップが決まっていたので、それありきで制作を進めた楽曲です。「これから攻撃的になってほしい」という思いを込めて、力強い表現を意識して歌詞を書かせてもらいました。

──制作時期は合宿よりも前だと思いますが、今のEMPiREにぴったりな内容になりましたね。

渡辺 確かに曲自体はNOW EMPiREの加入がまだ決まっていないタイミングでできていたんですけど、今回の合宿ではEMPiREに何かしらのアクションを起こしたいと思っていました。なので、EMPiREに新メンバーが誰か入るところまで考えて書いた歌詞になってます。個人的にはちょいダサい歌詞を意識して書いていまして、「バーニング バーニング」なんて歌詞もすげえダサいなって自分で思いながら(笑)。これから成功していく、進んでいく、止まらないという思いを込めつつ、ちょっとダサい部分も見せていく。そういうことがEMPiREには必要だと思って書いた歌詞ですね。